【1-17】.盗賊討伐(1)
11/29タイトル変更しました
「盗賊ってモンスターとして一応扱われてるのかな?そうじゃなかったら俺らこの世界の人を殺すってことになるよね」
「そもそもNPCではあるけど人工知能もあるし、見た目は獣とか竜人だったりそういうことろ除いたら一応住人なわけだし」
さすがに現実世界の人たちを殺すとかではないのでそこまで抵抗はないが、盗賊といっても人だったり獣人だったりその他の種族の盗賊もいるから多少なりとも罪悪感はある。
「どうだろうな、完全人型のMOBって結構珍しい気がするが、慣れじゃないか?結局PVPしたりするわけだし相手が人の形してるだけだろ」
「そもそもMOBはMOBだし極端な話言えば武器屋のおっさん襲って全部武器奪うことだってできるぞ、プレイヤーネームが変わって大きな町に入れなくなったりするが」
一応このゲームのシステムに犯罪者システムがあって、無意味に犯罪者でないNPCを殺しまわると犯罪者としてプレイヤーネームが赤色に変わる。
軽い犯罪だったら黄色に変わり役所に金を払うことで通常の白色に戻せるらしい。
「NPCも犯罪を起こしまくって赤色になるとモンスター同等MOBとして扱われるっていうのが面白いな」
「俺らはクエストに必要な盗賊30"匹"と親玉をぶっ殺すだけでいい、他の事を考える必要はない」
わざわざ匹を強調しなくても慣れともう気にするなっていうのは分かったよ...こいつ案外現実世界でも人殺してたりするのか?よくここまで平気でいられるな。
「俺はやっぱりキツイっす、兄貴どうも獣人とか他の人族以外の種族だったら少し躊躇いますけど攻撃はできます」
「だけど見た目も人ってなると攻撃できるか不安です」
「まぁ、気にすんなよタクヤ、最悪無理だったらお前パーティーから蹴ってからはじめるから」
「ひどいっす...」
俺らは山のふもとまで着いたらさっそく盗賊がお出ましだ。
「おい!お前ら、いったい誰だ!盗賊になりたいっていうやつらではなさそうだn...」
「敵襲!ぐはぁ!」
ナメタが会話途中にムーンサルトから空中で落下するまで連撃2回にスキル無しの切りつけを数度叩き込み一人を瞬殺していた。
「二人とも防御あがるバフと攻撃力が上がるバフかけておいた、最初に取ったスキルが鼓舞だから回復はまだ下位だから気をつけてね!」
俺はタクヤとナメタにそれぞれ下位バフの石壁の守りと魔法使い(聖職)のスキル鼓舞で防御力と攻撃力を上げていた。
「なんだ、思ったよりも下っ端は柔らかいじゃないか」
ナメタが殺した盗賊の一番下っ端と思われる人物は血を垂れ流して地面に息絶えていた。
正直こんなの慣れちゃいけない気がするけどゲームだと割り切って俺も攻撃態勢に入るか。
「おいタクヤ!3人目が着たからそいつを挑発からタゲひとつ引いておいてくれ!」
「ナメタは俺が雄叫びで二人釣ったから同時に二人打ち上げてくれ!」
「了解」
ムーンサルトは範囲攻撃で最大3匹まで同時に打ち上げることができる、スキルレベルによって攻撃力と最大打ち上げ数が変わるスキルだ。
俺の指示通り盗賊の二人を打ち上げた。片方は獣人で少し重たいのか隣の人族の盗賊より打ちあがっていなかった。
「さっきのコンボで人の方ぶっ潰しといてくれ!片方は俺が仕留める!」
同時に俺は空中へ駆け上がり少し低めだが打ちあがった獣人の盗賊の目前まで壁や木を伝って上がっていった。
ナメタと同様に、連撃を放つが連撃がスキルCDに入ったら杖に持ち替え、ファイヤボールを放った。
更に武器を片手剣に持ち替え戦士のスキルのソードバッシュを叩きいれた。武器+盾のスタイルは崩していないがこの数秒の間に3種類の攻撃を繰り広げた。
「ソードバッシュがぁ!まだ入るぅ!最後に上空からのGの力を借りたシールドアタックぅ!きもちぃ!」
俺はしソードバッシュでの攻撃を勢いに若干獣人の盗賊より上へ位置取り、シールドアタックを重力と全体重をかけて顔面にぶち込む。
若干は体制を整えかけていたが、顔面にガンッ!と大きな音を立てて盾が入りスタン状態となっていた。
「レン!こっちは潰した、同時に最大DPSでそのデカイやつ潰すぞ」
ナメタはローグのメインダメージスキル、バックスタブを急所探査をONにしてぶち込んでいた。
バクッスタブは後ろから攻撃を成功した場合ダメージがスキルレベルに応じて上がる。
「動かなくなったけどこのタンクっぽいやつ俺のワンコンとナメタのバックスタブ多分クリティカルのったダメージだけで落ちたぞ...」
獣人の盗賊はナメタのバックスタブで後ろから攻撃した時点で倒れて動かなくなった。
「相変わらずだけどつえ~な急所探査クリティカル70%アップだもんなぁ...」
「いや、お前の多数脳の方が多分やばいぞ?あの一瞬の動きで武器切り替えながら攻撃とか常人の技じゃないぞ」
「確かに本気で集中すれば、スローモーションで見えるし常にゾーン入ってるような状況になるから俺からしたら結構一杯一杯だけど周りから見たらそんなに見えるのか...」
そういえばなんか忘れてたけどタクヤのほうはどうなってんだろう。横見ても盗賊の4人集団しか見えない。
チャットのログを確認したら「兄貴ぃ~、少し手間取ってたら周りからわらわら沸いて来て囲まれて死にましたー...」と書いてあった。
ついさっき死んだみたいだ、本当に使えないなぁ。
死亡する可能性も考えて山のふもとから5分ほど離れた地点でキャンプファイアーを使いリスポーン地点を町から変えておいた。
だって...死んだあと町から2時間くらいかけてここまでくるの面倒すぎるでしょ...。盗賊達にキャンプ地点を見つからないようにくるようタクヤに伝えた。
「それじゃあ、タクヤノカタキヲトルゾー」
「お前棒読みすぎるだろ」
そう笑いあいながら俺らはまずはタクヤのことを倒した4人集団の所へ向かった。
「ナメタはバックスタブかムンサルからの基本コンボ重点的に、俺はタンク兼ヒーラがメイン余裕あればダメージ出すわ」
「残り28体、結構単体が強くて大変かもな、他の盗賊達が乱入してくる前にちゃっちゃと終わらせるぞ」
俺はそう指示して相手の懐までフレイムフィールドを発動しながら飛び込み雄叫びで相手の注意を引いた。
さすがにここまでくるとフレイムフィールドはそんなダメージが入らないが追加ドットダメージが大きい
「ごめんミスッた」
しかしナメタはムンサルからの連撃コンボの間の通常の切りつけではなくバックスタブをうまく後ろから攻撃しようとしていたがうまく決まらなかったみたいだ。
「大丈夫雄叫びずっと使ってるからヘイト値はこっちっぽいわ」
「ナメタがダメージリソースだから与えられるダメージを急所探査つけてボコボコにして」
「了解」
ナメタは想像以上に相手の攻撃をうまく回避してジャストガードもうまく挟んでムンサルコンボを決めていた。
それのお陰か、俺は杖盾スタイルで自分にヒールをかけて攻撃を挟みながら相手を殲滅することができた。
「結構匂いがキツイな...吐きそうだわ、と言うより吐いてくるわ」
死体がいる場所なんて始めてだったので俺は木の陰で今日の昼飯をほとんど戻してしまった。
火傷でエグれていたり、ズタズタに切り刻まれたりモンスターとは違ってむごい形になってる。その上MOBと違い消える事もないので酷いにおいになってしまっている。
「俺も少しきついな、1週間は肉が食えなさそうだ」
「おまけにコイツら俺らより少しいい装備つけてるな...血が付いてない部分だけ奪っていきたい...」
「いや、全部もってくぞ俺ら自体がそもそも返り血でヤバイ事になってるしな」
そうして俺らはタクヤが戻ってくるまでに1グループだけを殲滅して盗賊たちの装備を奪いアイテムボックスに入れておいた。
アイテムボックスの中に入ってるものは状態がそのままなので帰ったら洗ったり修理したりしなくてはいけない。
「すいやせ~~~~ん兄貴とナメタ!!!今もどりましたーーー!ってええっ!?さっきの4人グループ倒してるしー!?」
「なんの騒ぎだ!」
「誰だお前ら!」
「囲むぞ!」
俺らの戦いはまだまだ続く。
ドットダメージ(dot damge):火傷や毒等のデバフ効果による定期的にダメージを入れる事ができるダメージ




