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神槍使い  作者: 怠惰な男の子
2章~偉大なる魔術師(仮)~
50/58

48話 大罪だ!!主に『色欲』と『強欲』

48話目!!

今回はレオンが中心の話ではないので短めです。なのでもう一話投稿します。

 『色欲』と『強欲』は酒の飲みあいをするために酒場に来ていた。


「だいたいリーダーはいつも気ままで私に仕事を押し付けるのよ?」


 テーブルへと額を付けながら真向いにいる仲間へと愚痴るのは『大罪:色欲』で、フィオナと呼ばれる女性だ。そしてその行動は『色欲』に恥じないような色気のある服を着ており、仕草もそうであった。

 そしてなにより目に着くのが額の少し上に生えた一本の角だろう。

 彼女は鬼人。見た目には感じられない怪力を持つ種族で、独特の魔法『妖術』を使用する事が出来る。


「それを俺に聞かれたってな~?そもそも今の俺はリーダーと同じになっているから魔力の関係でリーダーの愚痴は本人に伝わるぞ?」


 そしてその愚痴に反応しているのは『大罪:強欲』で、シアンと呼ばれる男性だ。

 ここまで来たら判ると思うが、彼も人族では無くエンシェントドワーフだ。

 身長は普通ならば低いのだが、エンシェントのため180センチメートルほどあり、物の物質構成を一瞬で見抜く『解析者』のユニーク魔法を持っている。

 そしてドワーフが土との親和性が高いように土魔法を得意とする。


「そうでしたね。折角の酒場なのに自分から地雷を踏むほど馬鹿ではありませんし」


 摘みを口に運びながらシアンと話すフィオネ。


「そうだな。それにしても今日のお前は酒の飲むスピードが遅いな。俺なんて24杯目だぜ」


 シアンの座っている席の下には酒の入っていたコップが積まれている。


「私は別にがっつり飲もうとしていないだけですよ。明日からは仕事がありますので」

「そうだったな。お前二日酔い酷いもんな」


 「ハッ!ハッ!ハッ!ハッ!」とシアンは笑う。

 だが、そんな話しをしている最中、急にその顔を真面目な顔に変えフィオネに話し掛ける。


「それは置いといて、前に頼んだ情報の方は仕入れてくれたか?」


 その問いにシアンは少し悩んだ後、口を開く。


「一応集めました。しかし……」

「……全ては集まっていない、か?」


 シアンはフィオネが濁した言葉を繋ぐ。


「具体的には集まってきてはいるのですが、8割方です。すいません」

「別に謝る事はねぇよ。大罪一の情報通のお前でも集められなかったんだろう。とりあえず今、集まったのだけでも聞かせてくれ」

「はい」


 フィオネは首を縦に振ってからメモ帳を取り出す。


「まず、シアンには『魔族の使っている魔道具・マジックアイテムの素材の調査』を頼まれましたので王都の方で回収をしました」


 「それがこれです」フィオネはそう言いポーチからポーチ以上の大きさをもつマジックアイテムを取り出す。


「このマジックアイテムの名前は『朱なる瘴気』。効果は多量にあり、重要なものだけ説明します。まず一番重要なのは迷宮・迷宮(ラビリンス)の魔物の強制氾濫、または洗脳です。そしてこのマジックアイテムに効果に当てられた者は強制的な身体能力の上昇などをされ、最終的に死に当たります。次に人間などに瘴気を当てると記憶の改変などを出来、魔族になったりしますね。そしてエレノアさんが魔族になったのを鑑みればよっぽどの手練れでなければ魔族にされてしまうと思われます」


 フィオネは事実、自分の見解をシアンに伝えていく。そしてメモ帳のページを一つめくり、次のマジックアイテムを取り出す。


「そして次に回収したのは『蒼なる瘴気』です。こちらは単純とはいっても先ほどのものに比べれば、ではあるのですが……本題に入りましょう。効果は死んだ魔物・人をゾンビ、スケルトン、リッチ、ゴーストなどとして蘇らせる効果と、この瘴気に当てた者を上位のアンデッドとして使役する事が出来るものです。そのため、辺境や王都で行方不明になっている手練れの傭兵や冒険者はあちら側に味方している可能性が非常に高いと思われます」


 シアンは酒を飲みながらフィオネの見解を聞く。


「なので、シアンたちが襲われた、と言うべきなのでしょうか?ま、それはいいとして魔族の可能性が高いと思われます。ここで可能性と言うのは残り2割の情報が無いためです。その時魔族の情勢などが中々出てこないのですよ。素材の情報もこの2割の中に入っており調べられませんでした」

「一応分かった。他の奴らの情報は?」


 シアンは26杯目の酒を頼む。


「そこはまだまだです。私もつい最近蘇らせてもらったばかりなので。最初のリーダーですらつい数か月前ですから。それと私自身の情報は私の秘密としておくのであなたにも教えられません」


 フィオネは自慢の『妖術』で改造した空間魔法で街中の会話を聞きながらシアンに自分の事情を話す。


「そこは聞かねぇよ。俺だって出来ればお前にも聞かれたくないしな。だが、『妖術』が俺には無いからな、続きも頼む。本当は自分の罪なんて知られたくないんだ」

「そこは仕方がないと思われます。私も自分が情報収集出来て良かったと思いますよ。続きは暫く時間が入りますので」

「じゃあ飲むか」

「ええ。やっぱり我慢できません」


 翌日にフィオネが二日酔いに苦しむのは言うまでも無い事だろう。


次は他のメンバーの行動です。

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