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短編小説

甘い恋に溺れる夏

作者: 雨宮雨霧

ラムネのように甘く、底のない海のような恋に溺れる。


夏。

セミはしきりに鳴く季節。

真っ黒に日焼けした先生の姿。

至福。


僕の名を呼ぶ先生。

いつも元気かって訊いてくれる。

嬉しいよ。

先生のお陰で元気です。

ありがとう。


夏休みなんて入らなければいいのに。

そうしたら先生に会えるのに。

なんてね。

先生に会えなくても毎日先生を想う。


暑さに強い先生。

強いのか鈍いのか。

僕は汗だくです。

まるでゆでダコのよう。

涼しい顔をした先生の瞳に僕は映らない。

映らないように逃げているだけかもしれない。

熱中症には気をつけてね。


虫が嫌いな先生。

そんなところも愛おしく。

かわいいね、先生は。


プールが苦手な先生。

僕も苦手です。

プールなんて要らないよね。

でも夏の醍醐味。

見る分には良し。


甘いラムネは好きですか。

底のない海に放り出されたような僕のこと、嫌いじゃないですか。


一生叶わなくていい。

いいや、叶うなら叶ってほしい。


先生。

七夕のお願い事何にしますか。


僕はね、

この許されぬ恋が叶いますように。

そうお願いするよ。


この夏にもし先生に逢えるなら。

ラムネ持っていきますね。

一緒に飲みましょう。

たくさん話しましょう。

喋るのは苦手だけど頑張って話すから。


先生、

どうか、どうか。

僕のことを忘れないままで居てください。


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