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憂鬱なユリウス〜転生したので頑張って生きてみます〜  作者: kawarou
1章 無知の知

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ジゼルの過去 ~ポピーの花束~

つらい過去はどうなるのか。

 ジゼルの過去 ~ポピーの花束~


      ~Dear Mom and Dad~


 広がる戦場に、二つの軍が衝突する。

 剣と盾がぶつかり合う音

 兵士たちの叫び声が聞こえる。兵士たちは自らの信念と家族のために戦い。

 弓兵の放つ矢は魔術師たちの詠唱により光を帯びて流星のように飛び交う。

 戦いは刻一刻と状況を変えている。


 戦争前夜 アシュベッツ王国(南部直線上)

         

 太陽がきれいな花々を照らし蝶々が飛び交う

 川は一筋の流れを変えない。 

「ママ!見てきれいなお花さんいっぱい取ったよ。

 それでねママのために花冠さん作ったよ!。」

「まあきれいなポピーねありがとうジゼル。

 ジゼルは優しいのね」

「ママきれいだよ!そうだパパ!パパも冠さん作ったよ!。」

「ジゼル。手が器用なんだなぁパパ似合うかな?」

「かっこいいよ、二人ともお似合いだよ!」

 日が少しずつ落ちていく。

(二人はわらっているかな)

「ジゼルもう少ししたらおうちに帰ろうか。

  今日はジゼルの好きなアナグマシチューがあるぞー。」

「いやだ!」

 風が止まった。

「どうしたんだい?」

 涙が自然と零れ落ちていくそして、再び集めたポピーの花束が下に落ちる。

 実は知っていたんだ私はそれでも口に出せない。涙が止まらない。

 最後の最後までお父さんを笑顔でいさせようって決めたのに。

 また泣いてまた最後まで見送れないの?…。


「もう少しいたいと思ったけどやっぱいいや!早く帰って食べたーい。ママのシチュー!シチュー!」

「ジゼル…。 あなた帰りましょ」

「あぁ」


 家に帰ればどんよりとした空気は無理やり暖かくしようとする。

「はーいできましたよー特性シチューですよー」

「やっぱりシーザスのシチューは特段とうまそうだな」

「だってママは世界一だもん!ママいっぱーーい入れて」

「うん。」


 お父さんはシチューを食べた。お父さんとお母さんは涙をこらえていた。

 一滴がテーブルにひとしずくゆっくりと垂れた。

 お父さんは声を揺らして言う。


「やっぱりママのはうまいなジゼル、、、。う,,,」


「うん!」

 もう限界だったのだろう。お母さんも泣いていた。

 何度もおかわりをした何度も。



 次の日お父さんは戦場に行った。


 朝微かに声が聞こえた。

 “行ってきます。絶対帰ってきます。”って


 目から覚めれば父さんはいなかった。


 1週間後

 ~戦場  シューベッツ家とアストレア家の戦い

 指揮官「ライアス!ここはもちこたえられない次の3軍指揮官の所へ報告しに行け!」

「私だけ逃げるなんてできません!」

 歩兵A「お前は足手まといなんだよいいかさっさと行ってこい」

「,,,,,,」

 足早に涙をこらえて向かった。


 2週間が過ぎアストレア家の支配地は大きく削られ

 セリュネ一家の家は危険に迫っていた。


「お母さん、お父さん大丈夫かな。」

「ジゼルあの人は必ず戻ってくるわ。」

「うん、そうだよね」

 その直後

 敵は急襲を仕掛けてきた。

「逃げろぉおーーーーーーー!」

 唐突な急襲に人々は混乱した。

 お母さんに手を引きつられて何が起きたかわからず

 ただ走ってどこに行くかわからず逃げた。

 逃げ惑う人込みを追い抜いていくうちに

 お母さんはつまずいた。

 絶望と終わりを感じてある意味楽だったのかもしれない。


 母さんは言う


「逃げなさい!とにかく逃げるのよ!」

「そんなことできないよ いやだいやだ。」


 後ろを向いた時には無数の光の筋が見えた。

 それは幾千もの星が流れるようにして、静かに恐ろしい速さで迫っていく。

 それはまるで美しい雨のように降り注ごうとした。


「ジゼル!ジゼル!あなたは行きなさい」

「,,,,,,見て母さんきれいだよ」

「ジゼル,,,,,,」


 次に目を覚ましたのは光が当たり小鳥のさえずりが聞こえるほど明るかった。

 何か重たい,,,,,,。察した。


 お母さんは無残なほどにまで矢が刺さり、死んでいた。

 お父さんがその横にかばうようにして倒れていた。


 何が起きたのママ?何でここにいるのパパ?

 なんでなんで...。

 このまま自分も死んでいればよかった。なんで私だけ自問自答を繰り返す。


 ふと視界に一輪の生き生きとした花が見えた。

「ポピーだ。」


 その瞬間一気に現実へ引き戻された。


 目が潤みながら花をとる。

 一輪のきれいな白い花を二人の元へ置く


 “おやすみなさい”


この急襲後アストレア家王子ルイ・アストレアはこれを受けすぐさま他国協力の元すでに独立済みのノーベン家と協定を結び停戦交渉を行った。

激しい交渉により停戦交渉は、受け入れられた。

 

その後私はアストレア家のメイドとして父の肩書により雇われた。


 私にはわからない正しい選択だったのか。間違っていたのかもしれない。 


 でもわかることはある。


 争いさえなくなればこんなバカげたことにはならないって。


 そう信じるしかないんだって


 記憶は消せないだから最後まで生きてみることにしたの。


 “ いつものように朝が目覚める。”



 同時にチャイムが鳴る

 歩いてレイ様のもとへ向かう

 廊下の角を曲がれば小さなきれいな顔立ちをしたレイ様が立っていた。


  レイ様はまだ幼いのになぜかどうにも私として似たような気がする。

「レイ様こんな朝早くから何をしているのですか?」



レイ・アストレア、誕生日パーティー前夜

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