4.ランデス事情聴取と初ログイン
ここまで読んでいただきありがとうございます!嬉しいです。ここからスタートの人もいるかもしれませんがここまでがプロローグみたいなものですので、問題ありません!お楽しみいただけたら幸いです。よろしくお願いします。
連続投稿になってしまいました、諸事情により執筆する時間が増えまして、少しペースが早くなってしまうかもしれませんが、お付き合いください
いつも通りの帰宅。靴を脱ぎ捨て、荷物を置いて、即座に部屋着に着替える。そのままの流れでモニターの電源を入れ、いつもの通話サーバーにログインした。
「ナメタ、レン、おつー! ニート生活マジで最高だわ~。俺、自由の身! ……まあ、親はうるさいけどな~」
「うるさい親より、お前のニート発言のほうが100倍うるせぇわ。……で、本題入るけど、昨日あのあと、やったんだろ? 何かしら教えろ、どんな些細な情報でもいい」
「おうサンキューな、ランデス。……で、まず働け。どうせちょっとだけ触ったんだろ? 経験値テーブルとか、スキル構成、あとポータル関連も頼むわ」
ランデスへのツッコミと罵倒は、いつもの定型文みたいなもんだ。
あいつの性格からして、あの後プレイしたのはほぼ確定。むしろ、してないほうが驚く。
「やったやったー。しかもオールで。今、めっちゃ眠い……。でもさ、一言で言うなら――最高だった」
「某なろう系みたいにログアウトできない系じゃなかったし、試しにPVP不可チャンネルで死んでみたけど、デスペナは微妙な経験値減だけ。肉体的には何もナシ~」
つまり、本当にログアウトできる。現実の体はちゃんと戻ってくる。未知数だった部分が、ランデスのプレイで確認できたのはデカい。
万が一、帰ってこれない仕様だったら――もう異世界生活スタートだったわけで。
「デスペナもログアウトも大丈夫か。よし、それは安心材料だな。……で、肝心のゲーム内容は? 一体どんな仕様なんだ?」
「そこが一番気になるよな。公式サイトも無けりゃ、説明も皆無。謎の『コチラ』リンクに誘導されただけだし、ぶっちゃけ世界観もまだよくわかんねー」
そう。俺らも例のメールに付いてた“コチラ”という超あやしいリンクを踏んで始めたクチで、背景設定なんてあってないようなもんだ。
「でもね~意外と普通だった。マジで。今のところは、驚くくらい普通のMMOって感じだった~」
「ただ、身体全部使って、リアルに自分の体を動かす感じで遊ぶんだよ! なんていうか……すっげぇ、の一言」
そのあたりは、実際にログインして体験したほうが早いだろう。ログアウト可能ってわかった時点で、もう行くしかない。
「で、ランデス。お前、どこまで進めた? 初期地点、拠点、クエスト、町、レベル、職業、その他全部、洗いざらい教えろ」
「俺らはお前が寝てる間にそこまで追いついて、全員まったく同じラインでスタートしたい」
「いいよ~順番に言うね。まず、初期地点は固定で一か所。クエストは最初のチュートリアルだけ。んで、初期の町まで行ったよ~」
「レベルは10。職業はまだナシ。ノージョブってやつ。クラスはヒューマン。まあ、今の俺みたいな感じだね~」
クラス分岐があるのか……なるほど。特有のステータスやスキル傾向があるなら、慎重に選ばないとな。
「それと、運営が言ってた“ポータル”ってやつ、あれはまだ先みたい~。他のゲーム世界に行けるのは、もうちょい進んでからっぽい」
「残りの時間は、ひたすら体の動かし方に慣れたり、町の中をぶらついたり、あと実験体になってデスペナ検証してた~」
ポータル機能は、このゲームの目玉でもある。複数ゲーム間を行き来するって、ぶっちゃけヤバい。でもそれだけに、緊張もする。
「了解、ありがとうな。とりあえず、俺らはそこまで進めて、ランデスと同じ状態に揃える」
「ふあ~、じゃあ何もなければ寝るよー。起きたら連絡する~」
「おやすみ。……よし、俺たちもログイン、始めるか」
「あぁ、待ちきれねぇ。早く、あの世界に行こうぜ」
クライアントは昨日のうちにインストールとパッチ更新、アカウント登録まで済ませてある。準備は万端だ。
「てか、モニターに体入れるって、どうやるんだよ……物理的にムリあるよな?」
起動すると、前回と同じように“右手をかざせ”の画面が表示された。
「それじゃ、向こうでな。初期地点、拠点は同じなんだろ? また後で」
「了解。行くぞ」
俺とナメタは、迷いなく右手をモニターに突っ込む。
――次の瞬間、意識がズルズルと引きずられるように、パソコンの中へと吸い込まれていった。
ようやくログインしましたね!これから私の妄想ワールドを繰り広げていくつもりですのでよろしくお願いします!この三人は最強にしたいですね(笑)!