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突然俺を振った幼馴染  作者: にやり
2/9

2 恋人同士



「おはよ!優弥!!」


「おう、おはよ、愛梨」



恋人同士になった翌日、愛梨が家に迎えに来た。


と言っても、これはいつも通り。


ここから学校までも、今まで通り。


しかし、



「優弥、お弁当作って来たから一緒に食べよ!」


「おう、ありがとな!」



そう、愛梨が弁当を作ってきてくれた。


昨日、告白の後に「彼氏のお弁当作りたい!」と愛梨が言ったからだ。


今までは確かに一緒の時間が多かったが、昼はお互い別々の友人と一緒だった。


だが、恋人になったからは、昼も一緒に、と愛梨から提案され、承諾した。



「ど、どう?結構練習したから、失敗はしてないけど……」


「うん!うまい!!愛梨、料理出来たんだな!」


「う、うん。家で練習してた……」


「ありがとな!ホントに美味い!」


「よ、よかったぁ……」



「なんだよ、お前らやっと付き合い始めたのかよー?」


「ホントホント、いつまでうだうだしてんのかなぁって思ってたよー」



「え?そ、そんな風に思ってたのか?」


「そりゃそうだろ、いつも一緒に居たんだから」


「そうだよ!あれでまだ付き合ってないっていうんだから、何やってんのかなーって思ってたよ!」


「も、もう!からかわないでよ!」


「はいはい、ごゆっくり」



「や、やっぱ、なんか恥ずいね……」


「ま、まあ、そのうちみんな慣れるだろ」


「そうだね、私達も慣れないと」


「そっか、そうだな」



俺も愛梨も照れ臭さはあった。


だが、悪い気分ではなかった。



「あ、今度の日曜日、空いてる?」


「ん?まあ、ヒマだけど?」


「デートしようよ!ね?いいでしょ?」


「ああ、デートか……。わかった、どこ行く?」


「うーん、まだ私も考えてないんだよね」


「そっか。じゃあ、日曜日までに二人で考えようぜ?」


「そだね。二人で……」



と言いながら、ニヤける愛梨。


あれ?もしかして、俺もニヤけてねえだろうな?


ニヤけてるのかもしれない……。


愛梨と一緒に居ても、今まではこんな気持ちにならなかった、と思う。


一言でいえば、幸せ、だ。


愛梨も同じ気持ちだったらいいな。




そして、次の日曜日。


二人で話し合った結果、水族館へと。


これは愛梨の強い希望があったからだ。



「おはよ、優弥」


「おう!おはよ、愛梨!」


「うー、ちょっと怠い……」


「ど、どうした?調子悪いなら、デートやめとくか?」


「ダメ!!絶対行くの!!!」


「そ、そんな事言っても……」


「熱は微熱程度だし、大丈夫!ご飯も食べれてるし!」


「そうか?俺は無理して欲しくないんだけど……」


「無理なんかしてないよ?ホントに大丈夫なの!」


「わ、わかったよ、そのかわりツラくなったらすぐ言えよ?」


「了解!よし、行こ?」


「わ、わかったって!」



そうして水族館へ。



「ほら!やっぱり大丈夫だった!」



はしゃぐ愛梨。



「嬉しすぎて体調も良くなったって事か?」


「多分そうだよ、病は気からって言うでしょ?」


「そうだけど……現金だなあ」


「良いの!優弥と水族館!!楽しい!!」



まあ、良かったけどな。


愛梨がはしゃいでる姿を見るだけで、俺も楽しい気分になる。


帰りに二人でお土産店に寄った。



「ねえ?これ可愛くない?」


「ん?どれ?」


「これ!!」



愛梨が手に取ったのは、この水族館での人気者、イルカのキーホルダーだった。



「ほら、私このピンクのやつにするから、優弥はこれ!!」



愛梨が見せてきたのは、同じ形の色違いの背景のもの。



「優弥は黒ね!これでお揃い!」



女ってこういうの好きだよなあ。



「何?!!気に入らないの?!」


「わ、わかったから、怒るなよ!」


「じゃあ、学校のカバンにつけてね!私もつけるから!」


「わかったって……」



正直ちょっと恥ずかしい。


けどまあ、二人の思い出の品ってことで、納得するか。




そんな感じで、順調に交際を続けていた。





























あの日までは。





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