童話 ペットと神様
とあるペット達は、天へ召されてから神様に出会った。
不安そうにするペットたちに、神様は何か願い事を言ってごらん、と口にした。
すると、飼い主の事が気になると言い出した。
神様は、そのペット達に飼い主の様子を教えてあげる事にした。
とても悲しんでいます。
次の子を育てています。
たくましく生きています。
ペット達は三者三様の反応をした。
「飼い主が悲しい顔をしているのは嫌だわん」
「もう次のペットを迎えるなんて嫉妬しちゃうにゃん」
「もうすこし引きずってくれてもいいだろピーチクパーチク」
けれど、どのペットの最後には飼い主のために神様に願い事を口にした。
もう一つ願いをかなえてあげると神様が口にすると、同じように。
「「「飼い主が幸せになれますように」」」
神様は彼らの願いをかなえた。
悲しみの気持ちを和らげるために飼い主の夢を操ったり。
飼い主が迎えた次の子が早く家に慣れるようにしてあげたり。
飼い主のポジティブな気持ちを増やしてあげたり。
それを見届けたペット達は成仏していなくなった。
ペットの神様の仕事はこれでお仕舞い。
またペット達が天に昇ってくるまで、少しだけ休憩することにした。