2話 輪廻転生だ!!
2話目!!
「おおっ!!ようやく来た!」
相馬は、「自分は死んだのでは?」そう疑問に思いながらうるさかったので起き、周りを見渡す。すると周りはどこまでも続くような真っ白い空間だった。
少し混乱しながらもそのまま周りを観察し、先ほどの声の主を探しているとまた声が聞こえてくる。しかし今度は落ち着いている雰囲気だ。
「こんにちは。ソーマ君」
その声でこの声の主を探していることを思い出した相馬は何故自分の名前を知っているのか?と疑問に思いながらも声のした方向を見る。するとそこには、180cmほどの身長で、ローブを着た黒目・赤髪の青年が相馬のことを見下ろしていた。
相馬は一瞬自分の目と耳を疑う。なぜなら今まで赤髪の人なんて見たことが無く、初めて聞いた言葉なのに聞き取れたためだ。
「自分の方をようやく見てくれた!」とでも言いたげな顔をした青年は呆けた顔をした相馬をおいて勝手に説明を始める。
「まずは現状を説明するよ。今僕たちのいるこの空間は『生の世界』と『死の世界』の間にある僕の作った『狭間』と呼ばれる場所だよ。ちなみに僕の指定した条件に合わない人はここに入ってこれないから安心して。で、その条件っていうのがね――」
「ちょっと待って!」
「――ん?」
「説明するもなにもまずここに俺がいる理由を教えてくれよっ!!」
その言葉を聞いて青年はしばらく呆けた表情をした後、「納得!」とも言いたげな表情をして頷く。その時相馬は混乱している筈だが、「この人は思った事が顔に出やすいんだな」そう思いながらも彼の話を聞いた。
「―――――ってな感じかな?」
この時相馬が聞いた話をまとめるとこういった感じだ。
・この青年の名前はアドルフ・クロムウェルという
・青年……否。アドルフは自分の弟子――魔力が自分より多い人・弟子とはいってもなにもしない――となる人を探していたが、自分の世界にはそのような人物がおらず、「なら他の世界ならもしかしているんじゃね?」と思い多分数百年前に自分の命と全魔力を使いこの世界を創った。それに引っかかったのが相馬
・もし弟子になると約束してくれたら、自分の創った体で転生させてくれる。ちなみにこの世界には『魔法』と呼べるものがある
・アドルフの創った体は『不老』である。しかし、『不死』ではない
・知識・言語はアドルフの創った脳にはいっている。――魔法の知識なども――さらに、論理感の適応化もされる。――人殺しも――
・この提案を相馬が受け入れなかった場合は、相馬はそのまま死ぬ
・この提案を相馬が受け入れた場合は、アドルフは全て行った後、死ぬ
・新たな肉体に宿った後の行動は自由だが、ある程度時間が経ったらちょっとしたお願いがある
・新たな肉体に宿った後は家にある物は自由に使ってよい
「へぇ~。それならいいぞ」
「良かった。ありがとう。あと、目覚めた後に目の前には5つの魔法陣で形成された魔法陣あるから、知識にある『魔語』を唱えてみ?君専用の魔道具とかが出来るからさ!」
少なくとも相馬も小さい頃は魔法に憧れていた健全な高学生なのだ。こんな提案を受け入れない訳がない。
「じゃあ始めるよ。あっ!そういえば君が僕の弟子っていうのは隠しておいた方が良いよ。後、僕の世界にある鑑定石っていう複数回使用可能なやつを使って君の眼創ったから、人のステータスは存在しないけど、物だったら表示出来るし、魔物だったらその魔物の最新情報を視れるから。」
「分かった。ありがと」
「うん、どういたしまして。楽しい人生を送れるといいね。さようなら」
「じゃあ!」
こうして相原 相馬と呼ばれていた者の人生は終えた。
相馬と呼ばれていた者が眠ってしまった空間でアドルフは言う。
「さて僕も作業の方にとりかからないとね。何百年掛かるかな?希望としては300年位で終わればいいな。相馬君が何をするのかは判らないけど、僕からの試験に気が付くのは何時になるんだろう?」
こう言いながら最後の仕事に取り掛かるアドルフ。
『此処に在る魂は輪廻転生の輪の力を使わずに、かつて世界と共に生きた世界神樹の力を再現し蘇る者。その特別な者に……』
詠唱の終わり際にアドルフは休眠状態にある相馬に話しかけた。
「『……破壊と創造。絶望と希望が待つ地上に降り立たん』……ふぅ、この魔法によって君は騒動に好かれる事になって蘇って、僕は死んでしまう。……というよりは、ディエヴスと二人のいる場所に行くだけだけどもね。とにかく変な代償だ。……ディエウスが真似事しか出来ないなら交換条件としてそういう風にしたんだよ。これも、この魔法も僕が世界神樹のような力を完璧に持っていなくて僕が視た仮初の、真似事の魔法だからね。でも、だから……だから僕は期待しているよ。君の物語り(人生)を」
アドルフはユニーク魔法『理智者』を発動し知識の大半を封印する。その後ユニーク魔法『献上者』で地上にある自分が創った体に献上する。
『神樹の代行転生』
こうして新しく書かれ始めた物語(人生)と書き終わった物語(人生)が誕生した。
そしてアドルフの視界も白く光っていく。そして光が治まった時に見た光景は……
「アドルフ、ようやく着たのね」
背中に大きな妖精族特有の羽を生やし、凛とした穏やかな表情でアドルフを迎える彼女と、
「随分遅かったな。そういえばシャルミア王国は結構でかくなったぞ?お主は地上を見ておらんから知らんと思うけどな」
人化した姿でも圧倒的存在感を出している、一部龍の姿を残した彼。どちらも共に昔戦った仲間だ。
「そういえばディエウスはあなたが使った禁忌魔法で歪んだ世界を治してくるって言ってたから暫く会えないわよ」
そう言われ、もう歴史に消された、いや、本人が消す事を望んだもう一人の戦友、いや、神に会えない事に少し残念な気持ちになるアドルフ。だが、彼には言いたい事が有った。
「久しぶり、二人共」
彼女と彼はびっくりした顔をした。何故ならアドルフはそんな感傷的な事を言った事が無かったためだ。だが、すぐに挨拶には挨拶を返す。
「久しぶりね、アドルフ」
「お久~、アドルフ」
ふざけた彼の挨拶に笑いが起こる。
それはアドルフという命(物語)は終わり、新たに描かれ始めた命(物語)だった。
まだまだ続きますよっ!!
……多分