23話
23話目!!
皆様、お久しぶりですっ!!これからは3~4日のペースで投稿していきますのでよろしくお願いします!!ま、気分で投稿といった感じです。――完結は絶対にさせますけど――
それと、とうとう『秋蘭祭』が明日なんです!!中学2年生は『ダンス』を踊るのですが、ぶっちゃけ面倒くさいデス。
ただ、三年生が劇をやり、それを毎年楽しみにしているんですよ。なので明日は風邪をひき、学校を休まないように願いたいです。
そして日曜日に陸上の記録会があるため投稿は……怪しいですね。
それと、皆様に宣言しないとサボりそうなので、今、ここに宣言したいと思いますっ!!
『今年中には50~60話まで投稿することを!!』
ぶっちゃけ、ギリギリになって一気に投稿をする未来が見えてしまうのですが……
ま、23話もお楽しみください!!
その瞬間ブリューガングにある変化があり、同時にレオン自身にも何か変化があった。それがなんなのかは分からなかったが、レオンはそれが気になり自分とブリューガングの両方を鑑定眼で視る。
すると自分のステータスにはある称号が増えていた。その名前は『新しい職業を生み出した者』『神槍使い』『偉大なる魔術師』『小さな勇者』『王知らず』だ。
(『新しい職業を生み出した者』は『神槍使い』で、『神槍使い』もだな。『偉大なる魔術師』はイーゼとアブルにもあったからそれだろう。『小さな勇者』……何がだ?『王知らず』、敬語を使わなかったからか?)
称号の取得した理由を考えながら、レオンはブリューガングを視る。
するとブリューガングの方はレオンも驚きの能力が備わっていた。一つ目は『魔力消費1/2削減』。これは普通の『魔力消費削減』が二割程に対して圧倒的だ。二つ目は『記憶の追走』。これは簡単に言ってしまえば武器が砕けても自動的に記憶している形に修復するという能力。例えば【太陽の領域】を破られたとしても数分後には【太陽の領域】の状態で修復できるのだ。記憶している形は魔力を込めれば変えられる。もっとも、今はまだクッションに通常状態、【太陽の領域】だけなのであまり使わないだろう。
「設定終わりました」
そう告げるレオンだったが、レオンが設定している所を見てマーティンは質問をしてきた。
「レオン、二つ職業を選んだのか?」
それが何か?といった感じでレオンは頷いて肯定する。
「二つ職業選んで何も無かったのは幸いだ。それにこれは結構稀な事だ」
「何か悪い事でも?」
中々教えてくれないので「早く教えてくれ」と言いたいのを抑えながらマーティンを見る。早く聞きたいがための質問だったのだが、その答えは聞き捨てならないものだった。
「実は、二つの一度に職業を選ぶと『反発現象』といった職業同士の反発が起きて片方の職業が消えるんだ。この時、原因は判らないが魔力回路が使い物にならなくなったり、魔力が暴走して死ぬこともある。ちなみに一度に二つの職業に設定した者は次に設定する時に支障が出ない。……もっとも本来ならば二つ出来ても一か月ほど期間を開けてやるんだがな……」
マーティンはレオンに説明をし終わった後、ボソボソと呟いた。が、レオンの耳は高性能なのでその声を拾ってしまう。
尚、魔力回路とは体の中に魔力を流す器官の事だ。
「で、なにを選んだんだ?」
今度はマーティンが質問をする方になった。
その質問にレオンはオーブをマーティンに投げ返した後、設定した職業を言う。するとマーティンは……
「解った。ちょっと待てよ」
と言い、胸ポケットから魔道具を取り出し、「魔術師のローブの素材を出してくれ」と言った。どうやらアブル達が着ている服をレオンにも作るらしい。それも自分の『配下への献上物作成』という職技で。
暫くするといきなりマーティンの目の前に高価そうな魔物の素材が届く。
レオンはそれにびっくりするがセフィスとマーティンが驚いていない所を見ると決められた場所に運ばれるそうだ。
素材の間から見える床の隙間からよく見ると魔法陣らしきものが見える。
(あの魔法陣も高そうだな)
そんな感想をレオンが抱いているとマーティンが素材の前に立ち職技の名前を魔力の言葉に乗せて唱える。
するとどのような仕掛けなのか、勝手に素材たちが動き出しローブの形が出来ていく。それが二分ほどするとようやくローブの形になり、それをマーティンがレオンに投げて渡してくる。
それは鑑定眼で視るとこのような効果を持っていた。
名前 ………偉大なる魔術師のローブ(レジェンド・オブ・ローブ)(専用)
効果 ………素材となっているのは繊維状になったオリハルコンやグリフォンの皮など。そのような物が使われているため破格の魔法防御・物理攻撃防御性能を誇る。また、温度の調整ができ、肌触りは心地良く、着ている者に合わせて大きさが変わり、魔力を流すと汚れが取れる便利性能付いており、しかも、ローブの柄を好きに変えられる。
意外にというかレオンの『妖精王のローブ』並みの高性能だ。『妖精王のローブ』を戦闘用と考えるならばこれは防御や正装用と呼ぶべきものになる。
溜息を吐きながら着る。よくみると背中にはアブルやイーゼ同様に、レオンの選んだ属性の紋章があった。
「こんな大層な物を用意してくれなくても良いと思いますが?」
こんな物を渡されると思っていなかったとレオンはマーティンに呆れた視線を向けながら言う。
「皆に渡しているからいいのだよ。ちなみに普段は着なくても良いからな?」
そう言われてレオンは今着たローブに意識を向けると説明通り肌触りが物凄く良く、軽かった。
そうやって意識を集中させているとある事に気付く。それはすなわち……
「アブルとイーゼの魔力が感じられない?」
その言葉にセフィスとマーティンがハッ!とする。そして二人はレオンの言葉を確かめ、それを報告した。
「マーティン陛下!私達の持っている『魂通のイヤリング』に二人が応答しません!」
少し焦ったように言うセフィス。その顔は真っ青で何かトラウマがあるのだろうか?
その次にマーティンも自分の結果も言う。
「それは確かなようだな。我の空間魔法でも二人を見つけられないし、俺の方のイヤリングにも反応しない?」
そこでマーティンが面白い玩具でも見つけたようにレオンを見る。
その瞬間レオンは背筋が冷たくなったのだが意図的に無視し、マーティンから目を逸らす。だがそんなレオンの抵抗も虚しく、マーティンはレオンに『偉大なる魔術師』の初仕事は依頼する。
「レオン、お前に初めての任務を与える。その内容はアブルとイーゼの救出だ。何処にいるかも解らないが早めに頼む。報酬はしっかりと用意しておくから」
その言葉にアブルに言われた報酬の話を思い出す。
「はい、っと。アブルにはマーティンに会ったら報酬くれるって約束がありますので、見つけてきます」
そこでレオンは大事な事を思い出す。
「二人を見つけた後の連絡はどうするのですか?城には強力な結界が貼ってあるみたいだから中からは転移が出来ても外からは出来ないので……」
城の結界、そのもの自体はレオンの魔力があれば壊す事は容易くないが、味方の陣地を壊すような真似はしたくないがため聞く。
「ああ、連絡は『魂通のイヤリング』を渡す。後、転移に関しても『転城石』を今渡す」
そう言うとマーティンは服のポケットから二つを出してレオンに渡す。
その行動にマーティンの服はどうなっているのだろう?という疑問を持つがついさっきまでのように流しておく。
レオンは準備物のような物は全て、無限収納腕輪に入っており、ブリューガングはクッションの状態のままずっと持っていたので槍の状態にして準備を終える。だがそこである視線に気付く。それはマーティとセフィスの視線だ。それに何か?と目で問い掛けるが首を横に振るだけで何も答えないためレオンは「報酬を期待してる」と言って転移魔法を使い城の頂点に転移した。
レオンが転移した後の部屋では……
「まさかあのクッションが武器だとは思いませんでしたね?マーティン陛下」
レオンの持つクッションが単なる持ち歩いている物だと思っていたセフィスは驚いていた。それはマーティンの方も同じで……
「それは俺も同じだ。しかも魔力を持った物……魔導具だとは全く思わなかった。ん?俺は下手してたら殺されていたのだな」
もしも、その武器がレオンの魔力で創られた物だと解ったらこの驚きでは足りないだろう。今でも驚きすぎて言葉があまり出ない状態のだから……
転移した後のレオンはまず何処に隔離されているのではないかと思い、城の頂上付近から『真偽の魔眼』を使って街を見回していた。
本来なら見回しても距離の関係で見えないような場所もあるのだがそこはアドルフ作の眼。問題なく王都全体を見回す事が出来た。もっとも、かげになっているような場所は見えなかったが……
そして探し始めてから数分程、レオンはようやく見つけた。アブルの魔力で作られた隔離空間を、と同時にアブル本人も見知らぬ女と見つけたので近くまで転移する。
そこでレオンは二つ気付いた。一つ目は隔離空間にアブルが使えない筈の『隠密』の魔法が使われている事を。二つ目はアブルの状態が幻術となっている事を。
そこで感じた怒りは何だったのだろうか?この世界に来てからの初めての友達を操っている事に対して?仲間になったから?そんな事は解らない。だがレオンは隔離空間の中に直接入った。
そう転移したのでは無く、直接入ったのだ。仕掛けは簡単。転移魔法の場合は少なからず転移する場所と今いる場所を少なからず行き来する。なので空間そのものに干渉してそこまでの距離を無かった事にしたのだ。『転移門』という魔法を使って。
それで中に入った時に見たのは、イーゼが見知らぬ女……否、知っている。魔狐のミリアムに幻術をたった今掛けられた所。
それをレオンは許せないと思った。そして相手は魔族。殺しても問題ないと思った。だから気が付いたら魔法が発動していた。自分だけの使える魔法『念力者』が。そして呟いた。
――地獄を見せてやる、と
水の紋章が象られたローブをブリューガングが戻ってきた時に起こった風にたなびかせて、『神槍使い』は怒りを通り越し、凍えるような笑顔でブリューガングをミリアムに向けた。
23話は3811文字です。
24話は今日予約投稿をしまして10月23日の正午に投稿させていただきます。
そして月曜日は『秋蘭祭』のおかげで学校が休みのため、一話+魔法などの更新をしたいと思います。




