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異世界転生してもハーレムは作れません  作者: ミカン
第一章 女のいない世界
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16-ホクホク顔

 酒場をでた俺は商店街に来ていた。周りからはカレーの匂いだったり、肉を焼いた臭いだったりいろいろな匂いが漂ってくる。


 ……そういえば、お昼ご飯まだだったなぁ。


 俺は匂いに釣られて肉屋に入った。

 店は中に鶏肉や豚肉が売られていて、店の手前に豚肉や鶏肉の串焼きが売られていた。

 俺は豚と鶏の串焼きを2本購入した。1本銅貨5枚。2本で10枚だった。今までは会計は全てアーロに任せていたからこの世界にきて初めて自分でお金を払った。

 日本では焼き鳥1本150円くらいだったはずだから銅貨1枚15円くらいだと推測する。

 買った串焼きを食べながら商店街をうろつく。商店街の入り口は食品や日用品を売った店ばかりだったが、奥へ行くほど衣服やアクセサリーなどのお店がある。それにこの辺の店は窓がガラスでできているので外から中の様子が見える。

 商店街の奥側は高級店なのかもしれない。


 ……服か、ほしいな。


 俺の服はまだライアンからのおさがりでズボンやシャツはあるが下着がない。ずっとノーパン状態だ。

 しかし、服を買いにいく。一人で。これはなんてハードなミッションなのだろう。


 ……うん、また別の日に。


 アーロたちとこればいい。今まで耐えたんだから別に急いで買わなくてもいい。それに今日の目的は熊を調理してくれる店を探すことで服を買うことではないのだから。

 俺は急いで商店街の奥側から後にした。



 お昼の時間が終わり飲食店の客もいなくなったころにこないだのカレー店に入った。こないだ来た時は満席で店員も何人もいたが今は客はだれもおらず店員も一人しかいない。時間帯的に忙しくないときだったのだろう。営業の邪魔にならないときで本当に良かった。

 ここで熊料理を頼んで熊カレーをお願いしようと思っている。カウンター席について目の前の店員に話しかけた。


「すみません」

「はい、お決まりですか」


 俺が呼びかけるとすぐに返してくれる。俺は熊肉を取り出して言った。


「今晩この肉でカレーを作ってほしいんですが」


 そう言って肉の入った袋を店員に渡した。


「これは熊肉ですか。それもこれはアイゼンベアードですね」


 ……お~う、見ただけでわかるのか。


「できそうですか」


 俺は期待を胸に聞いた。


「すみません。できないです」


 しかし、返ってきた言葉は期待を裏切る言葉だった。


「熊肉を調理することはできるのですが今晩にそれを作るとなると。……今晩の仕込みはもう行っていていまから熊肉を使ったカレーを作るのは間に合わないです」


 しかし、店員がそのあとに言った発言に光明が見えた。つまり今晩じゃなかったらいいということだ。


「あ、そういうことなら明日でもいいです。そういう理由なら仕方がないですし」

「では明日の夜に熊カレーを提供します。人数は何人でしょう」

「4人です」

「では明日の夜4人分の熊カレーですね。予約を取りますので名前を教えてください」

「キリュウです」

「キリュウさんですね。では明日の夜4人分を準備しておきます」


 よしっ!


 まさか1回目ですぐOKがもらえるとは。本当に良かった。ここがだめなら全く知らないお店に頼みに行くところだった。もし他の店だったらどんな料理を頼めてその店事態の味がどんなのかなどが全くわからないまま頼むことになる。


「あの、この肉の量では余ってしまいますが残った肉は……」


 店員は上目遣いで懇願するようにこちらを見てくる。これは余った肉は下さいということなのだろう。こんなことしなくても肉は余りませんでしたと言えば済むことなのに。


「うーん。いいですよ。そのかわりカレーの代金はなしということで」

「はい、それでいいです。ありがとうございます」


 カレー無料速攻通ってしまった。店員はホクホク顔だ。もしかしたら4人前では半分以上も余るのかもしれない。


 ……でもまぁ、いっか。


 余ったのを受け取って他の店にも頼むのだるい。他の店はこの店員と違って余らなかったといって盗る可能性もある。


「ありがとうございました」


 店を出ていく俺に店員はものすごい笑顔挨拶をした。


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