表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
機械殺しのカルナ  作者: キリン
第一章 鉄仮面の『機人』
12/25

カルナの秘策

 肩の部分から空気が吸い込まれ、二の腕の部分で空気が圧縮され、掌の部分から空弾が発射されていく。このサイクルは義手一本の中で何百回も繰り返されているのだろう……ほとんど破壊光線のように、盗賊達の乗り物やらご本人共の顔面やらを手当たり次第に殴打していった。


「凄い……お前、やっぱりすごいな! カルナ!」


 はじめてちゃんと名前を呼ばれた気がする……なんだろう、非常時だというのに心がざわついて、それでも妙に心地が良くて……。


『こんのぉ!』

「――危ないっ!」


 図太い声が響いたかと思ったら、伏せていたレインが俺の胴にタックルをしてきた。俺は後頭部から倒れ、座席に頭を打ち付けた。何事かと尋ねようとした瞬間……目標を見失った銃口から放たれる一撃が、この車両の大部分を吹き飛ばしたのだ。――レインが使った、『対「機人」用バズーカ』だった。


「……すまねぇ助かった!」

「お礼は良いから前の車両に走れ! 次が来るぞ!」


 俺はほぼ反射的に、無抵抗のレインを抱えて走り出した。当たらなくても役目は果たせる、当たればラッキー……俺は義手の空弾を外に乱射しまくりながら走った。読みが当たった、あいつらはビビって撃ってこない!


「どうする!? 数だったらあっちの方が上だ、何か策を打たないと!」

「考えがある、だがこれをやるためにはまず『シャショーサン』ってのに許可を取らなきゃいけない!」

「何するつもりだお前!?」


 俺は放たれる砲撃を直感で避け、牽制しながら先頭車両に走った。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ