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【2-10】道中2

 俺とナメタはランデスの元へ急いで向かうため駆け足でフィールドを直進していた。


 レベルは盗賊集団のやウルフキングの事などもあり普通の人達よりもレベルが上だったので苦がなく検問所のある村までやってこれた。


「どうやら大陸と大陸といっても国と国の間でちゃんとこうやって検問所があるのか」


「大きな国だと国入るのにも身分証明書みたいなの必要だったしね」


 この検問所は谷と谷の間にあり大きな山と大きな門が目玉としてあり、それ以外は小さな農村だった。名前はヒッツ村と言うらしい。


「おい!そこの老人なに仕事をサボっている!ここで働かせてもらっているという意識があればこんな事にはならないはずだ!」


「す...すいません...」


「今年はいつもより貧作で税金を収めきれていない農民達が多いんだ大きな畑を持っている分もっと頑張ってくれないと困るんだ!」


 そんな無茶ぶりを言いながらお婆さんを叩き倒していた。


「おばあちゃん!大丈夫!?」


 倒れたおばあちゃんの様子を見に孫?と思われる小さな幼女が走ってきた。


「やめてください!...キャッ!」


「帝都の兵士に楯突こうなんていい度胸だな!この小娘が!」


 おばあさんを庇った小さな幼女が容赦なく蹴り飛ばされていた。見ていて胸糞の悪い光景だった。


「このクズ共が!次逆らったらどうなるかわかってんだろうな!」


 うわぁ...テンプレパターンじゃん。


「ま、こんなのもスルーだ」


 おばあさん、ごめん幼女さんごめん、クエストマーク出ててもここは無視するよ。


「ごめんなさいごめんなさい」


 以前のアンドレアムさんの話を聞いてから少し情が湧いてきている気がするが仕方のない話だ。


 ここは悪いが先を急がしてもらおう。


「すいませんここの門を通りたいのですが。通してもらえないでしょうか?」


「ここは適正レベル以上の者は通すことが出来ない。お前たちのレベルを見させてもらうぞ」


 そう言われメニュー画面にYESとNOの選択肢が出てきてYESを押した。


 このゲームは身分証明が物媒体でもあるし、電子カードのようなものでもある。


 重要NPCの場合はシステムの仕様上でやり取り出来て、一般NPCとは電子カードのような身分証明書を渡す事で証明やり取りが出来る。一言で言えば電子証明書みたいなのを持っておけば問題ない


「お...おいこれはどういうことだ!ちょっとネムこい!」


 レベルやジョブを確認した一人の兵士が騒ぎ立ててもう一人の休憩中のネムという兵士を呼び立てていた。


「こ...これは...?レベルが高いのがすごいのはわかるがこのジョブの数は...?」


 あーなるほど...ここは面倒を避けたいので表示をoffにして無理やり消した。


「すいません多分表記ミスだと思いますよ」


「俺らのレベルを確認したのであれば通っていいよな?」


 俺らはゴリ押し作戦に出た、この際まだ戸惑っていたためごまかすために銀貨5枚ずつ手に握らせ門を開けさせた。


「あぁ...問題はないが...門を開けろ!」


 銀貨5枚というとまだ物価の安いこの世界ではかなりの額だ、賄賂で無理やり通してもらう事に成功した。


「賄賂めっちゃ便利やな...」


 俺らはこのゴリ押し作戦が効くならシステム上あの門の先が通れないとかではないのであれば賄賂渡せば行けそうな事を想像しガバガバ具合に失笑した。


「メインクエストのようなものってこれが初めてじゃない?」


「確かに、俺メインクエスト進めないと先に進めないようなMMO糞嫌いなんだよな」


 俺も同意見でメインクエストを進めないと大型のボスに挑めないようなゲームはここ最近のゲームでは多かったのでメインクエストがお使いクエストとかザラじゃなくてストレスだった。


 その分このゲームはそういうのがなく一部一般人では無理なレベルのクエストがあるが、それ以外は基本クエストをすすめる必要がないためストレスフリーだ。


「何かしらのフラグクエストとかがあって実は今後の大陸間でやらなくちゃいけなかったりして」


「そんな恐ろしい事言うなよ...」


俺らはヒッツ村を抜けて十分程度歩いた先にあるバスト砂漠に差し掛かっていた。


「ここから先のバスティウム大陸最大の砂漠バスト砂漠が一番長い道のりだ、間に合わなくて道中に村がなかったら最悪ヒッツ村セーブポイントで一度戻ろうか」


「了解」


「お~い!ナメタとレ~ン!」


 出発しようと決めた矢先俺らは声を掛けられた。振り向いたらエリルの村出発直後において行ったイエスタがこっちに手を振って走ってきていた。

単語帳

フラグクエスト:メインクエスト例えばクエストAを受注するために必要なサブクエストBの事キークエストなどと言われたりすることもある。


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