38.惑星センチュリオン
「本当にこれで大丈夫なのか? 外見だけ女性に見えても意味ないんじゃないか?」
俺は鏡の前で女性に変身した自分を見て言った。
俺たちはパルタのストレイシープに乗って皇女教育へ出席するべく惑星センチュリオンに向かっていた。
「何言ってんのよ。外見だけじゃなく体の中も女性そのものにしてあるわ。たとえ精密に人体認証されようが、血液をとってDNA鑑定されようが、問題ないようにしてあるわ」
「本当に? 絶対にバレないだろうな!」
「私が保証するわ」
パルタは真っ直ぐに俺の目を見て断言した。こいつがそこまで言うのだから間違い無いだろう。俺は観念して女装のままカレンを守ることを決意したところで、カレンとエレオノーラとルーシーの三人が目をキラキラさせて近づいてきた。
「ジーク……、あ……ジーコ。これ着けてみて」
三人は女性物の服やらアクセサリーを両手いっぱいに持って近づいてきた。
「なんだよそれ? なんでそんな物を身につけなくちゃいけないんだ」
「だって、お兄さん……、あ……、ジーコお姉さんがすごく可愛いから」
「さっきからなんだよ、ジーコ、ジーコって! 変な名前で呼ばないでくれ!」
「だって女の子なのにジークはおかしいでしょ。ジーコにしないとねーー♡♡」
普段は仲が決して良い三人では無いがこういう時は三人で意見が合うようである。
「名前まで変える必要は無いだろう」
俺がそう言うとパルタが、いいえ名前も変えた方がいいわね、と言い出した。
「ジークか私のことを知っている人が居るかもしれないから、女装している間は名前はジーコに変えましょう」
「なんだと!」
「「「やったーーーー!!」」」
俺はその瞬間から名前がジーコになった。
◇
「そろそろセンチュリオンに到着するわよ」
パルタにそう言われて宇宙船の外を見てもそれらしい惑星は無かった。
「どこにあるんだ?」
「あそこよ、あのゲートを通過しないとセンチュリオンには辿り着かないわ」
「ゲート?」
宇宙船のモニターを見ると確かに円形のゲート?のようなものがあった。
「惑星センチュリオンには各星の皇女が集められるだけあってセキュリティーが何重にも敷かれているのよ、だからダイソン球という防壁で惑星全体を覆われていて外から惑星を識別できないようになっているのよ」
「でも逆にゲートを通過できれば誰でもセンチュリオンには行けるんだろ」
「ゲートの場所がランダムで毎回変わるのよ」
「え?」
「事前に申請して審査に合格しないとゲートの場所は分からないわ」
「それじゃ……、変なやつは入ってこれないな……、ん? と言うことは……このゲートから先は女性しか居ないと言うことか?」
「そう言うことよ。でも安心していいわよ絶対にあなたが男だとういことはバレないわ」
「分かったよ、もしバレても俺だけ入らないで引き返せばいいんだろ」
「何言ってんのよ。バレたら重篤な銀河刑法違反で一生牢獄から出られないわよ」
「は? なんだと? そんなこと聞いてないぞ」
「当たり前でしょ、言ってないもん」
そうこうしている間にストレイシープはゲートに近付いて行った。
「そろそろゲートを通過するわよ」
「何が起こるんだ?」
「ストレイシープ全体をスキャンして、申請している人物と照らし合わせるのよ」
パルタが答えているとストレイシープがゲートの中に入った。光の壁がストレイシープ内に入ってきて徐々に俺たちに迫ってきた。次々と各人の体を光の壁が通過していきいよいよ俺の前まで来た時に、バレたら一生牢獄行きだと思うと緊張したが光の壁はゆっくりと体を通過して行った。
ストレイシープのモニターにオールクリアの文字が浮かび俺たちは何事もなく惑星センチュリオンに入ることができた。
楽しかった。
また読みたい。と思った方は
下の☆☆☆☆☆に評価をつけて頂けると嬉しいです。
面白ければ☆5個、つまらなかったら☆1つで結構です。
感じたまま評価して下さい。
また、ブックマークの登録もできればよろしくお願いします。




