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突然俺を振った幼馴染  作者: にやり
1/9

1 俺と愛梨

あなたならどうしますか?

「わ、私!ずっと、優弥(ゆうや)の事、好きだったの!私と付き合ってください!!」



いつも元気で明るいはずの水口愛梨(みずぐちあいり)が、俯きながら真っ赤な顔でそう告げた。


目の前の女の子、愛梨は俺の小学校からの幼馴染で、俺と同じ現在高校一年生。


ショートカットの黒髪、活発な性格で、男子女子問わず人気がある。


勉強もスポーツも得意で、クラスの中心にいるような人気者。



「え?マジで?お、俺でいいのか?」



戸惑いながらそう答えたのは、俺、佐伯優弥(さえきゆうや)


俺は平凡な男子学生だ。


特に目立つところのない、中肉中背、顔はどうだろう、平均以上だと思いたい。



「優弥でいいっていうか、優弥じゃなきゃダメなの!!」


「お、おう。そ、そうか」


「な、なによ!!なんかどうでもいいみたいな反応しちゃって!!」


「い、いや!どうでもいいわけじゃなくて、信じられねえんだよ……」


「え、ど、どういうこと……?」


「ほ、ホントはな?俺だって愛梨の事、好きだったんだよ。けど、愛梨は男からも人気あるだろ?俺じゃ無理かなって……」


「そんな事思ってたの?!ずっと一緒に居たのに!!」


「ずっと一緒だったからだよ!俺じゃ愛梨に相応しくないんじゃないかって……」


「バカ!!そんなワケないでしょ!!好きじゃなきゃこの年までこんな仲良くしてないよ!!」


「わ、わかんねえだろ?!ただの友達としてとか……」


「もう!わかってよ!!結構アピールしてたつもりだったのに!」


「え?アピール?」


「やっぱり気付いてなかった!あ!!そ、そんな事は良いの!!あ、あの、返事は……?」


「あ、そ、そっか。えーと、俺も愛梨の事ずっと好きだった。付き合って欲しい」


「や、やった!!こ、これで、彼氏と彼女?」


「あ、そ、そうだな。彼氏と彼女……」


「へ、へへ……。良かったぁ……」



いつもはちょっと気の強そうな目つきの愛梨が、ふにゃっと表情を崩し、笑顔を見せた。


そんな笑顔を、いつもとは違う感情だからなのか、見とれてしまった。



「ど、どうしたの?私の顔、なんか変?」


「あ、ち、違うんだ。なんか、見とれちまって……」


「や、ヤダっ!そんな見ないでよ!恥ずかしいよ……」


「わ、悪い!そうだよな、ずっと見つめてたら、キモイよな」


「そ、そうじゃなくて!イヤじゃないけど、恥ずかしいよ……」


「な、なんか、恥ずいな……」


「だ、だね!なんか、照れ臭いっていうか、なんていうか……」



いつもの気軽なやり取りが出来ない。


付き合いは長いけど、彼氏彼女となると……。



「と、とにかく、これから恋人同士ってことで、よろしくね!!」


「お、おう!よろしくな!」





こんな感じで、俺と愛梨は付き合い始めた。









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― 新着の感想 ―
[良い点] 1話から告白する展開好き [一言] いい作品ありがとうございます! もしよかったらこの作品を韓国語に翻訳してもよろしいでしょうか?
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