表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神槍使い  作者: 怠惰な男の子
2章~偉大なる魔術師(仮)~
51/58

49話 大罪だ!!主に『嫉妬』と『傲慢』そして『暴食』。プラスでラッシュとケイ

49話目!!

今回は他のメンバーが中心の話です。

 『嫉妬』と『傲慢』は賭け事をするために会議をした場所で何をするか話し合っていた。


「じゃあ、最初にカード、次にスロット、そしてコインで良いかしら」


 話し合いの末に結果をまとめているのは『大罪:嫉妬』のメルディーと呼ばれる女性だ。

 彼女の種族は『妖精の森』を守護していた妖精と魔獣二つの特徴を併せ持つ妖魔の小人。そして小人の中で稀に生まれる小妖人(こようびと)だ。

 小人とは強化・弱体の魔法を得意としており自然と共に闘う種族。

 そして小人な中で稀に生まれる小妖人は強化・弱体だけでは無く、自分の周囲の環境をも変える事が出来る。


「良いですよ。スロットでケリを着けてあげます」


 そして『大罪:傲慢』のラルフは獣人の中の黒星狼(スターウルフ)と呼ばれる魔獣をベースにした獣人だ。名前は黒星狼族と呼ばれており、集落を作らないため希少である。また、固有の魔法である『星術(せいじゅつ)』と呼ばれる魔法を使う。

 星と言われるだけあって光の魔法に長けており、黒と言われるだけあって闇の魔法にも長けている。しかし、ラルフは獣人のため外に影響を与える魔法が苦手としており、自信に影響を与える魔法しか使えない。


「どんなに傲慢でも毎回最後まで行くのだから……ではカードからいきましょうか」


 メルディーは片手でカードを、片手で愛用している武器である『静と戦を奏でるリュート』で音楽の演奏をする。


「それも良いですね。では私からするとしましょう」

「ええ、少し最近の事でも喋りながらしますね」

「分かりました」


 ラルフはカードを掴む。


「これは精霊では無く木々から聞いた事なんだけど、あちら側の森にキメラが現れたみたいなのよ」


 それはミリアムが転移させられた森の事であった。


「ほぅ。そのキメラの発生は?」

「え~と……突然変異体とかでは無いらしく,突然転移して来たらしいわよ。能力としては生物の吸収、周囲の環境変化ね」


 メルディーは木々の声を聞きながらラルフに伝えていく。


「ほぅ。素体は?」


 ラルフは手元にあるカードを見ながらメルディーに問いかける。


「魔力から考察すると魔族のよう。なにかしらのマジックアイテムで強制的になったみたい」

「マジックアイテム?」

「ええ。流石に何のマジックアイテムかまでは解らないけど……取り敢えず魔族が生産している物というのは確定事項よ。ま、でも私たちには関係の無い事。私たちが命じられたのは『原罪』の排除。魔王や魔族の方はアドルフが蘇らせた子がやってくれるわ」

「そうですね……はい、私の勝ちです」


 メルディーは「次は勝つ」そう言いラルフとの賭け事を楽しむのだった。


◆ ◇ ◆ ◇ ◆


『暴食』はイナグにある図書館への道のりを歩いていた。


(周りの視線が鬱陶しい)


 彼が周囲の視線を集めている理由、それは彼女の風貌にあった。

 その風貌とは黒いローブで全身を固めているという事だ。それは彼女自信の種族を隠すために来ている服で、種族が判ってしまえば今の視線など可愛いほどだろう。

 彼女の種族は不死者。

 不死者とはこの世の理から外れた存在であり、お釈迦の中の話しに出てくる程である。

 見た目は肌が青白く、目にも特徴があり日本人であれば通常黒い部分が赤く、人間であれば白い部分は黒色となっている。

 「図書館は此処か」

 そう言い彼女は顔を上げ、扉を開ける。


不死者とは一度死に、()()に蘇った者の事を言う。


◆ ◇ ◆ ◇ ◆


『怠惰』と『憤怒』は『タイラントドラゴン』の討伐のため、ある森へ来ていた。


「それにしても辺境だからって何処にでもあるような森にドラゴンが来ているなんて珍しいね」


 耳に魔力を集中させ、精霊からドラゴンの居場所を聞きながらラッシュに話し掛けるケイ。


「近くに魔物の巣窟とも言われている場所の一つ、『魔物の森』があるからそこから出てきたんじゃないのか?」

「そうじゃないみたい。精霊に聞いてみたけど他の森を縄張りにしていた奴がボロボロになりながら来たらしいよ。木々の話しが聞けたらもっと詳しく判るけどね」

「精霊は広い範囲の事を知っているが、細かい事は分からないからな。木々はずっと定位置でそこの場所には詳しいからな」


 ラッシュが歩きながら自慢の武器の<深海と烈火纏いし籠手>『双氷闘獄』を取り出し、腕に取り付ける。


「そうだね。ま、メルディーがいるから僕も大して困っていないよ。それにフィオナの情報収集の能力の高さがあれば不便では無いから。それに団長はあらゆる面においてエキスパートだからね」


 ケイもそう言い<純白の如し狙う銃剣>『ホワイトガンソード』を取り出し、構える。


「さてさて、タイラントドラゴンの能力って確か……なんだっけ?ケイ」

「ハァ~それ位覚えておいてよ」


 ラッシュの問いにケイは溜息を吐きながら答える。


  【タイラントドラゴン】

  ドラゴンの中でも知恵の無い低級のものとして認識されている。だが、体が大きくて厄介である。長所はそれ位しか無く、魔法もロクに使えないため魔物ランクはS。


「……と言った感じかな?後、魔石は壊さないでよ」

「分かってるよ。にしても精霊の言っていた通りボロボロだな」


 二人の前に姿を現したタイラントドラゴン。しかし、その姿は魔物に喰われた(・・・・)のか血が噴き出ており見るのも無残なほどであった。さらに、大きな翼は魔法で焼かれたのか穴が所々空いており、長い尻尾は途中で切り下されていた。


「ギシャァァァ!!」

「ありゃりゃ……どんな魔物がここまで追い詰めたんだか……」

「だからAランクの依頼に貼ってあったんだ」


 構えていた二人だが、急に現れた『タイラントドラゴン』の風貌を見て態勢を崩す。


「ギシャッ!」

「で、作戦はどうすんだ?俺1人でも殺る事は出来るぞ?」


 ラッシュはタイラントドラゴンが噛みついてくるのを躱しながら顎に蹴りを入れる。


「僕が作戦を立てるから。君に任せると魔石諸共ドラゴンが消滅……蹴りの勢いで爆散しそうだから」


 そう言いケイは細かな作戦を伝える。

 作戦とは誘導の仕方や、攻撃を入れる箇所を細かくだ。


「解った!……殺るか♪」

「素材を台無しにしたら君の事を殺るからね!?」


 ラッシュの興奮具合にケイが注意を入れるのだった。


あ!49話……

50話目も行きます!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ