22-バレてた⁉
「やぁ、いらっしゃい。爆ぜよ‼」
扉を開けた瞬間目の前が爆発した。周りの扉も壁も破壊され一気に開けた空間が完成した。そして、俺たち4人は多大なダメ―ジを負い倒れた。
……バレてた⁉
「どうしてバレてたとでもお思った?」
煙の先から女の声がする。煙が消え、2メートルほどのある女性が姿を現した。
赤い髪に蒼い瞳。鳥のような赤い翼と金色羽毛で覆われた脚にかぎ爪がある半人半鳥。有翼人であった。
「なんかすごく臭ったのよねぇ。それで臭ってたら今まで見たことなかった扉を見つけて賊が入り込んでくるとすぐわかったわ」
臭い……、下水道の臭いか。
となりでフィンが立ち上がった。
「お前が、……お前があぁ‼」
フィンが叫びながら有翼人に斬りかかる。だが、有翼人はたやすくかわしている。そこへライアンが斬りかかる。がこれもかわし、羽になにかがかすった。
それはアーロが投げたナイフだった。3人とも剣を手に闘っていた。
……俺も参戦しないと。
俺はファイアボールの準備をする。周りに火の弾を用意し、すきをついていつでも発射できるようにする。
有翼人は3人と相手取っているが全く余裕そうな感じがしている。
そして、フィンが踏み込んだ瞬間有翼人がフィンを蹴り上げた。その瞬間こちらの射線が通った。アーロとライアンはこちらとは反対側にいる。
「ファイアボール‼」
俺の放った4つの火の弾は全弾有翼人に命中した。
「残念ねぇ……。私に炎は効かないの」
そこには直撃を受けたにもかかわらずなんともない様子だった。その事実に全員が動揺した。
俺の魔法は1か月の修行のおかげでかなりの威力となっていた。それこそ、ある程度の強さの魔物でも1発で落としてしまえるほどに。それを4発も直撃して全くダメージが通らない。
そんな動揺しているなかアーロの頭を左手でライアンの頭を右手で持ち上げた。
「邪蓮」
「うっ、ぐあぁ」
「あああぁぁぁ」
有翼人が手を離すと二人はその場に倒れ落ちた。
「これで残るはあと二人ね。でも一人は私に何もできないでしょうからひとりかしら」
全くのその通りだ。俺の攻撃が効かない以上俺は全くの戦力外。
立ち上がってまだ戦おうとするフィンに小さい声で耳打ちする。
「ここは逃げよう。もっかい作戦を練り直さないと」
「黙れ、俺が倒す‼」
初めてフィンの流暢に話した。とそんな場合ではなくフィンは逃げることなど一切考えず全力で斬りかかっている。いつも冷静そうに見えるフィンが今は周りのことなど一切見えず頭に血が上っているようだ。
フィンはこの国の人間だったらしい。だからあの有翼人に人一倍恨みがあるのだろう。
だが、そんなフィンの怒りの刃は虚しくも有翼人には届かない。
俺はフィンが戦っている間に2人を回収し、持っていたロープで俺と二人を結ぶ。そしてファイアボールで壁に穴をあけた。
これでいつでも逃げれる。だが、フィンは闘っている。あれは止めようとしても止まらないだろう。
そんなことを思っていると俺の方向に火の弾の攻撃を受けた。だが、さすがアイゼンベアードの衣服。痛いが致命傷にはならない。
「お前の相手は俺だあぁぁ」
ボーン‼
爆発がフィンを襲う。
「フィン‼」
その場には倒れたフィンと笑顔の有翼人がいた。
「あとはあなたひとりねぇ。この私、爆炎のホムラに4人で挑みにかかってくるなんてなんと無謀な。それも一人は頭に血が上り動きが読みやすいただの雑魚。あなたたちの切り札は私への攻撃手段が一切ない。4人で隠し通路なんてものからくるから期待したんだけどね……全くの期待外れもいいところだわ」
爆炎のホムラ。こいつが四天王。これが俺たちと四天王の圧倒的な差。
俺は自分の魔力で火を鞭状にした。それを思いっきりホムラへ投げる。
「だから、私に炎は効かないって」
その鞭をホムラの直前で軌道変更してフィンの体に巻き付ける。そして、こちらへ思いっきり引っ張り、足に魔力を集中させる。
イメージは飛行機のエンジン。足に熱を集中させ一気に飛び立つ。
「逃がさないわよ」「せーの!」
俺が離陸するとともに一瞬前まで地面にいたところが爆発した。




