第2話 カガネ村と空魚と世界の状況
アッシュが世話になっているカガネの村には、害獣が多くやってくる。
そのため、毎日が忙しかった。
朝早く、畑の様子を見た農作業従事者たちはぼやく。
「今日も畑のところに足跡があったんだよ」
「近くを徘徊していたみたいだ」
「中にはいられなくて本当によかった」
彼らはため息をつくが、それでもやるべき事をこなしていく。
不満はあるが、努力すれば何とかできないわけではない。
それになぜなら、カガネ村はまだましな方だったからだ。
「文句を言い続けても何も変わらんしな」
「それにほかのところよりはましじゃろ」
世界の空では、空魚という魔物が徘徊し、人々を襲っている。
体中に目のついたその魚は、人を見つけると他の動物よりも優先して襲ってくる。
空魚は空から生み出され、人が多い場所ほど多く存在するため、辺境にあるカガネ村は被害があまりない。
世界がそんな状況になったのは、女神が堕ちたせいだ。
それは、一部の者しか知らないことだが、世界を見守っていた神がある日、ネビュラという害宇宙から飛来した脅威によってむしばまれ、悪影響を及ぼすようになったのだ。
それは子供でも知っている事実。
物心つくころには、物語として読み聞かせられたり、語り聞かされるからだ。




