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短編集  作者: 盧翔 迅
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乙女ゲーに登場してくる死亡endありのインコになったようで

若草由奈__それがかつての私の名前です。



一応、それなりに名のある漫画家の編集者で、打ち合わせが終わりまっすぐ家へと帰る途中交差点で信号待ちしていたところ交差点で曲がりきれなかったタンクローリーがスピードを抑えられずに突っ込んできて私は吹っ飛ばされて死んだんです。


強烈な痛みは結構続きまして、その後、「きゃー‼︎」とか「救急車呼ばなきゃ‼︎」が聞こえて人間、周りが熱いと一人だけ冷静になるんだなーとか思いながらそのまま死亡したんです。

おそらく。そう、おそらく


と言うのも、すぐに意識が戻りました。なんとも不思議なことに。

私こと若草由奈の人生はなんともあっけなかったなーなんて思います。

三人兄弟の一番上、小学校から高校まで一番近くの地元のところに進み大学は都内で、大学卒業後は昔からなりたかった編集者になり、二十九歳で交通事故にて死亡。


現在は、乙女ゲームの世界でヒロインの昔から飼っているインコであります。

そう、インコ。笑っちゃうよねーハハハ。どうせ乙女ゲームの世界に入るなら、よくある悪役令嬢とかヒロイン。及第点として、モブが良かったです。だが、どうしてこの乙女ゲームのインコなんですか!と思わずにはいられませんでした。


この乙女ゲーム、題名【イケメン達と恋しよ!(平凡女子とイケメン達)】題名は結構良いんです。題名は……


しかし、このゲーム難易度が高すぎるんです。私は再プレイ百回したけど、ある一人の攻略対象者のハッピーエンドのスチルは手に入らなかったんですよ!しかも難易度が高すぎて実況もハッピーエンドなんてなかったんです。だから、私は途中で諦めた。なのに!転生したらそのインコということで泣きたいです。インコちゃん、バットで主人公を庇い死亡。という悲しすぎるエンドが有り、主人公が悪役令嬢にいじめられる際に最初の標的がこのインコちゃんなのだ。


ボロボロにされますね!


……なんて考えながら空を飛んでいたら、いきなりバンッと音と共に多分銃の弾がお腹に当たり、私はヒョロヒョロと下に落下していきました。痛い!と思っても私はインコなんで


『ピー……ピー』


しか言えない。いや、鳴けない。……成る程、私はまた死ぬんですね、分かります。


おやすm……


「しっかりして!お母さん!インコが死にそう!」


『ピー』


私は助かったんですかね?

それから、彼女の家に連れて帰って貰って1週間ほどお世話になり、私はすっかり元気になっていました。


そろそろ、この家からお暇しようと思った矢先に事件が起きました。


「お母さん、私このインコ飼いたい!」


「仕方ないわねーちゃんとお世話するのよ」


「はーい!」


へ?


彼女はトコトコ歩いてこちらに来て言いました。


「これから、よろしくね!インコちゃん!私の名前はメアリーだよ!よろしくね」


『ピー(まじですか?)』


そう、彼女の名前【メアリー】は【イケメン達と恋しよ(平凡女子とイケメン達)】のヒロインのデフォルト名である。

この世界にブロンドで青い眼の子とか沢山いるから分からなかったんです!しかもヒロインの顔はスチルでも隠れているから分からなかったんです!


確か、ヒロインことメアリーちゃんがインコを拾ったのは14歳。舞台であるマクロン学園まであの2年。死亡フラグが立たないように私は祈るばかりです。



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