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【2-13】道草と合流

 俺らは大洞窟を抜けた先に一つ小さな町があった。マスキトという名前の町だ。


 どうやらNPCに聞いてみたらマスキトの先にバスティンがあるようだ。

 大洞窟が一番の難問らしく、その先は比較的平和な草原が続いてるだけのようだったので俺らは王都まで戻る事にした。


「う~んランデスにとりあえずフレンドチャット送っておいたけどあいつの近況報告少なすぎて本当になにしてるか全く分からないな」


 近況報告と言えばこの前きたヘルプメッセージのみだ。


「あいつの事だし自由にやってるだろ、一応ヘンリー武道大会の話も話してみたら?」


「そうだな、もしかしたらあのタイミングで王都に居た人以外は分からないゲリラクエストのようなものかもしれないし」


 そういって俺は追記で王都ヘンリーで武道大会がある事も送っておいた。


「よ~し昨日はふかふかのベットで寝れたし今日はまた大洞窟の最後のフロアあたりでレベリングする?」

「どうせ今急いで向かったってランデスのメインクエクリアできないし」


「それもそうだな、タクヤとミアリスの様子もついでに見に行こう」


 ナメタもナメタでミアリスの事を妹のような感じで見ているのかな?こいつがこれだけ気に入るのは結構珍しいなぁ~可愛いっていうのもあるだろうけど。


「あ!そしたらナメタ先屋敷に向かっててよランデス帝都バスティンから持ってくるわ」


「あ~確かにそっちのほうがいろいろと早そうだわ、なんかあったら連絡して」


 一応パーティーメンバーは現在二人になっているのでランデスを入れて一応また3人揃う形になるけどタクヤをどうするか考えておかなきゃいけないな。


「了解~タクヤとミアリスにもよろしく伝えておいてすぐ戻るわ」


 こうして俺とナメタは一度別行動を取ることにした。



 俺は一人でマスキト町へ戻ってきた。戻ってきたタイミングでちょうどガロたちもようやく大洞窟を抜けたようだ。


 ミラードアー最高に便利だぜ...。


「いや~大変だったわね~最後のほうはかなり強敵だったわ...ハルフールとかいうの途中から沸いてきたけどクセ強すぎるでしょ~」


 とほほ~という感じの声で愚痴ってたのはミラーリアさんだった。ミラーリアさんはお姉さんのような感じで周りの癒し役になってそうだ。


 俺らにもあのタイプの人がほしいと思ったが無駄な望みは期待してるだけ損だな...うん。


「お~!レンじゃないか~!もうあそこ抜けたのか早いな!ハハハ!」


 なにがそんなに面白いのか分からないが爆笑しながら俺の肩をドンドンとガロが叩いてきた。


「あれ?ヴァンダーさんは?」


「ヴァンダーはね~ちょっとヘマしてデスペナルティ貰って少し離れてるけどそろそろ来ると思うわよ」


「ガハハ!本当に爆笑だよ~!あいつダサかったな~!」


 どうやらヴァンダーだけ倒されてしまいバスト大洞窟の出口付近から現在こちらに向かっているようだ。

 そんな遠くないし多分5分くらいで合流するといったところか。


「あれ~そういえばナメタ君は?見当たらないけど先に行ったわけじゃないわよね~?」


「はい、ナメタは少し用事があって王都ヘンリーに一旦戻ってます。俺はフレンドの一人を連れて戻るため一旦こっちに戻ってきただけですね」


「え~?!ヘンリーに戻るって大洞窟Uターンしたって事?!」


「ハハハ!お前らも馬鹿だな!結構な道のりだぞ?ただの時間の無駄じゃねーか!」


 あ~そっか、そういえばミラードアの事知らないのか。

 あんまり情報を教える必要はないけど長く絡まれるのも面倒だしちょろっと説明して帝都バスティンに向かうか。


「いや、このゲーム他のゲームからスキルやアイテムと言った物を持ってこれるシステムあるじゃないですか?それを利用してます」


「えぇ!?もう祠見つけたの?というよりこの先にあるって噂だけど...いろいろと聞いていた話が違うわね」


 へぇ、言い事聞いた祠はこの先にあるのか、俺らからしたら無価値ではあるけど何かあるかもしれないから一度行ってみるか。


「まぁ、そこはちょろっといろいろあって俺は町と町を移動できるスキルを持ってるので行ったり来たりできますよ」


「うわぁ!ずる~い!私達もそれほしい!なんのオンラインゲーム?簡単に取れるの?というよりどうやって持ってきたの?!」


 何時もだったらggrksとかいってサっと無視するのが安定な質問攻めだが、さすがにそれは後々気まずくなりそうだから丁重に正直に断っておく。


「一応オンラインゲームも情報戦争、あまりこういう便利なスキルは教えたくないですね。ログアウトして普通にPCで調べればそういうオンラインゲームのスキル情報も出るし僕からは"在る"って事だけ教えたので簡便してください」


「そうよね~ごめんね~私達も一度王都に戻ったり最初のほうの王国あったじゃない?あの辺のクエストも終わらせたいのよ~聞いてテンション上がっちゃったわ、ごめんなさい」


 結構あっさり引いてくれたが謝らせる気は俺にもなかった。


「いえ、大丈夫ですよ俺もそこまで気にしてないです。それにしてもこのゲームシステムで既存スキルで町の行き来が出来ないっていうのは面倒ですよね...なにかしらの移動手段があればいいんですが」


「だよな~それは俺も思ってたわ某RPGみたいに後半に行くにつれていい移動手段が手に入るといいんだがな!」


「お~いみんな~!お待たせ~!」


 町の入り口の方角からヴァンダーの走りながら手の振ってる姿が見えた、俺もこれ以上は面倒だしお暇するとしますか。


「それじゃあ俺は先を急いでるんでここで!次は王都の武道大会で会うかもしれないですね」


「え~もういっちゃうの?帝都まで一緒に行きましょうよ~」


「ハハハ!いいじゃないか!じゃあなレン、ナメタにもよろしく!」


 俺は面倒を避ける為にヴァンダーから逃げる形で帝都に向かった。



 さっき俺がヴァンダーグループと話している間にどうやらランデスから連絡が来ていたみたいだ。


『まじ!?戦う~!賞品は~!?』


 と来ていた。正直だな~となると俺らのチームは悪いがタクヤ除いたいつもの3人だな。


 数分前なので多分レスポンスはそこまで遅くないだろう。


『じゃあ一応帝都全く分からないから帝都の入り口の門に来てくれ~い』


 そう伝えて10分後くらいに俺とランデスは合流した。


「久しぶり~といっても長く感じたけど10日くらいか?8日くらいか~?」


「久しぶり!強くなった?」


 8日程度だったかな?会わなかっただけでこんだけ久しぶりと感じるのは...濃い内容の数日間だったから仕方ないか。


「まぁまぁかな!ソロでやってきたわけじゃなくて二人だったグループの寄生させてもらったんだよね~」

「その人たちでもクエストクリアできなくてめっちゃ詰んでるんだよ~助けてよ~」


「ランデスも寄生してたのか、イエスタもヴァンダー?とかいうやつのグループにマジモンの寄生してたみたいよ」

「マイはお留守番」


 爆笑内容だよなぁ、一番かわいそうなのはマイだと思うけど。それはそうとランデスも寄生してたのか流石に一人であの洞窟抜けるの厳しすぎるか。


「そうなんだ~マイとかはあまり興味ないかな~ナメタとかタクヤは~?」


「あいつらは王都でとりあえずお留守番。めっちゃ便利スキル手に入れたからパーティー入ってや」


「了解~」


 俺はここで長話しても意味ないと考えてとりあえずランデスをパーティーにいれてミラードアーを使った。


「お~!これミラードアーじゃね?あのドM職のスキル手に入れるとは仕事できますね~レンさん~」

「というかどうやってこのスキルもってきたん?俺の積んでるクエストの後にスキルとかアイテムもってこれる祠があるって噂だけど~?」


「もともと少しやってて26時間かけて手にいれてやったぜ、そのあたりは歩きながら話そうぜ」


「あいよ~ん」


 俺らはミラードアを潜りインディ家の屋敷でタクヤ、ミアリス、ナメタやアンドレアムさんと合流して全員集合した。




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