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神槍使い  作者: 怠惰な男の子
2章~偉大なる魔術師(仮)~
29/58

27話

27話目!!

毎度思うのですが数話投稿しただけでランキングに載る小説を書いている方って凄いですよね。

尊敬しますよ。本当に。

私なんて27話投稿してブックマーク38件なのですから。

 マーティンの話が終わると貴族などは去っていく。だがレオンにはこの後があった。それは……


「ふぁ~~……眠い。で、なんだ?」


 マーティンから今回の任務の報酬の事などを言われるのだ。


「流石に武器……いやクッションか。その上で寝ころんだのは俺でもびっくりしたぞ?」


 そう言うマーティンだったが、今のレオンは物凄く眠く、すこぶる機嫌が悪かった。


「で、なに?」


 声のトーンがさらに一段階下がるレオン。それを見てマーティンは急いでこの用事を済ます事にする。


「今日、此処に呼んだのはレオンが『偉大なる魔術師』になったからやらなければいけない事があるからだ」


 そこで一拍置いてから完結に話し始めるマーティン。


「それは全部で三つあって、一つ目は月に一度会議があるという事。これは毎月の始めだから今月は終わっているから気にしなくて良い。二つ目はお前が仲間入りしたというのを国民に知らせなければならないため、一週間後発表する。三つ目は月給などで、『偉大なる魔術師』になると月に白鯨貨四枚、白金貨八枚が給料になる。そして任務に関する報酬に関しては明後日にセフィスに連れて行ってもらう。後、仲間になると城の一室がお前の部屋になるから今夜はそこで寝てくれ」


 そこまで言い終わるとレオンは聞いているのかいないのか、返事だけして眠ってしまった。

 こういう所はまだ十二歳だな、とマーティンは我が子を見守るような目で思いながらから侍女に寝室へ運ばせるのだった。

 ちなみにレオンが寝てしまっているのはこの時間はもう午前五時頃で日本では十二時に寝ていたレオンにはきつかったためだ。レオンなら言うだろう、子供じゃない!と。そして周りにいる人は思うだろう、子供だ、と。



「ふぁ~。……ここは……城だっけ?」


 目が覚めるとレオンは物語のお城に出てくるような天盤付きの豪華なベッドで寝ていた。


(まあ、実際にお城ではあるけど……あれ?そういえば俺って何時この部屋に来たんだ?)


 そんな疑問がレオンの中を回っていたが、女性に運んできて貰ったと判ったら差恥じで顔を真っ赤にしていつものおなじみの言葉で反論するだろう。尚、そんな顔をしたレオンが可愛いと侍女の間で話題になり、レオンが寝室以外で眠った時の運び役をやりたいと本人の預かり知らぬ所で争いになるのだがそれは知らない方が幸せだと思われる。

 その本人と言えば、今は寝起きで顔を洗うため部屋の物を物色している。


「これは……違うな。これも……違うな」


 レオンが最初に取った物は単なる宝石で、装飾品の一つだ。

 そんな中である一つの物を見つける。それは一つの青み掛かった透明な石だ。


「これは……『激流石』?ちょっと鑑定してみるか」


名前 ………激流宝石

効果 ………魔力を流すと魔力を含んだ水を一定量出す事が出来るが、一定量水を出すとただの石となり色も元に戻る。だが、加工すれば水を出す量は減るが武器などの素材、それも非常に丈夫なものに出来る。

これはそれを宝石の装飾品として加工した物。見た目重視であり、機能性は低品質である。


 水を見つけようとしてメンド臭い物を見つけたと思ったレオン。だが同時に水の問題を解決できる方法と暇潰しを思い付いた。


「魔力を流せば……ん?待てよ?魔法で水を出せば良いのか。それに俺は錬金術出来たよな?この城にも多分図書館あるだろうから歴史とかと一緒に学べばいいか。幸いこの体一度覚えた事は忘れる事は無いみたい出し……ついでに地図も見せて貰おう」


 そう結論付けて魔法で水の球を生み出し、そこに顔を浸けて洗う。


「魔法で生み出した水って冷たいな。……ま、俺がそう想像したからこうなったんだけど」


 その後は火を生み出し、水を蒸発させてからその暖かい蒸気で暖かい風を造って髪などを乾かす。

 その後は無限収納腕輪からレオンの武器兼クッション兼魔法発動体のブリューガングを取り出しその上に横になる。その後は魔法でドアを開けようとした。……のだが、この世界に来てからだらけるようになったと思い手でドアを開ける。


 ガチャ


 と、ドアを開ける音が廊下に響く。だがレオンはそこで重要な事を思い出した。


「道順が解らない。というかどこでご飯を食えば良いんだ?」


 そんな疑問を口に出すがレオンの周りには誰もいないため諦めて適当に歩き出す。



「此処は何だ?」


 レオンの目の前にあるのは今まで綺麗だった城とは一変、所々蜘蛛の巣や、埃が積もっている地下へと続く階段だった。

 ここは怪しいと思いながらもレオンは好奇心に負け、地下へ降りる事にする。

 カサカサ、カサカサ

 バサッ! バサバサッ!

 何分降り続けただろうか?レオンはもう辟易していた。

 何故ならこの階段にはたくさんの虫や蝙蝠などがいてレオンが進むと、どこかで何かしらは動くのだ。もしも空を飛べなかったら引き返していたと言える位に。

 そこで、レオンは退屈をまぎわらすために出てきている虫を鑑定眼で視る事にする。

 その結果は蝙蝠と思っていた動物は『吸血鬼』となっており、血は好むが多量の魔力は嫌う。要するにレオンが多量の魔力を持っていなければ今頃、血を吸われきっていた事が分かり、カサカサ、カサカサと動く黒色のGと思っていたあいつは『ガルベイス』という名前で人の肉を好んで食べる事が分かり――どちらにせよG――もう引き返したいと思うレオン。

 そんな中レオンは間違えて壁を鑑定眼でみてしまうのだが驚くべき事が判る。


 【魔封迷宮の壁】

  魔族の女、エレノア・ウェイレットが封印の魔法を使った場所の壁。その封印で使われた禍々しい魔力が多すぎて迷宮と化している。


「は?ここ迷宮なのか?でも初めての迷宮が魔族に作られたものって……」


 自分に安息は無いのか?と叫びたいのを抑え今度は迷宮そのものを鑑定眼で視る。


 【魔封迷宮】

  魔族がある魔法陣を封印するため使った魔法が影響し出来た迷宮。出てくる魔物は禍々しい魔力の影響で魔界にしか存在しない筈の魔物ばかりで、人間に生理的罪悪感をもたらす。また生まれて間もないためまだ四層まで存在していないが広さは広大。階層ボスは一層目が『双闘牛(そうとうぎゅう)牛頭(ゴズ)馬頭(メズ)』、二層目が『獄炎鳥』、三層目は『吸血鬼:成体』、四層目は『分離獣(カポーズキメラ)』『合成獣(ディバイドキメラ)』となっている一階層毎にボスがいる鬼畜仕様。


 この説明を読んだレオンはこの迷宮は危険と判断し、転移魔法を使い部屋で意識的に触った激流岩の目の前に転移する。

 すると一瞬前まで目の前にあった魔物がたくさん見える光景から激流岩を見る光景に変わる。その後に後ろに振り向くとそこにはベッドの下で何かを探しているような恰好をした侍女らしき女性がいた。


(何で勝手に人の部屋に……見た目はメイド、いや侍女だし、とりあえず話しかけてみるか)


 そう結論付けるとレオンは一応マーティンから渡されたローブを着てその女性に話し掛ける。


「誰だ、お前は?」


 その言葉が発せられた瞬間その女性はビクッ!と反応し……


ゴン!


 と、頭をベッドにぶつけてから出てくる。

 その見た目は茶髪のツインテールでまたこれも茶色の目だ。顔を普通よりは良いといった感じで、まあ、普通だ。


「レ、レオン様何時からそこに!?」


 様付けで呼ばれる、これは日本には考えられなかったのでレオンにとっては不愉快でしか無く眉を少し顰める。

 それが解ったのだろうがこれは仕方無いと彼女は言ってくる。レオンはまさか迷宮に行っていたなどとは言えず外に行っていたと無難に答えて置く事にする。


「そうですか。ちなみに私の名前はブレンダと申します。私の仕事は基本的にはレオン様の部屋を整える事ですね。要望があれば何時でもなんなりとお申し付けください」


 レオンは正直困っていた。何故ならレオンは人に、それも知らない人に部屋を見られるのがあまり好きでは無く、日本にいた頃も自室に招いたのはいつも遊んでいた友達の三人だけだったからだ。そのため遠慮がちにブレンダに言う。


「すまないが、出来れば勝手に俺の部屋に入るのはやめてくれ。別にこれはお前が嫌という訳じゃ無くて俺が無理なだけだから」


 それに付け加え部屋の掃除とかも自分で出来るというレオン。だがブレンダもレオンの雰囲気から何かを感じ取ったのだろう。それに嫌な顔をせず外で待機しておりますとだけ言うとドアから出ていく。

 その際レオンは鑑定眼で彼女を見た。


種族名    人族

名前     ブレンダ

職業     侍女(礼儀作法・侍女的直感)・占い師(占い魔法・星読み・カーディング)

状態     健康

魔法適正   無・空間・水・風

称号     平民の成り上がり・パーフェクト侍女

ユニーク魔法 占う者

       →占いが使える。また人の不幸や幸福などを数値として表せる。


(ん?最初に頭をぶつけていたけど……パーフェクトなのか?)

 

彼女はしっかりとした実力で成り上がったと分かったレオンはなんとなくブレンダに親近感を持つ。そして体型が年齢と似合わず子供っぽい所もだ。

 しかし、重要な事を思い出すレオン。そのため部屋を出て行ったブレンダに部屋を出て話し掛ける。それは……


「ブレンダ。ご飯って何処で食べれば良いんだ?」


 そう言うとブレンダはパーフェクト侍女らしい受け応えで、質問に応答してくれた。


「食事ならこの城でも出来ますが……お金を持っていますか?そして、お金が無いなら稼げばよいのですが……つい最近まで平民の食事を食べていらっしゃったのなら城の食事では物足りぬと思うので外で食べる事をおススメします」


 レオンは彼女に食事の事を聞いただけなのに自分の事情も考えてくれる彼女に凄いと思った。しかしそこで現実に帰る。それは、レオンの所持金だ。レオンの今の所持金はけっして多いとは言えない。そこで、今まですっかり忘れていた冒険者ギルドで依頼を受ける事にする。

 だが、ブレンダから思わぬ言葉が入る。


「考え事中にすいません。レオン様、今日はセフィス様とマーティン陛下からの褒美を貰いに行く日ですよ」

「へ?だって明後日って……」


 ブレンダはそこで溜息を吐く。やっぱり気づいていなかったのか、と。


「レオン様は丸一日寝ていたのですよ。今日は『氾濫』が起こってから二日目です」

 


28話目もどんどんいきますよ。

気分次第では30話目位、またはそれ以上かもしれませんが。

ちなみに26話が2049文字、27話が4110文字です。

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