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【1-9】.レベリングと酒場と嵐

あのゲリラクエストのおかげで、ランデスを除いた俺たちはクラスレベル22、ジョブレベル18まで一気に上がった。

 ランデスだけは最後のボスの経験値が入らなかったせいで、クラスレベルが21止まり。とはいえ、ジョブレベルは俺たちと同じ18だ。


 ――たぶんジョブレベルは戦闘中の熟練度や貢献度で伸び方が違うんだろう。あいつ結構働いてたから、同じになったんだろうな。


「とりあえず、俺とランデスはこれからニート生活……じゃなくて、この世界にどっぷり浸かってやり込むつもりだけど。ナメタはどうすんの?」


「俺も多分、長期休暇中はこっちの世界に入り浸るかな。必要な時だけ現実世界に戻るって感じだ」


「俺のレベルはデスペナ+ボス経験値カットでちょい低めだけど、さっきユニークスキルがアクティブ化したし、すぐ追いつけると思うよ〜」


 ランデスのレベルは一つ下だけど、ユニークスキルの《効率上昇エフィシエンシー・アップ》があるから、ぶっちゃけ問題ない。


「俺らにも《効率上昇》の効果、間接的についてくれたらなあ……。追加ボーナスの経験値っぽいし、さすがに無理か」


「でも、ドロップ率にも影響あるなら、さっき死んでなければレア装備手に入ってたかもねー」


「お腹空いてきたし、次の大陸行く前に近くの町までレベリングしながら進もうよ。着いたら、こっちの世界のご飯食べてみたい!」


 次の町か……移動手段は船か徒歩か分からないが、また初見殺しのクエストが潜んでそうだ。



「レン、そっちにデカい蛇行ったぞ!範囲攻撃でタゲ移った!気をつけろ!」


「多分即死じゃないから大丈夫!周囲の小さいのを先に片付ける!ナメタ、デカいの集中砲火頼む!」


「フレイムフィールド連発連発ぅ〜〜〜!燃えろミニヘビーズ!ヒールッ!ポーションごきゅごきゅ!あっぶね〜ギリギリだった!」


 ここはポークの町の周辺。毒蛇系のMOBが多いため、解毒スキルとポーションを準備してきた。ついでに、周辺クエストも片っ端から受けておいた。


「はい、クエスト完了〜!この人のクエスト、蛇討伐系で壁の外に出るだけだからマジで一瞬で終わる〜ラッキー」


 ランデスは盾役だけど、俺たちがトレインして蛇のHPがギリギリになったタイミングでクエストを受けて、即完了。

 便利スキル《賢者のワイズ・アイ》を活用し、効率よく討伐系クエストを消化している。


「採取とかお使い系って、パーティで一人やれば全員完了になるのは楽だけど……それでもやっぱ面倒だな~苦手だわ」


「そこはレンの得意分野だろ。俺らが町で買い物してる間にレンにパシらせとけばいい。買い物は代わりにしてやるからよ」


「お前らひでぇな……。でもこの世界に来てからNPCの名前とか全然忘れなくなったんだよな。不思議とお使い系はサクサク終わる」


 パーティの誰か一人がクエスト受けて完了すれば、全員クリア扱いになる仕様はありがたい。

 後半の町のクエストを、低レベルジョブのキャラに吸わせることができればパワーレベリングもできそうだが……まあ、まず無理だろうな。


「クラスレベル24、ジョブレベル29……いい感じに上がってきたね~。下位ジョブはスキル回せばすぐ上がるし、しばらくここで稼いでから次行くのが無難かな」


「てか、30分〜1時間でPOPする大型MOBを《急所探査クリティカルサーチ》で瞬殺できるナメタ、マジでロックすぎる」


「ヘイト管理もうちょっと練習しねぇと、ただのクソ火力野郎になるから気をつけるわ」


「とりあえず〜!ごはん行こう〜!MMOとRPGの醍醐味〜酒場へレッツご〜!お酒飲んだら酔うのかな?試してみよ〜っと!」


「飲むのはいいけど、現実と同じで酔うならほどほどにしとけよ?」


「へいらっしゃい!3名様っすね!あっちのテーブル席、空いてやす!」


 夕飯時で酒場は大混雑。運よく隅のテーブル席が一つ空いていて、俺たちはそこに滑り込んだ。


「メニュー……こっちの世界の料理もあるし、現実世界の洋食も食べられるのか」


 この町の名物は、さっき倒した蛇を使った料理らしい。他にも普通にパスタとかある。

 食事に困らないのは本当にありがたい。以前海外行ったときは、現地の料理が全然合わなくて、カップ麺とジャンクフードばっかだったのを思い出す。


「おい、お前らプレイヤーだろ?少し、相席していいか?」


 うわ……出たよ、こういうタイプ。ランデスと俺は無難に対応するけど、ナメタはマジでこういうの苦手なんだよなぁ。


「無理だ。どっか行ってくれ」


「お前、俺に向かってよくそんな口きけるな? 俺はこのゲームの初期勢だ。レベルも情報もある。条件によっちゃ教えてやってもいい」


「興味ない。俺らには俺らのやり方があるし、アイテム受け取って逃げられる可能性もある。情報が欲しいなら先に出せ。それができないなら、消えろ」


 俺はランデスにこっそりレベル確認。相手のクラスレベルは26、ジョブは中位ジョブのナイト……。ランデスの《賢者の目》ほんと便利だな。


 たぶんこいつ、情報か装備、金目当てだろうな。こっちからすりゃ、そんなもん別に欲しくもない。


「お前!優しく対応してるからって調子乗んなよ!ナメタとか言うやつ、PVPチャンネルこいよ!逃げんなよ!」


 ……このタクヤくん、胸ぐら掴むのはまずいでしょ?

 てかナメタがこんな挑発に乗るわけ……。


「分かった。今は飯食ってるから、1時間後にこの町のPVPチャンネル入り口にいろ。雑魚が。さっさと消えろ」


 ……乗るんかい!?

 ナメタさん、それは想定外です。俺とランデス、沈黙してる場合じゃないんじゃ?助け船出したほうがよくないか?


 ていうか、今のただの暴言だぞナメタ!? 相手、顔真っ赤で今にも爆発しそうだぞ。


「ここがPVPチャンネルじゃなかったことで命拾いしたな。飯食ったらすぐ来い」


 ……と思ったら、タクヤくん去っていった。嵐のように現れて、嵐のように去っていったな。

 名前はタクヤ……本名だったりする? いや、ネトゲで本名ってどうなんよ。


 はぁ……面倒なやつが来たら、頭上のネーム消してNPCのフリとかできないかな。課金でネーム非表示とか、実装されないかな〜。

タクヤくん多分これからちょいちょいでるかも

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