表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神槍使い  作者: 怠惰な男の子
2章~偉大なる魔術師(仮)~
31/58

29話

29話目!!

今回の話は書いた後に気付いたのですが、殆ど会話です。

すいません。

 裏路地に入る前にある店の名前は『満月(まんげつ)狼亭(おおかみてい)』。その店の看板には満月に向かって遠吠えをする狼が描かれていた。


「あの男が言っていたのってこれだよな?」


 その店を見つけたレオンは言われた店の名前を思い出し中に入る。


「あ、いらっしゃいませ~」


 中の席は八割以上が埋まっていて給人の女性が食事を運び周っていた。


「こんにちは、そしていらっしゃいませ。お泊りですか?食事ですか?」


そんな光景を見ているとすぐ横にあるカウンターから給人の女性に年を取らせたらこんな風になりそうという恰幅の良い女性が話し掛けてくる。

少し屈んでいる所を見ると子供に視線を合わせるように声を掛けているのだろう。


(給人の女性とこの女はもしかしたら親子か?)


 レオンはそれに気づき、眉を顰めながら先ほどの少女の顔を思い出す。


「食事で」


 そんな憶測を持ちながら質問に答えるレオン。だが、レオンの目線が給人の女性にいっているのに気付いたのだろう、自己紹介してくる。


「私の名前はミリー、あの給人の女の子は私の娘でサラよ。よろしくね」


 そういうと何処か適当に座ってと言って、ミリーは厨房と思わしき所に消えていくのを見ながらレオンはカウンターの席に座る。

だが、その椅子は大人用に作られておりレオンの身長では足が付かないのを恨みがましく思いながらも足を宙に浮かせて置く。


「お客様、ご注文は何でしょうか?」


暫くするとレオンが座ったのに気付いたサラがこちらに駆けてくる。

 その言葉にメニューを知らないレオンは眉を顰める。だが、サラは気付いていないようだ。


(そういえばあの男性におススメのメニューは聞かなかったな)

 自分の失敗に気付きながらレオンは悩む。そして決めたのはサラにおススメと勧められた……


「オーク肉の煮込みシチューで」


 その注文を受け取ったサラは走って厨房に行き厨房の中にいるらしき男性に声を掛ける。


「お父さーん!オークのシチュー一つだって!」

「うるせぇーぞ!こっちに来てちゃんと言え!馬鹿野郎!」

「馬鹿じゃないもん!お父さんよりは学園では上位の成績だし!しかも野郎じゃ無いからね~」


 近くで叫ばれているためレオンは眉を顰めるが周りの客を見る限りこれはある意味名物のようだ。


「まーた、あの親子喧嘩してるよ」

「いつも元気だね」

「それでいつもフィンさんが負けてるよね」


しかも親が子供に負けているようだ。


(親の威厳が全くなさそうだな)


 そう思いレオンも苦笑いする。自分の家でもこういう光景がよく起こっていたためだ。


「すいませーん。オーク肉の煮込みシチューです」


 日本での出来事を思い返している間に準備が出来たらしい。レオンはサラからシチューを、お盆ごと貰い礼を言う。


「お盆とかは終わったら置いといていいからー」


 こんな事を言ってサラは「エール一つ頂だーい」と言っているお客さんの方にまた駆けていく。

 それを見ながらレオンはお盆の上にあるパンをちぎりシチューに浸ける。その瞬間、シチューの良い香りが口に広がる。今度はパンを置き、木で出来ているスプーンを手に取り手頃な大きさで入っている野菜と肉と共に食べる。


「おいしいな」


 レオンはこの世界に来てからの初めての束の間の休息を楽しんだ。


「ふぅ~ごちそう様」


 十分後レオンはご飯を食べ終わり、残った水を全て飲んでから席を立つ。するとそれに気付いたサラが声を掛けてくる。


「すいません。お客さんって何歳ですか?」

「え?十二だけど」


 急に声を掛けてきたサラ。その質問なら良いだろうという事で答える事にするレオン。


「じゃあ、学園通っていますよね?何処校ですか?」

「は?」

「え?」


 学園って何の事だ?そう思うレオン。だが、サラは新しい常識をレオンにぶつけてくる。


「シャルミア王国って十から十三歳は必ず学園通っているじゃないですか。だからです。ちなみに私はリューベルク魔法学園の二年のSクラスです」


 「もしかして知らないの?」という風に首を傾げながら言ってくるサラ。だがレオンは知らないが規則だとしたらヤバイと思い、「何処だろうな」、と返しておく事にした。

 そのままがっかりしている彼女を置いてレオンは代金を払いにカウンターの所まで行く。するとタイミング良くミリーが厨房から出てくる。


「あ、君ね。君はオークのシチューだから銀貨一枚に銅貨三枚ね。高いとは思うけど、最近オークの目撃情報が少なくてね」


 そんな事を言われてもレオンはあまり単価を知らないため銀貨二枚を出すレオン。日本にいた頃の癖で、ポケットに手を突っ込んでしまうのは仕方ないだろう。

 その銀貨を受け取り、銅貨七枚を渡してくるミリー。その際に……


「君の名前はなんて言うの?」


 と言われたため、


「レオンだ」


 と返してから店を出るのだった。だがレオンはこの後の予定を決めていた。


「とりあえず、アブルとかイーゼの様子を見に行くか。学園の事はイーゼに聞けば良いし」


 そう結論付けると、時間を確認するため時計を取り出し魔力を流すレオン。


「十時四十分か……とりあえず城に戻るか」


 実は時計は貴族などしか持てないような凄く高価な物で(たち)の悪い輩が見るとレオンの姿形から考えると盗もうと狙ってくるのだが、此処にはそういう輩がいなかったためレオンは襲われる事は無かった。


「『転城石』は光でちょっと俺の正体がばれるかもしれないから空を飛んでいくか」


 その日、空を飛ぶ小さな男の子が出没した、と平民区では噂になったらしい。


では、30話も投稿するので、お楽しみに!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ