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負けフラグ

俺はモテない。

理由は明白である

東谷の存在だ。

俺の友達は東谷だけであり、そいつは俺と違って

コミュ力S、顔S、身長S、スタイルS、性格S、財力S

学力S

とかいう狂ったパラメーターの持ち主だからだ。

あ、ちなみに俺?

俺はまあ

コミュ力F、顔B、身長B、スタイルB、性格B、財力B

学力B

あんまり悪いわけじゃないが、俺を狙うぐらいなら東谷を狙う方がいいのは誰でもわかることだ。



「おはよう西口」

「ああ、おはよう」

いつものように下駄箱で挨拶をかわす。

ん?東谷の肩に雨雲のようなものがかかっている。

「東谷、肩になんかついてるぞ?」

すると東谷は「あぁ」と少し呆れたような笑みを浮かべながら肩についている物を手で払った。

「なんだったんだ?さっきの」

「オーラだよ」

「オーラ?お前そうゆう団体に入ったのか?」

「そうゆう団体に入ったわけじゃないけど、前にフった女の子がオカルト系の子だったみたいで僕の近くにいられるようにオーブになったみたいだよ」

いやこえぇよ。

そんなんなら一生モテなくていいよ俺。

「お前も結構苦労してんだな」

そんな自慢話なんだか悩み話なんだかわかんないような会話を続けているとどこからか視線を感じる。

感じるというか東谷のすぐ後ろにいた。

え?なに?守護霊?スタンド?

おそらく東谷に好意を抱いているファンの1人であるということはわかっているがストーカーするならもっと離れて見ろよ。

「東谷、後ろいるぞ」

こんなこともそんなに珍しくない俺たちは主語がなくても通じてしまう。

「やぁ、こんにちは。君は誰かな?」

東谷は微笑みながら振り返って話しかけると、彼女は彼の顔を見るなり走って逃げてしまった。



「俺トイレ行ってくるわ」

そう言って俺は昼食の席をはずした。

お手洗いを終え、教室に戻るとドアの前に、隠れているようで逆に目立っている少女がいる。

彼女の目線の先はもちろん東谷だ。

「お前あんまそうゆうことするな。」

すると彼女は


ビクッ!!


と跳ね上がり、

「なぜバレた!」と言わんばかりの驚き顔をこちらに向けてきた。

「あいつが好きなんだろうけどな、そのやり方はあんまり印象よくないぞ。あいつをあんまり困らせるな....」

彼女は俯いてビクビク震えている。

そして彼女は「お前高校生かよ」ってぐらい派手に泣き出してしまった。

そのせいでフロアの生徒の視線は俺に集まる。

「最低」「女子泣かすとか人として終わってる」

「てかあいつ誰だよ」「調子なんじゃねぇぞ」

俺が泣きたいわ。

なんでこんな言われなくちゃいけないんだ。

いや、とにかくこの場はこいつを運んで逃げるしかない。

俺は泣き止まない女の子をおぶって屋上まで逃げた。

「頼むから泣き止んでくれよ。お前があいつを好きなのは十分わかったから。」

すると彼女は大きく鼻をすすって

「私はやめません。ずっとこうやって見守って東谷先輩の彼女になります。」

無理だろ。

どんな裏ルートからゴールしようとしてんだよ。

そんなルート設けられてないから。

「も、もうちょっとさ、真正面から告白するとかしないのかな?」

「それは無理です。私から告白はしません。だって告白したら負けた感じありますし、てか私みたいな美少女から見守ってもらえるとか絶対に幸せだし。私のこと好きになるのも時間の問題だし。そもそも私が告白とかありえないし!」

そんなことを胸張って言う彼女に流石に俺はプツンと切れた。

「お前甘くみてんじゃねえぞ!」

彼女は予想外の反応に小さくなっていた。

「結局お前フラれるのが怖いだけじゃねえか!ラブコメなめんじゃねぇぞ!そんなんで成立する恋愛なんか本物じゃねぇ!」

俺はラブコメオタクなのである。

故にラブコメを甘くみるやつだけは許せない。

「また泣き出すか?泣き出すのか?泣いてみろよ。早く泣いてみろよ。泣いた所でお前はフラれるのが怖いストーカーなんだよ!」

黙り込んでいた彼女が動き出した。

「わかってるわよそんなの!わかってるけど他に方法がないのよ!私コミュ力ないし、話しかける勇気もない。だからこうするしかないのよ....」

「言い訳してんじゃねぇ!みんなそれを乗り越えて告白してんだろ!フラれるかもしれない、嫌われるかもしれない、キモがられるかもしれない。そんな不安の中告白するから本物の恋愛ができるんだろ!」

「わ、私だって本物の恋愛がしたい。したいけど私には....」

「俺がその弱い恋愛魂叩き直してやるよ。そして.......お前を勝ちヒロインにしてやる」









お読みいただきありがとうございます。

評価次第では長く続けたいと思いますので、よろしくお願いします。

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