第十鬼 エレドリと煋眼
どうも…!鬼神の鬼龍だ…!
クソ…挨拶してる場合じゃあねぇよな…
魔人「遂に出た!うはははは!遂に女の封印が解けたぞ……!?」
魔人(此処は何処だ?生源竜は……居ない。ん?目の前に居るオーガから同じ物を感じる。
だがとても小さいな!恐るるに足りん…)
魔人は力強く拳を握りニタリと不敵な笑みを作る。
その力は魔人を中心に電気で風圧を作る程だった
生死熱冷を使ってるから分かる。
この魔人の属性エネルギーは俺のを遥かに上回っている様だな…。
簡単な比較があったとしたら、小学生と大人の鯨ぐらいか…
ぬぇ?分かりづらいだと?…すまん……!?
魔人の手に握られていた電気属性の種が地に落ち閃光の蕾に変わる
綺麗な光だが蕾が花に咲く瞬間に鬼龍は初めて攻撃だと気づく。
魔人「フン!喰らうがいい!「電蕾開花!」」
開花した花は目では追えない速度で粉の様な種を撒く
無数の電気種が鬼龍とシキゲロウを襲う。
鬼龍「ガハァ!」
電撃の種が全身の細胞入り込んで一つ一つ壊していく技か……!
痛いなんて物じゃねぇ…幸い死属性の右腕はダメージが無い、抑も死属性の影響で壊死してるから効いていないな
魔人「この程度…か」
シキゲロウ「グハァッ!!鬼龍様……。」
鬼龍「シキゲロウ!!」
ぐでりと倒れ込んだシキゲロウに駆け寄る鬼龍
腹の毛を掻き分け傷の状態を見る
艶々だった水色の毛並みが黒くなり焼け焦げてる…
電撃が地肌にまできて血も流れている……
鬼龍「がっつり致命傷じゃねえか…。」
驚愕している鬼龍に魔人が口を開く。
魔人「牙水狼か…ん?」
魔人(この魔物…死属性を持ち合わせているだと!?……いや、それよりもこのオーガだ。何だこの膨大なリテロノは…さっきとは異なる質 量…それにあの四人の子人…見た目は違うが、このリテロノ、間違いなく源種竜の娘……!)
鬼龍「シキゲロウ…すまねえな、ちょいと影にいててくれ、影に死水を置いておくからさ!」
鬼龍の拳が閻魔殿の庭石を砕く。その左目には白い涙が流れていた
シキゲロウ「鬼龍…様…ッ!…はい…お願いします…!」
鬼龍の影がずずずと広がりシキゲロウを包んだ。
それを見た魔人は考えにふけていた。
魔人(オーガの属性は影か…然し影異動を使うオーガなど…俺の常識では測れんと言う事か…。む。)
鬼龍の目は殺気を放っていた。
その矛先は勿論、魔神に向けている。
鬼龍「エレキ・ドリフンクラウン……長いからエレドリな。今から…瞬きするなよ?」
エレドリ「瞬きだと…?フン!さっきの攻撃でお前はボロボロ、だが俺の電蕾で生きている奴は初めてだ。が!
今度は誘導電儡で確実に殺してやる!」
魔人(何という殺気だ、しかもあの目……生源竜と同じ色だ、何か来るな。構えなければ…!)
鬼龍の左眼は琥珀色から夕焼けの様な赤橙色へと変わっていた
眼から放たれるエネルギーは魔人を飲み込むと言う意思を感じさせる
この距離でなら確実に引きずれる……行くぞ…!!
鬼龍「其の者の生と属性を取り込め!「煋眼」!」
赤橙色の瞳孔がギュンと縮み技が発動する。
エレドリ(な…何だ?身体が奴に近づいている…いや!奴の目にだ!これは……逃がれられない…っ!)
この目は、見た者の魂と属性エネルギーを持つ者を飲み込み喰らう。
ジリジリとエレドリの足が鬼龍に近づいていく、それでも抵抗すると体のあちこちから色の濃いエネルギーが波打ち鬼龍の目に集まっていく。
エレドリ「これは…俺のリテロノがやつに吸い込まれている?くそ!こんな色の濃いリテロノ…自分でも引き出せたことはないぞ…!」
動揺するエレドリだったがすぐに冷静さを取り戻し技を繰り出す素振りを見せた。
エレドリ「うははは! 幾らリテロノを吸い込もうとも攻撃ならダメージは喰らうであろう!誘導電儡!」
手を合わせたエレドリから放たれる電気エネルギーは小型の人形に変化し無数に放電する
圧倒するエネルギーは閻魔殿の壁や庭を焼き焦がしていく 電気は火花を散らし閻魔殿に燃え移ってしまった。それでも鬼龍の眼は吸収を止めないそれは、エレドリの技も燃え散る炎さえも吸い取っていく。
鬼龍「攻撃性があろうがエネルギーはエネルギー、吸い込める 終わりだ!エレドリ!」
もひとつ瞳孔がギュンと縮むとエレドリは断末魔を上げながら鬼龍に吸い込まれてしまう。
取り込んだ鬼龍は左目を押さえ痛みに耐える、押し込んだ手からはさらに白い涙が流れている。
鬼龍「ハァ…ハァ…眼が痛い… 煋眼の副作用か…。でも…。」
良かった…シエさんは…
エレドリの居た場所にはシエアが柔かな顔をしながら横たわっていた。
読んでくれてありがとうございます!
(*´∀`*)いかがだったでしょうか?気づいたら十鬼になってましたΣ(o'ω')シエさんはどうなるの!?
次回作に乞うご期待です(๑•̀ㅁ•́ฅ✧
追記:こちらも文を少し変えさせて頂きました。