第14話 村人達の怒り
怒り狂う住民たちの様子に気が付いたアッシュは、間一髪アインとコルンを連れて村長の家から逃亡する。
屋根の上に上ったアッシュは、建物伝いに彼らから身を隠し、移動していく。
「私の知らない間にずいぶん不良になったんだね」
そういう問題じゃないとアッシュは言い返す。
軽口をたたかないとやってられない。
コルンは不安そうな顔をしていた。
けれど、アッシュのいない間にお転婆をしていたのか、その身のこなしは軽い。
アインも見た目に似合わない動きで、アッシュについてきた。
それからアッシュとアインはコルンの教えで知った、村の秘密の出入り口から逃げた。
アッシュはひとまずアインを隠してから、住民たちと話をしようと考える。
しかし、コルンはよした方がいいといった。
カガネ村の人たちは、一年前とは違うのだと。
「話すにしてももう少し時間を置いた方がいいと思うわ」
そうこうしているうちに、住民たちが追い付いてきた。
コルンの抜け道は、すでに住民たちにはバレており、知らぬふりをされていただけだったからだ。
アッシュは住民たちと言葉を交わそうとするが、聞く耳をもってはもらえなかった。
カガネ村の住民たちは即座にアインを殺害するべきだと訴える。
脅威を及ぼす可能性が少しでもあるなら、その命をすぐに断つべきだと。
それは一年前のアッシュの考え方そのものだった。
かつての彼等はそうではなかったが、一年の間にあった出来事で彼等は変わってしまった。




