6話 街だ!!芝居も乗せて
6話目。
それからレビューや紹介の件、よろしくお願いしますっ!!
↑お見合いのときの言い方みたい。
デートや真面目なお付き合いの件、よろしくお願いしますっ!!
みたいな?
レオンが準備を終え周りの気配を探るとこの洞窟を囲むように闇系統魔法の『隠密』が発動していることが分かった。しかしその魔法は攻撃のための魔法じゃ無かったため……
「あの魔狐の仕業……だよな?」
そしてその問いには誰も答えてくれる人がいないため――
「あの魔狐の魔法適正に闇ってあったし多分そうだよな」
――自己完結するのだった。
ちなみに闇系統魔法『隠密』は使用するとその中の気配などが外からは分からなくなる魔法だ。この魔法に気付くには術者よりも魔力が高いこと、この魔法に気づくための訓練をすることなどが挙げられる。ちなみに発動していることに気が付いていない場合でも光系統魔法の『光探知』や『光眼』、複合魔法(闇・無)の『真偽の魔眼』などを使い、その魔法の威力が発動されている『隠密』よりも高いと分かる。
また、今見つけられている1部の魔法は詠唱が同じであれば効果や起きる現象は同じだが(基本魔法)、その他のものは術者のイメージや性格によって変わってくる(オリジナル魔法)。ちなみにレオンが使っている魔法は『火』以外はオリジナル魔法だ。
「ま、これで疑問は解決だな。なんで魔物が近寄って来なかったのか」
気づいていなかったのだがそれを認めると嫌なのでやせ我慢をするが……
「誰に言い訳してるんだ?俺は」
もっと恥ずかしいだけだった。
「まあ良いや。話を変えよう。これから街に行くけど優しい人ばかりいるってわけじゃないしな。物を盗もうとする人もいる筈。というのを考えると魔法で俺以外の人が触っても動かないように固定化させておくか」
『空間を支配する力よ。その力で我以外の者が害意持ちて触りし時にその空間を固定せよ。その代償は我が魔力』
『空固の契約』
「じゃ、準備も出来たことだしそろそろ出発するか」
レオンは自分のユニーク魔法『飛行』を使い、イナグに向かって飛んだ。
3時間後。レオンは暇をしていた。最初の方は人間の手が入っていない森は綺麗だな。と周りを見ていたり、魔法の練習――オリジナル魔法の制作や、相反する二つの属性をぶつけて遊んでいた。なお、水と炎をぶつけた時は水蒸気爆発が起こった――やルプルの実を食べていたりしていたのだがそれも終わってしまい、お腹もいっぱいになってしまったためだ。
「やることが無いな」
そんな愚痴を漏らしたレオン。だが、その暇が救われのはまだしばらく先になることを彼は知らない。
それからレオンが二時間飛び続けている頃にはには森が開け、草原になり、その向こうに大きな壁で囲まれた街が見えていた。
「街だっ!」
アドルフから言われた?街が見えたレオンは喜んでいた。しかし……
(しまった!俺の設定を考えていなかった)
自分がアドルフの弟子ということを隠さなければならないが、言い訳を考えていなかった自分を殴りたいという衝動に駆られつつもレオンは一旦止まって言い訳を考え始める。
(俺の設定をどうする?言わないといけない事は魔法が使えるという事と常識に疎いという事だな。全ての人が魔法を使える分けじゃないみたいだし。それを当てはめて考えると……森の奥深くで暮らしていたから常識に疎い。か?いやそれじゃ何でこんな凄い武器を持っているのか?とかいわれるな。じゃあ記憶喪失か?これもいつまでも思い出せないのはおかしい。あっ!物心ついた時にはこの森のダンジョンにいてお母さんはもうすでに死んでいた。で、お父さんはダンジョンボスを倒した時に死んだ。ダンジョンは崩れたけど崩れる直前にお父さんに外に転移させられた。これならダンジョンの宝箱からゲットしたことにして武器も説明が済むな。それに外のことはお父さんに少しだけ聞いていた。良しこれで大丈夫か?)
レオンはだいたいこれで怪しまれないだろうと考えた。しかしよくよく考えれば「子供がダンジョンで生きられるか?」や、「食糧はどうしたのか?」など疑問は浮かんでくるがこれとは違う理由が思い浮かば無いので意図的に無視することにし、街に向かって再出発する。
10分後レオンは街が近づいてきたため地上に降り、街道沿いを街へと向かい歩いていた。そして街へ近づくに連れ、段々と増えていく商人や冒険者などからこんな小さな子供がどうして1人で歩いているのか?という観察するような視線が向けられていた。
そんな居心地の悪い中レオンは黙々と歩いていく。
それからさらに10分後、ようやく出入口と思わしき門が見え始めたとき、門の前にはローブを着た男性1人と、鎧を着た男性4人がいた。着る物は違っているが着ている物には双剣が交差された紋章が少し小さく描かれている。しかしレオンがそれを見て思ったことは「面倒くさい」ただそれだけであった。なぜならローブを着た男性が顔面を蒼白にしながらこちらに向かって指を指しているからである。それを分かりながらレオンはそのまま門に向かって歩いていく。そしてあと15mといったところで……
「そこの子供?かな?まあいい一旦止まれ!」
190cm程の金髪、碧眼の男性が1人出てきた。しかし周りの男達は20代後半といったところなのにこの男だけ30代後半のため、ちょっと偉い人なんだろうなと思うレオン。
「俺の名前はデューイ、騎士隊長をやっている。君はこの街に何をしにやってきたのかな?」
警戒した声で質問をしてくるデューイに、どうしてこんなにも警戒してくるのかと疑問をもちながらもレオンは質問に答えた。すこし芝居を乗せて。
「ここが父さんの言ってたイナグって街か。言ってた通りでかいな。ん?ここに来た理由は冒険者登録をするためだよ」
この言葉に騎士たちは混乱していた。この子供の魔力量なら冒険者は余裕でできる。しかしヴェルニア帝国のスパイかと思っていたがこの街を初めて見たといった感じなのだ。
混乱しながらもデューイはこの子供に一回事情を聞くことにした。
予約しているのはここまで?かな?
それはその後の自分に聞かないと分かりませんけど……
ネットが制限されているため、次は何時になるのか……