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方城時雨の奇妙でイカれた学園生活  作者: 水面出
序章 -始まるは、日常-
14/46

ep11 休日と買い物

最近めっきり寒くなってきましたね。


第11話です。

SIDE 時雨


朝か・・・



俺は体を起こし自分のベッドの両隣で・・・



「すう・・・すう・・・」



・・・



「ん~・・・むにゃ・・・」




「・・・はぁ・・・」




寝息をたてている二人を見てため息をついた。




ため息つきたくなるっての・・・


昨日は結局空巻先生に頼み込んでベッドを一つ増やしてもらったんだ・・・



それで寝床問題は解決したけど・・・


他にも色々と問題があるわけで・・・




「ん・・・ん~・・・」



あ・・・


杏奈が起きた・・・




「ん~・・・?・・・」



・・・俺は今杏奈の方を見ていない。


何故かって?


簡単なことだ・・・




パジャマがはだけてるんだよ・・・




「・・・。・・・・・・!?///」



気づいたか・・・


「い・・・いやああああああああ!!!!」


「(ドゴッ!)ごはぁっ!!」


何故・・・殴られた・・・!?



「変態変態変態変態ーーーーー!!!」


ういい・・・!?


動いたせいで・・・!



「ま、待て杏奈!とりあえず隠せ・・・!やばいことになってるって・・!!」

「・・・!!///」


ほとんど全裸になってるっての・・・!!!!



「あ・・・あ・・・///。・・・見るなーーーーーーー!!!!」






808号室に・・・



俺が殴られる音が・・・



朝っぱらから・・・



盛大に・・・




響いた・・・






◇◆◇◆◇◆◇◆◇



「いっ・・・てえ・・・」

頬がヒリヒリするぞ・・・


「この変態・・・!」


んな・・・



「俺は悪くねえだろ!?」

「でも見たでしょ!?」

「見てねえ!俺はすぐに目を反らした!」



事実だ!



「な・・・何よそれ・・・!?ちょっとくらい見なさいよ!あたしに失礼じゃない・・・!!」



えええええええええ!?


意味分かんないですけど!?


「全く・・・ちゃんと見たいって言えば・・・別に・・・」



何だ?


声が小さくて聞こえねえ・・・


「お前今なんて言ったんだ?」

「な・・・何でもないわよ・・・!バカ!!」


ええ~・・・




「うにゅ~・・・おふぁよ~・・・」


出雲が起きたか。


わーお、今日も見事な爆発っぷりで。


「今何時~・・・?」

「8時半だ」

「ええ!?」


何だ?


超焦ってベッドから降りた・・・


「遅刻だよ~!!」



・・・



はい、ちょっとここで確かめとこう。


「出雲、今日は何曜日だ?」

「え・・・?」



お~、考えてる。


「・・・あ・・・」


気づいたな。


今日は土曜日。授業は無し。


この学園入って初めての休日だ。



「何だ~・・・遅刻かと思ったよ~・・・」


やっぱバカだな。


「あ!そうだ!」



出雲が何かを思いついたような声を出した。



「時雨!どっか出かけない!?」





は・・・?



なーにを言い出すんだこいつは・・・




「良いわね。せっかくの休日だし」



杏奈まで・・・



せっかくの休日っていうんなら・・・俺はゲームしてえよ・・・



「どこ行こうか?」

「ショッピングとかどう?」

「ああ~!いいね~!」



どんどん話進めてやがる・・・



「待てお前ら、俺は行くなんて言ってな・・・」

『ダメ』



ユニゾン・・・



「一応聞くが・・・俺に断る権利は・・・?」

『ない』



再びユニゾン・・・



俺の休みが・・・






SIDE 出雲


これって・・・デートだよね・・・!



二人きりじゃないけど・・・


でも・・・うん・・・!


頑張ろう!






SIDE 杏奈


これって・・・デートなのかしら・・・


邪魔者もいるけど・・・


いいわ・・・!


このデートであたしに惚れさせてあげる・・・!


◇◆◇◆◇◆◇◆◇




俺たちはショッピングモールに来た。


もちろん私服でだ。




それにしても・・・



「何でお前ら・・・俺の腕にひっついてるんだ・・・?」



現在、俺の両腕には出雲と杏奈がそれぞれひっついてる・・・いや・・・抱きついてると言った方がいいか・・・



「いいのいいの!こうしてたいから!」

「あんたが気にすることじゃないわよ・・・!」


いやいや・・・


歩きづらいんだけど・・・



それに・・・腕に・・・当たってるし・・・



この状態はすごいつらい・・・




「最初はどの店にしようか?」

「やっぱり服よ!」

「じゃああそこだね!」



テンション高えよこの二人・・・




◇◆◇◆◇◆◇◆◇



服って・・・こんなにあるんだな・・・


着るもんはあんましこだわらねえからな・・・



「沢山あるーーー!」

「品揃えはまあまあね。あたしの家にあるのと同じくらいかしら」



そうか・・・忘れてた・・・


杏奈は俗に言う「お嬢様」ってやつだったな・・・


服とかアクセサリーには困らねえってわけだ・・・





「時雨!これどうかな!」


出雲が早くも持って来た。


スカイブルーを基調とした夏っぽさを前面に出したワンピースが・・・



「とりあえず試着したらどうだ?」

「うん!そうする!」


出雲は試着室に入っていった。


ファッションとかはあんまし分からねえが、似合う似合わないは分かるからな。



「・・・」


杏奈は何もしてねえ・・・


「杏奈は何も見ないのか?」

「あたしの気に入る服がない!」


あ・・・そうですか・・・



・・・



会話が続かねえ・・・


・・・あ


「またつけてんのか、その髪飾り」

「文句ある?」

「いや、ねえけど・・・」


よっぽど気に入ってんだな・・・



「どうかなー!」


出雲が試着室から出てきた。


「あら、結構いいじゃない」


・・・確かに


「時雨はどう思う?」

「似合うんと思うぞ」


うん、実際似合ってる。


「えへへ・・・そうかな・・・」

「買うのか?」

「・・・」



迷ってる・・・



「まあそりゃお前の自由・・・」

「これくださーい!!!」


決めるの早っ!!!



出雲は18000円の服を買うのに2秒しかかからなかった。




「じゃあ、早く次行くわよ!」

「おう」




◇◆◇◆◇◆◇◆◇



ここは・・・



「ケーキ屋・・・か・・・」

「雑誌で見たのよ!ここがおすすめだって!」


お嬢様でも雑誌とか読むんだな。


「わあああ~~~~・・・!!」


出雲の目がキラキラしてる・・・



甘いもの好きだったな・・・



「どれにしようかなあ~!普通のショートケーキもいいし、こっちのチョコのやつもいいな~!ああ!でもこっちのブルーベリーのやつも~!」



早く決めろ・・・





◇◆◇◆◇◆◇◆◇



「おいしかった~」

「中々良い店じゃない」

確かに、雑誌で取りあげられてるだけはあるな。


「あ、いい忘れてたけど、これあんたのおごりだからね」

「なにぃ!?」





「お会計、3820円になります」


高えええ!!!







◇◆◇◆◇◆◇◆◇



その後も色々回った。


小物買ったり、アクセサリー買ったり、ソフトクリームおごらされたり・・・


途中で昼食もとった。




そんであっと言う間に夕方。



「楽しかったねー」

「ま、そこそこ充実した休日だったわ!」

「そりゃ良かった・・・」



俺の財布は結構なダメージを受けたけどな・・・






「ん・・・?」


「どうしたの?」


「いや・・・誰かに見られてると思ったんだが・・・」


「気のせいでしょ。帰るわよ」


「あ、ああ」



絶対誰かの視線を感じたと思ったんだけどなぁ・・・






SIDE ????


物陰に隠れていた者が一人。



やるわね・・・


私の気配を感じとるなんて。


ますます気に入っちゃったわ♪



方城 時雨君・・・



あなたを絶対に私の部活に入れてあげる♪





早速いきましょう。

時雨’sトークタイム!


〈時雨〉「俺は逃げるぞ!」


ダメです。逃がしません。それでは今回のゲスト、時雨の姉、方城小夜さんです。


〈小夜〉「こうして出てくるのはプロローグ以来だね~。読者の皆お久しぶりで~す!」


〈時雨〉「ああ・・・来ちまった・・・」


はい時雨君、テンション低くならない。


今回のテーマは・・・


〈小夜〉「時雨だよー!」


うお!?いきなりですか!?まあ合ってるんですけどね。


〈時雨〉「合ってんのか!?」


はい。小夜が来るんで、そうしました。


〈時雨〉「俺に自分のことで話し合えってか!?」


いえ、その必要はありません。今回は全部小夜に話してもらいますんで。


〈小夜〉「任せてー!」


それじゃお願いします。


〈小夜〉「んとねー、時雨はカッコよくて、優しくて、かわいくて、面白くて、強くて、きれいで、渋くて、一生懸命で、純粋で、頭がよくて、運動神経抜群で、それでいて謙虚で、とってもとっても自慢の弟だよ~」


はい、見事なブラコン発言ありがとうございました。


〈小夜〉「だから私は時雨を好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きでたまらないんだよ~」


これは最早ブラコンっていう領域じゃないですねー。


トークというよりはただ弟を自慢しに来たって感じですね。


〈時雨〉「もうこのバカ姉やだ・・・」


〈小夜〉「お姉ちゃんにバカなんて、ひどいなー。あ!時雨ってS?」


〈時雨〉「違う!」


〈小夜〉「もう時雨ったら・・・作者さんもいる前で・・・でも、時雨がやれって言うんなら・・・この場でSMプレイも・・・」


〈時雨〉「するかぁ!!!」


はっはっは。お二人は仲睦まじい兄弟ですね。


〈小夜〉「そうだよねー。ありがとう作者さん♪」


〈時雨〉「水面ぉ!お前なに言ってんだよ!?」


さあ。


〈時雨〉「てめぇ!!」


〈小夜〉「時雨~、作者さんを悪く言っちゃだめだよー?そんなことより、二人でどっかい行こー?ねぇ?」


〈時雨〉「わ、待て姉さん!引っ張るな・・・!やめろ!!!」


時雨よ・・・諦めろ。


〈時雨〉「嫌だ!頼む作者!助けてくれ!頼む!!!助けてくれぇぇぇええええ!!!〉


あー・・・いっちゃいましたね。




〈次回予告〉

日曜日にいきなり部屋に来た2年生。一体何の用だ?


次回 先輩と勧誘



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