4話 龍だ!!やっぱり怖いよね?しかし熊は……
4話目!!
「何か絶対面倒臭いくさい事になりそうな気がするが……ブリューガングっていう武器を考えれば」
相馬は呟きながら鑑定石で作られた眼を発動させる。
名前 ………妖精王のローブ(専用)
効果 ………妖精王の加護を受けたローブ。移動する時など素早く移動出来るようになる。1番強力な効果はこれだが、他にも魔法攻撃力増加・魔力消費削減がある。
名前 ………虹の羽織(専用)
効果 ………魔力を通さなければ見ることも触ることもできない。魔力を通すと虹色に薄く輝き、魔法防御力増加の効果がある。
名前 ………慈悲の腕輪(専用)
効果 ………魔力回復速度上昇などの回復を常時得られる。ただし、精神の回復効果はない。
名前 ………時間停止の無限収納腕輪(専用)
効果 ………中に物を無限に入れられる。また、名前の通り中は時間が停止している。ただし生物は入れられない。
名前 ………魔溜の靴(∞) (専用)
効果 ………普段から人間が無意識で出している微量の魔力や、空気中の魔力を溜め、必要な時に取り出せる。容量は無限。
名前 ………魔法時計(専用)
効果 ………時間が分かる。魔力を流すことで動く。
アドルフからの手紙
『こんにちは。相馬君。それとももう名前を変えたのかな?
君がこのメモ読んでいるということはもう魔法陣のプレゼントを受け取った後かな?
全部凄かったでしょ?なんせ君の魔力は僕以上だしね。この魔法陣は魔力を吸い取り、術者の魔力が多ければ多いほど高品質の物を創るからね。君より魔力が高い人はこの世界には存在しないと思うよ?
それはそうと本題だ。今君のいる僕の家には食糧は2食分しかありません!
だから餓死しないように街まで頑張っていってね!一番近い街は辺境の『イナグ』ってとこだよ。南の方に行けばあるから。……ま、今も存在しているかは解らないけど。
多分シャルミア王国は滅びていないと思うから存在はしていると思う。というか信じたい。
そして森は広がっている可能性もあるから。
あと冒険者ギルドに登録するのをおすすめするよ!
じゃ良い人生を~~
追伸
・君の名前はこの世界では合わないから変えることをおススメしまーす。
・今の君の外見は12歳位だから。冒険者ギルドは12歳から登録できるからギリ大丈夫!!
・そして絶対に貴族には仕えないように!!!!!←これ絶対!!
・あと君の記憶を見せてもらったけどその容姿だったら絶対絡まれると思うけどメンドくさい事に巻き込まれたり、起こさないように頑張ってね~。
ちなみに家は空に浮いてるよ アドルフより』
「アドルフの奴……この容姿じゃ絶対絡まれるだろ?」
しばらくソーマはアドルフの愚痴を吐いていた。しかし途中で急に黙り込んだ。なぜなら……
「はぁ。まあいい。容姿に関しては諦めるしかないか」
死んだアドルフに何を言っても仕方がないと諦めたためだ。
「槍の方とかも強くて困ることは多分ないだろう。で、次の問題は名前か。」
もとから名づけが得意じゃないため、しばらく悩んだ末に……
「小説から引用してレオンにするか」
レオンはそのままブリューガングをクッションの状態にし、魔法陣で出た物を身につけて1食分のご飯を食って残りを時間停止の無限収納腕輪に入れから家を出た。
そして―――
「わあああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
落ちた。
その日、『魔物の森』深部で、空から降ってきた物体があった。もっとも、誰も見ていないのだが。
それは、アドルフの屋敷から落ちたレオンである。
(空に浮いているのは知っていたが、こんなに高度とは……)
レオンは一度死んでいるからなのか、冷静になっている頭で助かる方法を考える。
(あっ!そういえば俺自身の事を調べれば魔法で助かるかもしれないな)
そう思い、レオンは自分自身を鑑定眼で視る。
種族名 人族(隠蔽…魔造人間)
名前 レオン
職業 無
状態 良好(騒動好き)
魔法適正 火・光・水・風・空間・雷・闇・治療・無(並)
称号 最強の魔力・永劫を生きる者・英雄の申し子
ユニーク魔法 念力者
→魔力を使わずに存在(生きている者は動かせない)を思い通りに動かせる。
飛ぶ者
→自分自身だけだが魔力を使わずに空を思い通りに飛べる。
「んっ?ユニーク魔法ってなんだ?」
ソーマはその疑問から初めて体に入っていた知識を使った。すると……
(あった!!)
それはこのような物であった。
ユニーク魔法
→稀に通常の魔法系統から外れた魔法を持ち、生まれてくる者がいる。その魔法のことをユニーク魔法といい、鑑定石などで本人が自分の能力を確認し、自覚している場合使えるようになる。また、ユニーク魔法の重複は今まで確認されておらず、戦闘に使うものから日常生活で使うものまで様々である。だが必ず強い効果を持つ。ただし、例外はある。
レオンはこれを見て喜ぶ。何故なら『飛ぶ者』を使えば助かるかもしれないからだ。
そのため、使うように意識してみると……
「飛べるのか……取り敢えず助かったな」
地上から2メートルところでのことだった。
その後レオンは食べ物を採りながらバウルに向かって低空飛行で飛んでいた。低空飛行の理由は至極単純であった。
(龍がいるなんて聞いてないぞ。本当に何でアドルフはこんな危険な森に家を作ったんだ?)
レオンの疑問。それはこの森に龍が存在している事に繋がっている。
アドルフがこの森に家を建て理由はレオンがいた家はアドルフの研究所としての役割をも果たしていたためだ。
アドルフは貴族に苦手意識しか無い。そして貴族とは手に入れた物は金を払ってでも手に入れようとするのだ。そのため金を払っても貴族が来れない場所に逃げれば良い、そう思い、このような危険な森に家を建てたのだ。
「おっ!あれルプルか。この果実おいしいんだよな」
ちなみにルプルとはリンゴの形をした桃のような味のする果実だ。だが、果物を採取するという事は少なからず音を出すということで……
「バキバキバキッ!!」
「なんだ?」レオンはそう思いながら後ろを振り向く、するとそこには魔物と思われる4m程の赤い熊がいた。
ここで龍が出てこなかったのは不幸中の幸いと言うべきか。
……もっとも龍はこの森のもっと奥深くにいるという事なのでレオンが今いる周辺に来る事は滅多にないのだが。
……勿論レオンは知らない。
「っ!!……驚いた。龍じゃないのか。良かったな。逃げる……」
レオンはそこで考え込む。
(いや、待てよ。龍だったら確実に負けるけど熊だったら空も飛べないし、もしもの時は逃げられる。最初の実戦ということにするか)
「ガァァァァァ!!」
そんなことレオンが考えていると、赤熊が叫びながら突っ込んで来る。しかし、レオンはその攻撃を余裕で避けブリューガングを神槍の状態にして戦闘準備を整える。
「これが初めての実践だな。がんばるか!!」
「ガアァァァァ!!」
しかし赤熊は魔力を自分より持っているが、こんな小さな人間の子供に避けられるとは思わなかったのだろう。怒気を撒き散らすように叫ぶ。
そしてその怒りをぶつけるかのように右の腕の爪でレオンに切りかかってくるのだが、それを悠長に見守っているほどレオンは馬鹿では無い。
そのため、今使っているのとは違うもう一つのユニーク魔法『念力者』を使ってブリューガングを操り、爪の攻撃をいなしてから赤熊の右腕を切り飛ばした。
「グルァァァァァ!」
「あまり罪悪感がないな。これが論理感の適応化、か。ま、『俺が殺したんだ』みたいな感じになんなくていいんだけどな。人相手には微妙だが。魔物に対しても罪悪感は在る訳だし」
レオンはそう言い、ブリューガングで赤熊の首を切り落す。
しかしそこで予想外のことが起こる。
「『グルㇽㇽㇽ!』。『ガァァァァァ!』」
赤熊が叫ぶように魔法を唱えた瞬間に炎の壁と炎の球が現れて、炎の壁は赤熊を守るように、炎の球はレオンを攻撃するため動いたのだ。
「何っ!?」
その攻撃に焦った反応を見せながらもレオンはブリューガングを手元に戻し、炎球を魔力の籠めたブリューガングで切り捨てる。そして、炎壁に当たらぬように後ろに回らせ赤熊の首を切り飛ばした。
レオンは赤熊の頭から血が出終わるまで暇だったという事と初の戦闘だったので今の戦闘の反省をする。
(今回の失敗は魔法を熊が使わないだろうとか、元の世界の知識で考えていたからだろうな。それに俺だって魔法を使えば良かったんだ。緊張をしていた……待てよ!?俺は今の戦闘は初めてだったのに全く緊張をしていなかったな。これも論理感の適応化……なのか?だが魔力を込めた武器であれば魔法を切り捨てられるっていう新しい常識はちゃんと出来たからいいか)
レオンは血抜きが終わった赤熊を回収してその場を離れた。
数分後に現れた魔物は血の匂いがするのに獲物がいないことに疑問を持ち、それを見ていたレオンは「もう少し遅かったら面倒だったな」と安堵の息を吐くのだった。
6話くらいで一旦切ります。