10-ハボック
連れられてきたのは門だった。夜は門が閉まっているから外へはいけないはずだが。
「おい、ルーカスちょっといいか」
「ジンさん。お久しぶりです」
マスターは門の中にある部屋にいた兵士に話しかけた。
「最近うちにこないがどうしたんだ?」
「すみません。最近は夜勤が多く。それに上司に他の酒場を連れまわされるんです。」
「ああ、そうかまたこいよ」
「はい、近いうちに」
話から察するにこの兵士あの酒場の常連だったようだ。
「ジンさんそちらの方は?」
兵士が俺に気付いたらしくマスターに話しかける。今更だがマスターの名前はジンというのか。
「こいつはキリュウだ。新米の傭兵でな、魔法の練習ができるところがないかと尋ねてきたんだ」
「キリュウです」
とりあえず自己紹介をしておく。笑顔で第一印象はよくしないと。
「ルーカスです。ジンさん俺はキリュウさんの相手になればいいのですか? 一応勤務中なので今は無理ですよ」
「お前に相手をしてもらいたいんじゃなく練習場所が欲しいんだ」
「へ?」
マスターがルーカスへ説明を行った。
「わかりました。まだ仕事中ですので待ってくださいよ」
待ってと言われたので俺はルーカスがいた部屋で待機することになった。ちなみにマスターはとっとと店に帰っていた。ルーカスはなにやら計算を行っているそうだ。
……兵士て平時は警備とかすると思ってたけど計算仕事もあるんだ。あ、あそこ間違えてる
「ここ計算ちがいますよ」
「え?」
ルーカスに計算の間違いを伝えたらなぜか俺も計算仕事をさせられることなった。まあ暇だしいいんだけど。ただ何もせず待っているより計算してたほうが多分楽だ。暇すぎるとそれだけながく時間を感じると思う。
ルーカス曰く手伝って早く終わらせてくれれば早く練習ができるそうだ。
ルーカスの仕事が終わったのはあれから30分くらいたったとこだった。
「いやあ、手伝ってくれて助かったよ。あのままだったらあと2時間はかかってたよ」
……それはなにより。てか俺は2時間も拘束されそうになってたのかよ。
ルーカスに連れてこられたのは門から北に行き、中央広場を超え北門の近くのところだった。
そこは壊れた建物が並んだ荒れ地だった。家には植物が絡まっていてドアがなかったり、壁に穴が開いているところがある。道は雑草はぼうぼうになっていたり、ごみが落ちていたりしている。
「ここは昔の魔族の侵攻で被害を受けて以来交通が悪いとかでほったらかしにされてるところなんだ」
ついた場所は庭がある家だった。この家は他の家に比べて広い。街の方は集合住宅ばかりでここらへんの地域も小さい一軒家ばかりだが、この家だけは広い。
「ここは昔の僕の家。休みの日とかは手入れをしているんだけど雑草はぼうぼう生えてきて建物はどんどん老朽化が進んできてるんだ。ここら辺なら魔法を撃っても誰の迷惑にもならないからここを使って」
「ありがとうございます」
たしかに街の方から離れてここなら光や音を気にしなくていい。でもルーカスの家と言われたところではなんかやりずらい。だから俺はルーカスの昔の家ではなく荒れ果てた道ですることにした。
そこらへんにあるくわを地面に突き刺して的にする。
「ファイアボール」
やはり唱えてから生成するまで1秒くらいラグがある。さらにそこから発射するのだ。遅い。まるでハボックライフルのように。
それでも改善策なんて思いつかないから撃って撃って撃ちまくった。
「では僕は帰るよ。あまりやりすぎないように気を付けるんだよ」
「はい」
30分ほどたってから庭の雑草を抜いていたルーカスは帰っていった。
撃ち始めて1時間やっとラグをなくすことができた。今では唱えるとすぐに火の球が生成でき、飛ばせる。
撃てば撃つほど魔法の発動時間が短くなるのか、それとも体が魔法の使い方を覚えたのか。
何発も撃っているから道には焼け焦げた部分があるし、くわもさび付いた茶色が少し赤くなっている。
俺もずっと撃っているから汗だく状態だ。こういうときはシャワーを浴びたいのだがこの世界にはお風呂がない。濡らした布で体をふくくらいだ。
それから何回も撃って体に魔法を使う感覚をしみこませた。撃てば撃つほど早くなっている気がする。
しばらくたつとだいぶ魔力が減ってしまっているきがした。ここで気絶してしまったら誰も来ずに死ぬ可能性すらある。だから無理はせず、宿へ戻った。
apexのハボックライフル嫌い。弾でない。Lstarもディボーションも嫌い。エネアも武器はボルトしか勝たん。




