14-心配させてごめん
14話 心配させてごめん
頭が……。
起きたらベッドの上にいた。
「おはようございます」
ベッドの隣にはアーロがいた。
「いっ」
起き上がろうとしたが体が痛くて起きれなかった。
「無理しないでください2日間寝ていたんですから」
……2日? そんなに寝てたの?
まさかの約48時間睡眠。前世ののんびり一人暮らしでもそんなに寝たことないよ。
それでもあの熊は強かった。てか最後の方熊倒すのに全力になって火力とか抑えてなかったけど火事とか起きなかったのだろうか。
「森……燃えてない?」
「燃えてないですよ」
「よかったぁ~」
あのあと火事になって国からにらまれるとかあったら怖すぎるもん。
「キリュウさんが倒れてから私とライアンでキリュウさんを連れて帰ってフィンがアイゼンベアードの解体をしてくれました」
「あいぜんべあーど?」
「あなたが倒した熊です」
……あれ、アイゼンベアードて言うんだ。明日には忘れそう。
「教えてほしいのですが。どうやってアイゼンベアードを倒したのですか」
「え~と、いろいろごり押しして首焼いて」
「あの速さはどうしたんですか」
「ん? 速さ?」
「アイゼンベアードに追いかけられているときアイゼンベアードと同等の速さが出ていましたが」
アーロの言っていることがまるでわからない。
あのときはとにかく熊を連れながら逃げることに全力だったから全然覚えてないけど。
それにアーロの顔がなんだか怖い。
「あのときは逃げるのに必死だったから。それに魔法で足止めしてたし……」
「……」
……なんで納得いかなそうな顔をするの~?
「わかりました。ではどうして戻ってきたんですか? どうして熊を引き連れていったんですか?」
「だってアーロが危なそうだったから。木がどんどん倒されていたしあのまま行っていたら森もなくなっていたし」
「あの先にはライアンとフィンがいました。私一人では無理ですが3人ならなんとかなるかと合流しようと引き連れていたのです」
……え?
もしかして俺が罠にはめようとしたようにアーロも同じことを考えていたと。
確かに熊が現れたとき笛の音がしてたようなきがする。
……俺のしたことはただの無駄で出しゃばりだったてこと?
「その、ごめん」
「別に攻めているわけじゃないのです。こちらも一方的な指示で打ち合わせも行えなかったわけですし。ただどうして熊を倒そうとしたのですか」
「そんなの助けてくれたからに決まっているじゃないか。俺が囚われているとき、傭兵になるとき、熊と遭遇したとき。一方的に助けてもらって危なくなったら見捨てるなんてできるわけない。それに仲間だろ。仲間を見捨てて逃げるなんてこともできない」
「そ、そうでしたか。でもこれからは無理はしないでくださいね」
アーロの耳が若干赤い。恥ずかしがらないでほしい。こっちまで恥ずかしくなるから。
あ~何、さっきのセリフ? 思い出すとどんどん恥ずかしくなってきた。
……あっつ。顔あっつ。
「フッ」
アーロがこらえきれないような声で笑いだした。
今の俺髪、服が赤だから顔まで赤くなって全身真っ赤になっていると思う。
この真っ赤っか状態を見て面白かったのだろう。
気づけばさっきまで怖かったアーロの顔が今は嘘のように柔らかい。
アーロが抱いていた疑問は解決していない。当事者の俺が全くわからないから。
「アーロの疑問は俺もわからないけどわかったら伝えるよ」
「そうですか」
そういってアーロは部屋を出ていこうとした。
でも俺にはまだ言わないといけないと思ったことがあった。だからアーロの背中に向かって言った。
「あ、あと勝手に危険な目にあって心配させてごめん」
「はい。私も心配をかけたみたいでごめんなさい」
そう言ってアーロは出ていった。




