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3章 25話 王都

大分間が空いてしまいましたが、更新します。

今回短めです。


その後俺を乗せた馬車は無事王都に着いた。

騎士隊長が護衛している馬車に乗っているのが誰か、そのことは王都の領民の周知しているところだったようで当然歓迎されているムードではなかった。

幸いなのは、物を投げて来る者が一人もいなかったと言うことだろうか。

殺されたアーレント・オッケルと言う大臣がどれだけ領民に好かれていたかわかる。

ただの大臣が死んだと言うわけではなく、王都にとって最重要と言っても過言ではない人物が暗殺されたんだ。

王国をあげて犯人を捜さなければならないのは間違いなかった。


騎士隊長が御者の方から顔を出してきた。


「司祭殿、この後国民街を抜けて王城に向かう。

 貴殿の審議が終わらない限りは王城からは出られないと

 思った方がよい。

 代わりに、王城を出で用を済ます者を用意できるが、

 どうする」


黒幕だと思われている俺は、どうやら王城からは出してもらえないらしい。

それもそうか。牢屋に入れられないだけマシと思うことにする。

俺の代わりに王都から出ることができる者。間違いなく今ならノエリアと氷魔術師……そう言えばアイスと呼んでほしいと言ってたな。アイス好きで自分の名前もアイスにするとなんてよっぽどだが。

ニルダも間違いなく追って来ている、だからその三人だ。


「ここにいるノエリア、そしてアイス。

 あともう一人俺を追ってきているニルダだ。

 ニルダはノエリアの双子の姉だ。見ればすぐわかるだろう」


ここにいないニルダのことも告げると、騎士隊長は困ったようだった。


「ここにいない者か……果たして通じる者か。

 一応それで書類を提出してみるが」


顔合わせができない者を選ぶことができないのだろうか。


「後程追加で申請ができるのであれば、

 それでも構わないのだが」


「その線でも通してみる」


それだけ言い、また護衛に戻って行った。

馬車のカーテンの隙間から少しだけ見える王都は、国民街でさえもしっかりと道が整っていた。

道歩く者は皆が皆ある程度綺麗な服を着ていて、闇の女神教の村との違いを改めて思い知る。

今自分たちが通っているのはメインストリートであるが、乞食のような者が一切見えない。流石に王城へのメインストリートにはいないだけだろう。

ダウンタウンのような場所があり、そちらのほうにいるのだろうと推測した。


お前の教徒に殺された大臣の仇!

って、襲い掛かってくる国民がいるかと思ったのだけどどうやらそういう輩は誰もいなかった。

腹黒いくせに光とか謳っちゃってる連中がそこまでしてきてもおかしくないとは思ったのだけど、改めて考えれば城の中に入れてしまったほうがいくらでも殺せるのだから敢えて衆人環視の中で殺す必要もないと言うことなのだろう。

ちょっとだけ……ほんのちょっとだけドキドキしてたけど、逆に残念な気持ちがあった気がする。

俺の代わりに外に出ることになるだろうノエリアが外を覗くように見ている。アイスは何度か王都には来たことがあるらしく、見る必要もないということだったがノエリアは王都なんて初めてなのだから、地理や環境の把握が必要なのだろうと思う。

その様子を他人事のように見ながらぼぉっとしていると、馬車が止まった。

王城に着いた、とみていいだろう。


外にいる騎士隊長が何者かと話す声が聞こえ、そして門の開く音,振動が伝わってきた。

扉に入り、更に扉が閉められると俺の自由と言う権利が扉と共に閉じ込められるように感じられた。


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