1話 テンプレだっ!!
よろしくお願いします。
怠惰な男の子と申します!
なるべく二日や三日に一回は投稿したいと思いますので楽しんで読んでください。
※2016年11月15日欠片も残さぬほどに編集
「ハァ~」
相原 相馬は溜息を吐きながら鞄を肩に掛けた。
季節は六月。外の天気は梅雨のため雨。じめじめとした空気の中、そして傘を差しても入ってくる雨を受けながら帰らなければならないための溜息。
「おぅ、優等生が溜息な吐いてどうしたのかな?」
「ノリが軽い奴だ」と相馬は思いながら幼馴染であり、親友の問いかけに答える。
「しゅんちゃんか。重い鞄を持ちながら、雨に当たって帰るのが憂鬱なんだよ」
「頭の良い学校で一位を取るそうちゃんにも苦手なものがあったとは……」
「お前、俺をなんだと……」
相馬が思わず拳を握ると、それにしゅんちゃんと呼ばれた彼は相馬から急いで距離を取ると言い訳をし始めた。
「いや、別に……尊敬の念を込めての一位という意味ですよ?」
「じゃあ、何故逃げるんだ?そして何故敬語?まぁいいか。俺は帰宅部だから先に帰ってるぞ?剣道部頑張れよ」
「分かった。じゃ、ばいば~い」
相馬は親友のあいさつを背中で受け、教室を出ていく。
そして下駄箱まで来ると……
「あ、美香と瑠依じゃないか」
その先には相馬の幼馴染の女子が二人いた。
「ん?相ちゃんか。良い所に来たわね……さ、みーちゃん今よ」
瑠依と呼ばれた少女は美香と呼ばれた少女の背中を押して、相馬に聞こえないように呟いた。
「え?ルイちゃんまだ、心の準備が……」
「煩いわよ。相馬君は運動も出来て顔も良い、おまけに勉強は完璧な有望株なのよ?早くしないと取られちゃうわよ。それに文芸部の経験から書いたんだから大丈夫。じゃ、私は先に行ってるね。ガンバっ!!」
「何の話だ?」
瑠依の声は相馬には聞こえていなかったようで、相馬は尋ねた。
「いや、こっちの話よ。それよりも私は陸上部の器具を出さないといけないから先に行くわね。じゃ、また明日」
「ああ。また明日」
瑠依は美香を残し、その場を去っていく。
「で、美香はどうしたんだ?」
「い、いや……あの……家に帰ったら読んで!!」
「え?美香!?おい!?」
美香はポケットに隠してたであろう手紙を相馬に渡し、その場を去っていった。
そしてその場に残された相馬は……
「美香、急にどうしたんだ?」
幼馴染の急な変化に追い付けないでいた。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
数十分後、相馬は街を歩いていた。
右を見れば、人、左を見れば車、上を見れば高層ビルやマンションが目に入る状態だ。
「取り敢えず今日は何もないから家にこのまま帰るか……っ、え!?」
相馬がそう呟くと自分が先ほど見た光景が信じられず、もう一度左を見る。
そこにあったのは先ほどよりも自分の近くにある車だ。
そうやって相原 相馬は――
――死んだ
今回は何話か投稿させていただきます。
……投稿する話数は作者の気分次第です