鬼神の六道物語
ぬぅ………こうして…。
あれま、米見たいな形になった…これ使えるかな…。
よし、今度はちゃんと作るぞ、ここをこうしてこうやれば………
ん?あれなんだこれ………。
何この葱みたいな形。
ぬ?あぁどうも初めまして、俺は鬼神の鬼龍と言う者だ。
閻魔大王の部下で鬼神と言う鬼らしい。
元々は人界に住んでいた普通の人間……だったんだ 死んで普通なら亡者になる筈が何故か鬼になった。
だからなのか、他の妖怪からは恐れられている。
この世界は人界……つまり今君の居る現世の人間が死ぬと地獄に堕ち 閻魔大王によって地獄界に住むのか、天人界に住むのかを決めるのだが どういう訳か能力を持って落ちてくるらしい、生きている時は思いもしなかった現象だよな。
何故俺が鬼になったかは分からない、だが"そういうもの"として今は理解をしている。
自分が何者かと言う観点で話すのは生前に考えてやめたからな。
ん?何が葱なんだ?今何をしているかだと?
あぁ、今は俺の能力の改良をしているところだ。
つい最近まで人間だった奴が地獄で生きていくには力不足って事だわな?
先にも言ったがこの世界に堕ちて来る人間は誰でも”能力“を持っている
それは鬼になっても変わらない。
俺の能力は、
「生死熱冷」
名前がそのまんま過ぎると思っているが後悔はしていない……。
この能力は俺の四肢に特殊な力が宿って居てそれぞれ力の化身が存在している。
化身達は人の姿にその属性に合った特徴を持つ、高さは9.9寸よりやや小さい位だ。
その子達は…………
「ひぃぃーーーー!!鬼だああああああ!!」
「こいつ「傷だらけの鬼」だ!逃げろーー!消滅するぞおおおおお!」
……五月蝿いなぁ、今人が説明しているって言うのに…。人って言うか鬼か……
俺の仕事は、閻魔大王に裁かれ地獄堕ちた亡者の能力回収。
先程も言ったが亡者は能力を得て生き流れようとする、それを抑制し能力と魂を回収し閻魔大王に渡し報告をする、そんな仕事をしているよ。
……よし、
「死玉玉」
「死柱棒」
が出来たな。
死玉玉と死柱棒は生死熱冷の死の属性を利用した道具だ、俺の背中に死を具現化した玉を漂わせそれを形状変化したのが死柱棒。
生死熱冷は大王曰く副作用がある属性らしい、道理で俺の身体が傷だらけなはずだ。
死の能力は右腕に宿っている。
「おい、魂と身体を奪われる準備をしとけよ〜。」
「うわああ!こいつ何か捏ねてると思ったら武器作ってたのか!最初米粒見たいなちっちゃいチ◯リ米かって思ったわ!」
死とは"自身を形作る入れ物を破壊する"事。
例えば人は死ぬと魂と身体が分離し体は現世に残され腐り落ちる、生死熱冷の死に触れると身体を崩壊し消滅させるという恐ろしい能力なのだ。
……というか見られてた、恥ずかし。
逃げ回る亡者に……刺され!やけくそじゃあああ!
亡者「ぐぁぁ!なんだこの黒い棒は、えぇ!?身体が…崩れて…!ああああぁぁ!!ァァァーーー!!」
亡者に刺さった棒は亡者の身体を炎に燃やされた紙くずの様に崩壊した。
ん?なら試してみるか、チ◯リ米見たいな米粒……「死米」とでも言うか。
「おらぁ〜!「死米投げ」だぁ〜!」
「闇雲に投げまくってきたーー!」
死米は死属性を米の形に形態変化させて、敵に飛ばす。
元は死を具現化させているから付いた瞬間身体が崩れる。
棒が米になっただけだが…。意外に使えるな……!
「あぐああああ!……天…国……」
本当に五月蝿いやつだな。天人界なんてあんまり良いところじゃないぞ?
まぁ転生も出来ずに記憶すらも消え去るからな、そりゃああぁなるか。
今日は、このくらいにして閻魔殿に戻るか。
読んでくれてありがとうございます!
ぬい ぐるみんです〜!
いかがだったでしょうか?鬼龍は普通の日常を送れますかねぇ…。(お茶を啜る)
そんな事私がさせませんけどね〜
次回に乞うご期待です!