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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

おっこちた

作者: じゃのめ
掲載日:2021/02/08

歩いて、歩いて歩いて歩いて...。

ただひたすら歩き続けた。


正しいことをしていたら報われるのだと思ってた。

できなくても繰り返しやり続ければ身につくと思ってた。

空回りだと思っても、もう引き返せなかった。


だって私は、それ以外を知らないのだもの。



でも本当は少しずるい子が報われていた。

できない姿を見せていた方が褒められていた。


世間一般の【できる子】は、褒められもしなかった。


確かに繰り返せば見に着いた。

その繰り返しを見せはしなかったけれど。

だけどその過程なんて無いものとされていた。

いつだって、そうだった。


できて当たり前。

できなかったら不審に思われた。


そうしておっこちて最後は壊れていった。


気がつけば私は【言われたこと】がないと動けなかった。

それは人間である必要はあるのだろうか。

そんな事、誰にも聞けないけれど。



命令通りにしか動けないなら機械で十分だ。


わかっているけど、誰にも言えない私の悩み。


聞けばきっと嫌な顔をされると思う。

聞けばきっと悲しい顔をされると思う。


朝なんて来なければいいのに。


暗い暗い闇の底、深い深い眠りの彼方。


醒めぬ夢を


明けぬ夜を


永遠の眠りにつきたかった。



そんな願い、誰にも話せないけれど。



なんの為に生きるのか。

誰に問いかけることもできない。

永遠の難問。


きっと、生かしてくれる人がいなくなったら生きていけないと思う。


知ってる。


知ってた。



ここまで壊れてしまうのには時間がかかったんだ。

でも壊れるまでは気が付かなかったんだ。



壊れた私はもう誰も、なおすことなんてできないんだわ。

ハンプティ・ダンプティおっこちた。

彼女も同じように、おっこちた。


ねぇ、助けてよ。


なんて。

もう誰も直せないのにね。

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