表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Backstreet Tokyo  作者: 夏実
season1

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

11/16

第十一話 イカサマの正体

「な、何故だ。何故予告と違うプレイが出来るんだ!」

 モンスターは動揺して叫ぶ。それを聞いて、翔は面白そうに笑いながらモンスターに言う。

「予告してても違うプレイは出来るだろ。なぁ?」

「貴様、嘘をついたのか!?」

 モンスターは翔の心を読む。しかし、翔の心は嘘をついていない。先ほどの予告も本当に思ったことだ。モンスターは余計に混乱する。

「(おかしい。私の能力は正確だ、間違えるはずがない。……次のプレーだ、どうくる?)」

 次の攻防が始まる。両チームがぶつかる際、翔が言った。

「予告するぜ。次は相手チームに突っ込んで突破するぜ」

「本当だな!? 嘘はついていないな!?」

 モンスターは翔の心を読み、それが真実であることを確認する。いよいよ両チームがぶつかろうとした、その時。翔の選手は遠くにいた選手にパスを繋ぎ、そのままゴールまで持って行く。翔に得点が入っていく。

「翔! 貴様、イカサマをしているな!?」

 翔に対して、モンスターは尋ねる。すると、翔の心はイカサマをしているという返答をした。だが、イカサマをしていることがバレても、翔は余裕そうだ。

「まぁ、イカサマなんてバレなきゃいいもんだしな? 見破れるもんなら見破ってみな」

「この……! イカサマをしているのは、ゲーム本体か? それとも、テレビにしているのか!?」

 色々尋ねて、モンスターはイカサマを見破ろうとする。しかし、どの質問にも翔の心は否定をしてきた。どうやらゲーム本体にも、テレビ画面にもイカサマはしていないようだ。

「(なんだ、どういうイカサマなんだ!? くそ、なめやがって……! 私はゲームの天才だ、イカサマなぞ見破れずとも勝ってやる!)」

 イカサマを見破れぬまま、モンスターは翔に勝負を挑んだ。翔の心を読み、それに対応すれば勝てる。勝てるはずなのだ。――しかし。

「また俺の得点だぜ。どうした、最初の勢いじゃねぇじゃねぇか」

 翔に得点を取られ、気づけば逆転されていた。その頃にはモンスターは意気消沈し、無意識のうちに自分の負けを認めていた。

「……どうやら、俺の勝ちで良いらしいな? イカサマも見破れずじまいで、可哀そうなこった」

 翔はタバコを咥えながら、そう言った。ふと、モンスターは翔のコントローラーを見る。すると、翔が触ってもいないのに、勝手に動いている。

「な、なんだ? コントローラーが勝手に……。……ま、まさか!」

 モンスターは涼を見る。涼の瞳は蒼く輝いている。これは、能力を使用している印だ。

「コントローラーを操作していたのは、水瀬涼! お前だったのか!」

「おや、バレてしまいましたか。見破るのがもう少し早ければ良かったんですけどね?」

 そう。今までコントローラーを操作していたのは、翔ではなく、涼だった。涼は能力を使用し、遠隔操作でコントローラーを操作していたのだ。これでは翔の心を読んでも無駄だ。

「さすが、俺の弟だ。咄嗟に俺の作戦が伝わって嬉しかったぜ」

「あなたの考えていることくらい、お見通しですよ」

 このテレビゲーム対決、翔と涼の作戦勝ちとなった。


「さぁ、教えてもらおうか。嬢ちゃんはどこにいる?」

「……彼女なら、この部屋を出たすぐ近くの地下牢にいます。この部屋を出る扉はあそこにあります」

 モンスターから、この部屋を出る方法、ユウナの居場所の情報を得る。翔と涼がすぐに移動しようとしたとき、モンスターが忠告する。

「彼女を助けるのならば、ハルキ様との戦闘は避けられないでしょう。……それでも、行くんですね?」

「あぁ、もちろんだ。ハルキってやつがどんなやつなのか知らんが、俺たちの邪魔をするのなら、ただぶっ潰すだけだ。なぁ、涼?」

 翔は涼に同意を求めた。涼も頷いて翔に同意する。

「えぇ。それでユウナさんが助けられるのであれば、そうしましょう」

「よく言った。よし、涼。早速行くぞ」

「はい、行きましょう」

 翔と涼は、言われた通りに扉を開ける。そこは、薄暗い通路になっていた。通路にはいくつか道が繋がっている。

「……こっちだな。涼、ついてこい」

 翔はオイルライターを取り出し、灯り代わりにする。先頭を行く翔に涼が続く。道の先は階段になっていて、奥へ奥へ続いている。その先は暗闇で真っ暗だ。

「本当に、この先にユウナさんがいるんでしょうか……?」

「今は行くしかねぇ。先に進むぞ」

 本当にこの先にユウナがいるのか。そんな疑いを抱きながらも、翔と涼は階段を下りていく。オイルライターの光だけが、道を照らしていた。

 階段を下り切った先には、牢屋が並んだ部屋が広がっていた。地下牢だ。二人はユウナを探しながら、先へ進んでいく。

「……暗いな。ここに嬢ちゃんがいればいいんだが」

「そうですね。それにしても、なかなか広くて探すのが大変ですね……」

 翔と涼が話していた、その時だった。

「……翔さん? 涼さん?」

 聞こえてきたのは、ユウナの声だった。それに気づいた二人は、急いで声がした方へ向かう。一番奥の地下牢に、ユウナの姿があった。

「ユウナさん! 大丈夫ですか!?」

 涼がユウナの元へ駆け寄ろうとした、その時。ユウナが叫ぶ。

「涼さん! ダメです! 近づいたらダメ!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ