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異世界転生してもハーレムは作れません  作者: ミカン
第二章 偽モノ
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62-今日初めて持ちました

「あ~、びっくりした」


 風呂をあがり、風呂場から自分の部屋への帰り道先ほどの光景を思い出す。背中まで伸びた銀色の髪、豊満な胸にほっそいくびれ。一挙手一投足がきれいで、すっぴんにもかかわらず顔面偏差値が高かった。なんとか抑え込んだが危なかった。何がとは言わないが。


 ……なにはともあれ、最高でした。


 お湯の温度も適切で温かく、とても気持ちがよかった。それに、美人が入る混浴温泉、嫌なところなど何一つない。少し自分のムスコを見られるのが恥ずかしかったり、起きないよう気を付けるぐらいだ。

 自分の部屋に着ていた服を置き食堂へと向かう。食堂のごはんはこないだのレストランのように味が感じられないことはなく大変おいしい食事でだった。



 次の日騎士に連れられこの前アイラと魔法の練習をしたところに来た。そこであったのは先日森で話した騎士だった。彼はスピカの騎士団長で名前はエリオットというそうだ。茶色の短髪で髭を生やしているおっさんだ。


「まずはあなたの実力を見せてもらってもいいでしょうか」

「分かりました」


 修練場にある的の前に立ち魔法を放つ。


 ……火はこの前見せたから氷のほうがいいかな?


「氷柱」


 自分の腕を上にあげ頭上に氷の三角柱が出現する。それを的めがけて腕を振り落とすと氷柱も的めがけて飛び出した。見事的に命中し的は粉砕。砕けた氷が反射して破壊後の周りがキラキラと光っている。


「おお~」

「っ!?」


 俺の魔法を見た騎士の反応は2つに分かれた。一つは「おお、魔力でっかいですね~」みたいな魔力の大きさを見ている反応。もう一つは「は? 氷?」と予想していた魔法と違い驚いている反応。


「お見事です。ですが、前みたときは火の魔法を使っておられたと思いますが?」

「火も使えますよ。ファイアボール」


 そう言うと数秒経ってから火の球が手のひらの上に出現した。


「2つも魔法!?」

「魔法は一つですよ。応用して相反する魔法を使うことが出来るだけです」


 熱を上げて火を出現させる発熱と熱を下げて氷を作る吸熱、どちらも熱を操ることで可能な熱魔法である。


「では、剣の方を見せてもらいましょう」

「え?」


 騎士団長はそう言って剣を俺に渡してきた。


ガラガラガラ


 その時重そうな扉を開く音が聞こえた。周りからはひそひそと俺の事を話していた小声が一斉に消えた。扉の方を見ると白の服を着た白金髪の人と黒の服を着た茶髪の人、アイラと侍女のアナベルだ。


「騎士団長、今日もお願いします」

「はい。訓練用の剣をもう一つ持ってこい」


 騎士団長は他の騎士に剣を準備するよう命令を出した。


「どうしてあなたがここにいるのですか?」


 アイラが俺にそう敬語を使って聞いてくる。


「スピカで働くことが決まって」

「あ~そうなんですか」


 あんまり興味がなかったのかすぐに俺から騎士が持ってきた剣に目を移しそれを受け取った。


「せっかくですからキリュウさんが勇者様の相手をしては」

「え?」


 急な提案をする騎士団長に驚く。


「いいですね。やりましょう」

「え?」


 それに乗り気なアイラの返答にさらに驚いた。



 さっきまで見ていた騎士が俺とアイラを中心にリングを作るように円形に集まりだした。。騎士が訓練用の剣を持ってきて俺とアイラに渡す。


 ……お、重い。


 訓練用で刃がつぶれているとはいえ鉄製の重い剣。こんなん振り回す自身がない。


 ……当たっても死なないよね。


 摸擬試合で訓練用の剣とはいえ、その剣を見て不安になる。少なくともけがはしそうだ。


 ……初心者通しの打ち合いって危険って言われてるけど大丈夫かな?


 アイラは最近剣を習い始めた初心者のようだし、俺は言わずもがな今日初めて剣を持った。今まで包丁、カッター、のこぎり、こっちに来てからは短剣くらいは持ったが両手持ちの剣を持ったことなんてない。


「では、はじめ‼」


 騎士団長の合図でアイラが剣を思い切り振り下ろしてくる。


「ひえっ」


 左に避けてなんとか剣の軌道からは逃れることが出来た。訓練用のため刃が潰れているとはいえ当たったら絶対痛い。だから怖くて怖くて仕方がない。

 だが、左へは避けたものの剣の重く大きく動くことはできなかった。アイラは避けられるとすぐに構えを変え、横に一閃。そして、動けなかった俺はもろにその攻撃をくらった。手からは剣が落ちて受け身もとれず倒れる。アイゼンベアードの鎧が無かったら骨折ものだったろう。


「ま、まいった」


 起き上がる俺の元へ騎士団長が寄ってくる。


「キリュウ殿、もしかして剣は初めてで?」

「あはは、今日初めて持ちました」

「すみません、てっきりできるものかと思ってましたので」


 ……ここでは剣も魔法もどっちもできるのが普通なのかな?


 スピカの貴族達はみんな魔力が多いそうだし、騎士全員が帯剣している。アルカイドでは魔法を使って戦う人が少なかった。だから、剣や槍が多かったし、魔法を使う人は魔法に全振りみたいな感じだったがここでは両方求められるかもしれない。


「そういえば、得物を持ってきておりませんでしたが武器は」

「武器なんて持たないですね」

「では、近接戦は」

「手で触って凍らせたり、触って溶かしたり。」

「訓練では使わないでいただきたい」

「もちろん使わないですよ」


 ……人間を凍らせたり、溶かしたりしたくないからね。

キリュウはこれから剣でも強くなるのでしょうか。剣に炎をまとわせるとかどうやってやってるんだろ。あれやったあと剣が酸化するとかないのだろうか。


次回 修行

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