50話 大罪だ!!血の謝肉祭だ!!久しぶりのレオンだ!!
50話目!!49話という数字から逃げるために、今日投稿です。
あと、アルファポリス様の方も見ている方はそちらで見る方がオススメです。理由は簡単。そちらはしっかり見直ししているからです。
こちらは簡単にしかしておらず……時間が無いのです。すいません。なのでそちらがオススメです!!
早く読みたい方はこちらですが。
では50話目です。
ケイがラッシュに言った忠告。それは効果を現しはしたのだが、それでも血による祭りのような光景が広がっていた。格好良く言うならば血の謝肉祭だろうか?
そしてその中で二つだけ血の色に染まっていない物体があった。
「ラッシュ?どういう風に殺されるのがお好み?」
そう言い目の前に展開していた障壁を解除し、ラッシュへ怒気を表しながら般若の顔の如き聞くケイ。
「……だって、あいつ柔らかくて……力は2割も出していないぞ?」
そう言いケイの視線から免れようとしているのはラッシュだ。
この光景を見ていれば二人の物理的なものでは無い力関係が解るというものだろう。
「だとしても!言ったよね?素材に使いたいから依頼を受けるって!なのに、何で毎回力加減が解らないって理由だけで僕の素材を粉々にするの?」
ケイが魔物を、それも高ランクの魔物を素材と言うのはそれだけ強いという証拠だろう。
だが、今はそれを気にしている場合では無いのだ。
「だって興奮……」
「興奮したからって何?君が龍人っていうのも知ってる!龍人がドラゴンなどを殺すのが快感になるのも知ってる!」
ラッシュに言葉を最後まで言わんとするようにケイは言葉を並べていく。
「そして、力加減が出来ない程に馬鹿なのも知ってる!だけど、これとそれとは話しが別!」
ケイはラッシュに怒りながら少しでも採取出来る素材が無いか探し始める。
「……ご、ごめんな……っ!?」
思わずラッシュはその言葉を口にしてしまう。だが、次の瞬間には己の失敗を悔やむ。
「そう思うならドラゴンを5体ほど狩って来てくれる?それとも拷問訓練でもさせてあげる?」
ケイは自分の後ろに氷で出来た短剣を魔法で作りながらラッシュにお願い……否、脅しを混ぜた命令をする。
その日、ラッシュは8体のドラゴン、3体の竜、1体の龍を殺す事になるのだった。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
フィオナとシアンはラッシュが真夜中になってもドラゴン、竜を狩っていても未だに飲み続けていた。
「フィオネ……流石に飲むのやめろよ」
そう言い、目の前を鬼人に引いているのはエンシェントドワーフであるシアンだ。
「にゃによ~べちゅにおきゃしいところにゃんてな~んにみょにゃいじゃにゃい?」
ある意味早口言葉のようにすらすらと呂律の回ってない口で話しているフィオネ。
「今の言葉の意味が全く解らねぇぞ?というかそろそろ……」
「バキッ!」そんな音が聞こえたのは決してシアンの空耳では無いだろう。現実にフィオネが今飲んでいたカップを握りつぶしているのだから。
「まぢゃまだのみゅの~」
(これで翌日には記憶無しとか反則だろ)
シアンがそう思うほど今のフィオネは大人の色気全開であった。
「ちゅぎ~」
「まだ飲むのかよ?」
彼らの夜もまだまだ続く。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
メルディーVSラルフの賭け事の結果は、今回はメルディーの圧勝で終わった。
だが、ラルフは「次回は勝ちます」とだけ言い、メルディーと別の話をしていた。
「それで?その木々の言うキメラの詳しい説明をお願いします」
「別に良いけど……取り敢えずキメラの形状は通常……要するに素体となった魔族の女性の種族の魔狐ね。そしてキメラが必ず持っている特性の吸収を行ったのはゴブリンなどの低ランクの魔物に、人、冒険者と思わしき者が2名。空は飛べないけど、吸収された冒険者が魔法を使えたみたいで障壁を常時展開している。そして幻術も使うようね」
「ほう。それで?」
ラルフは結論を聞く。
「今回のキメラは魔狐型。そして莫大な魔力にものを言わせて障壁を自動展開、幻術を使う。そして、攻撃魔法も少々といった所かしら。ランクを付けるのならばAとSの間ね」
度数の高いお気に入りの高級なお酒を口に運ぶメルディー。
その光景はフィオナに負けず劣らずの色気のある行動の仕方だった。
「で、キメラ特有の特殊能力は?後、吸収の効率は?」
キメラの特殊能力とはそれぞれの個体が持つ能力の事である。
「能力はまだ発動していないから解らないわ。吸収の効率は50パーセント前半といったところ」
「出来ればあなた能力で監視しといて下さい」
「え!あれ結構疲れるのよ」
メルディーはそう言いながら職技『妬視』を発動させ、キメラに付けるのだった。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
『暴食』は図書館で本を漁っていた。
「魔物の新情報は無し。国の進展も無し。魔法の情報も無し。なにもない。これは城の書庫に行くしか……でも誰に連れて行ってもらえば……取り敢えず『不死人』の情報も『影術』が使える事位しか解らないな」
彼女は図書館の本を閉館時間まで読み漁っていたという。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
魔造人間であるレオンと『強欲』となっているガイア、そして龍であり、テイムされた魔物であるサンは修業をしていた。
……もっとも、サンはガイアの頭上で待機、ガイアはレオンに対しての指導で立っているだけなのだが。
「ほら、持ってる岩に罅が入っているぞ?もっと魔力の操作を精密に」
「キュキュ!!」
「中に溜めるのは出来ても外に留まらせるのは苦手なんだな。でも、もっと慎重に固めないとお前の体が魔力で潰されるぞ」
「キュ~キュキュ~」
「一つの部位にそんなに魔力を溜めすぎると爆散するぞ」
「キュ!?」
「もっと、魔法陣の展開速度を上げろ!それと無駄な場所が多すぎ!」
「キュキュ」
これが修業のだいたいの内容だ。
レオンにとっては地獄以外の何ものでもないらしい。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
思ったんですよ。女性キャラが以上に少ない!!と。という訳で、『不死人』は急きょ女性に変更!!




