表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

短編集 冬花火

鳥小屋の歌

作者: 春風 月葉

 庭の少し背の高い木の枝の上、今は誰も住んでいない赤い屋根の小さな鳥小屋。

 少し昔、それこそ数年程前に小屋の住民達は季節の移り変わりよりもやや早くに飛び立ち、遠く南の方へと消えていってしまった

 小鳥達の囀りが恋しい。

 いつか彼らが帰って来るようにと残しておいた鳥小屋も、月日の流れと共に色褪せていき、庭の木も枯れていってしまった。

 壊そう。

 私は数年間残しておいた小屋をついに壊した。

 もう小鳥の歌を思い出すこともないだろうと、そう思っていた。

 二ヶ月、また少しの月日が経った。

 まだ薄暗い朝、枯れた庭の木の下で小鳥達の悲しい鳴き声が聞こえた。

 小鳥達も今、聞こえているのだろうか。

 私の歌を、涙の歌を、この空虚なる再開の歌を…。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ