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絶対に叶えたい恋だから  作者: 神城 リーナ
彩編
3/30

ぽっかり抜け落ちた時間

私はどの位、品川駅の通路に立ち尽くしていたのだろう?

全く記憶がない?そう彼を乗せた電車が見えなくなってからの記憶がポッカリと抜け落ちていた。


私が再起動出来たのは、電車から降りてきて私を見つけて声を掛けてくれた同級生のみちるのお陰。

みちるは私が電車の降り口の近くで今にも列車に飛び込むんしゃないかってほど抜け殻のようになった私が立っているのを見つけて


「彩~~おはよ~~」

って声を掛けてくれたのに私は気づかないままだった。

「彩?」

「彩どうしたの?」

「彩?」

「彩?」

「彩?」

「彩?」

「彩?」

「彩?」

ってみちるが私に何度も声を掛けたのに反応しなかったそうで・・・


最終手段決行を余儀なくされたと本人は言っている!!


私は突然頬に強烈な痛みを感じて


「痛い!!痛い!!痛い!!痛い!!痛い!!痛い!!痛い!!~~」

と悲鳴を上げてやっと正気に戻ったのだ。


気が付けば私はみちるに両頬を摘まれて力いっぱい引っ張られていたのだ。

「みちる~~私に何の恨みがアンのよ~~」

思わず私は怒りに任せて叫んでいた。


そんな私にみちるは

「アンタが通路のど真ん中で抜け殻のように立ち尽くして私がいくら呼んでも返事がなかったんだからしょうがないでしょ!!彩今にも電車に飛び込むんじゃないかと心配しちゃったわよ!!」


「え・・今何時?」

私はみちるの言葉に場違いな質問を浴びせていた。

みちるは不機嫌な表情をしながらも私に腕時計を見せながら


「今は見ての通り7時57分よ!!時間が何なのよ?」

と私が質問した意味が解らないままに私に時間を伝えてくれる。


みちるから時間を聞いた瞬間、全身の力抜け私の体は重力に引っ張られるように床に崩れてゆく。

びっくりしたみちるが瞬間私の腕を両手で掴んでそれを止めようとしてくれたが私の体は



『ズルッ』


『ズルッ』


『ズルッ』


っと床に崩れ落ちて私はとうとう床に座り込んでしまってた。


「どうしたのあやっち?」

私の状況に驚いたみちるが驚いて私に聞いてくる。

「私・・・」


「私・・・」



「私・・・」


「わたし、わたしって何なのよあやっち」

「私さ~此処で10分以上記憶が無いままにああやって立ち続けていたみたい」


「な・・なんですと~~!!じゃ~あやっちに触り放題、やりたい放題だったんだ~惜しいことしたな~」

「え~~みちるってそんな趣味だったの??」

「人に見られながらする趣味は無いわ!!」

「じゃ~みちるは人が見てなかったらやったんだ~」

「だってさ~あやっちみたいな美少女が悶える姿一度はみてみたいじゃん?」

「されるんなら好きな人にされたいです~」

「あやっちも言うね~もっと純情なお嬢様かと思ってたよ」

「純情じゃなくてごめんね~私は思春期真っ盛りの女の子だも~~ん。えっちな事だって考えます~だ」


「あははっ」

みちるは私の言い方が可笑しかったのか声をだして笑った後

「あやっちの意外な一面をみちゃったよ。そんな所に何時までも座ってないで学校行くよ」

と言って私の手を引っ張って起こしてくれる。



みちるは私を床から引っ張り上げてくれた手をそのまま繋いだまま・・だ。

私も変な所を見られた手前、妙に手を離しづらい・・・

私は今さっきの出来事を誤魔化す為に、繋いだ手を引っ張って


「だね~がっこ行こうか」


そう言って品川駅の構内をみちると手を繋いだまま駆け出した。


つづく・・・


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