表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界ソビエト高校   作者: 石田研
9/23

第九話 地獄の丘 2

元の村から歩いて今日で4日来た途中の丘で一時足止めを食ってた

生徒たちは必死で戦う準備をしていた。


そして其処には男女の区別なく仕事があるわけで。

「そう、こっちに2脚を向けて置いてくれ、そっち少し下が狙いにくいから地面掘って」

と長髪が土で少し汚れてる零香が必死で指示して、

その相手の文系の女子たちと必死にスコップで穴を掘ってるし、

丘の上に掘った塹壕に作ってて、PKMの3脚を設置台に配置しようとしていた。


「よう、零香どうだ~」と俺が聞くと「どうだじゃないわよ、

何で私が現代戦の手伝いなんてしないと」と怒ってる。

「あのな、実戦だぞ、本当の対人戦だ手伝いじゃない他人事みたいに言うな!

後なウエスタンも良いが、この世は開拓時代より前だぞ、

そこで塹壕戦だ部室に合った資料本読破してたじゃ無いか、

知ってるくせに知識を行使しないのは罪だろう」


「カッコいい事言ったつもりでそれって凄く説教っぽいダサすぎ!、

何が「罪だろう」だよ、生き延びてやるんだから」

と思ってたが周囲も同じくうなずいてるので言い過ぎたらしい、反省する。

「しかしこのリボルバーは酷いんだけど、他に無いの?」と零香が話を変えて来た。

「無いって、そりゃそうだろう?

それは二次大戦時代のソビエト製の確かナガンとかいう古いのだろう、

ここに有るのはかなり時代が古いのばかりだし軍が民間購入を許した物が

ごちゃまぜの時代のだ古いのもあれば変わったのも有るし弾の補給が

続かないならトカレフか昨日出て来たモーゼルにしておけば良いじゃないか」

「オートは嫌いだ!」とぶすっと膨れっ面だが周囲は緊張してみてる。


「無いものねだりだな、弾は複製してもらったか?まあいずれスキルで

説明したような物とか作れる奴とか出てくれば頼めばいいだろ」

「ああ、だから生き延びる準備中だ」と手に持ったPKM本体を軽く叩いて

宣言のように行った。

「じゃあこっちの構築は頼んだ、俺は東側担当だから早くいかないとな、じゃ」

とこんな感じで、俺たち銃器研究会のメンバー3人は、

正面を王国側の東に設定して三角(▽)の先端を東向きの防衛陣地を急造してた、

理由は研究会員が3人しかいないのと出来るだけ少人数で守りたかったからだ、

今中央では四角い穴を掘って丸太を屋根にして司令部が作られいて、

横には伊達さんのストレージに入らない生き物を隠すシェルターが掘られている、

ちょうど今バーニャが中に入れられる所だがあの不思議動物はおとなしく従ってる、

完全に人間の思うがままだコレって良いのだろうか?とも思う、

そして中央の空き地では時間制で剣など接近戦を想定した武器訓練を一部変更して、

手榴弾の投擲と補給伝令固定銃座的な射撃の仕方などの訓練をしつつ、

一部が陣地構築食事か寝るを3交代でやっていた。


そしてこの陣地構築の主役はあのスキル持ちの安川だった、

彼は土工、つまり土のスペシャリストのスキルが来たらしい、

だが時間があまり多くはなかったため軽塹壕を掘るしか無かった、

軽塹壕は拠点となる塹壕を掘りつつ連絡用の交通壕を浅めに掘って、

しゃがめば身が隠せる程度の簡単な溝のような物だがそれしか時間がなく掘れなかった、

だがそれを助けたのが丘周辺の木を伐採して射線確保としていた物だった、

その木を塹壕の前に積んで盾として使い塹壕穴の上には屋根材として

設置その上に掘った土を被せる、

そんな簡易では有るが塹壕と言えるものがしっかり出来ていた、

取り敢えずな塹壕を作れただけラッキー的な物はこの後物凄く

役目を果たすことになるのだった。


そして妨害に出ていた別班がここに帰ってきてから、

大体4日と3時間ほど毎日塹壕を掘ったり訓練しつつ迎えた日も出ない朝方大声で。

「敵襲!~~」という声が何処かで何回かした時だ、

「王国兵だぞ!!」という声と何時もの鍋を叩く音が聞こえて来て、

俺はすぐに3面の内何処が指揮している場所からの声か、

確認したが判らなかったので俺が言う。

「とにかく指揮してる奴を狙え!近ずいて来るまでは待機だ、良いと言う迄くまで討つなよ」

と俺の担当する班に言うと。


「聞こえた、試しだ撃つぞ」俺は明かりの無い中で簡易塹壕の中から真上に向けて

今回初投入の第1陣となる82MM迫撃砲で照明弾を打ち上げる。

「投入用意、…投下」と俺は言いつつ手を下げると、

「せい」と声を出しつつ隣りにいる担当者が筒内に弾を投入する。


「ぽんっ」と軽い音がした後真上でその照明弾が上がった2回目からは

打ち上げ方を教えた担当者が上げるすると夜襲だが綺麗に丘に登ってくる

兵士らが見える、彼らは手に剣や槍で中には重装甲鎧を着た奴も見える、

確実に敵であるディランダル王国国境警備兵達が居るのが分かり

学生たちは必死で寝ていた仲間を起こし「ガンガンガン」

と鍋が叩かれ全員が慌てて起きて決められた配置で攻撃への防御準備をする。

その時先程の敵を確認した奴の声が帰ってきた。


「ちょっと待て!!、旗を持った奴が来るぞ~」と声がするので。

「そいつは軍の連絡兵だ、討つな!!攻撃中止!撃つな」

と俺は慌てて注意するように言って俺が軍使を撃たれないように、

急いで丘を覆う丸太の柵を降りていくと、

そこにはディランダル王国国旗?なのか専用の旗なのかは、

異世界のことなので分からないが妙に正方形のような長方形の旗ではない、

独特の旗を掲げた旗持ちを連れた結構豪華な鎧を来た、

不自然な程鎧が似合わない細い体つきの青白い顔の男がやって来た。


「我こそはディランダル王国南方国境警備隊の軍使マルタン・デューイである」

と言ってこの国独特の首の前に手を水平に横に出す首切り的な、

敬礼をして来るが俺は一般人なので、軽く会釈するだけだ、

だが相手も頭を軽く下げるだけの俺の動作がやはり異様な様子だ。


「私はこの集団の一方面指揮官、タツミ・サトウだ、貴殿の要件は何か?」

と聞くと「貴様ら我が国が召喚した異世界の村の物だな、指示に従いすぐに戻れ、

さもなくば、我が国最強のドルムント国境警備軍と敵対することになるぞ、何とする!」

と旗が風でバタバタと揺れてる下で俺は大声で言う。

「我が異世界の民はその要求を断固拒否するそちらが力で押さえつけるなら

徹底抗戦するのみそう相手の指揮官に伝えられたい」


「ふん、我がディランダル王国に栄光あれ!」

と言って急に袖から何か小瓶を出しての中身を飲み込んだ、

バタっと倒れた軍使に、

俺はしまったと思った今の所はこの世界の情報収集能力的には、

俺たちに特段バレていないので罪状的な罪が無いのだろう、

だってせいぜい村から逃げただけだし最悪ここが新しい村だとでも言えば、

言い訳になり国際的にも言い訳が立った、

だが軍使が死んだとなれば相手を攻撃する理由として1つ、

もう1つはこの男が苗字持ちだった点だ、間違いなく貴族位のある奴だ、

恐らくは何かの罰でここで死ねとか言われたのだろう、

義理堅いというより家族とかを守るためかもしれない、

大抵こういう所って一族路頭一まとめって感じで罰せられたりするし最悪だ!


俺は指揮所に戻り急遽言う、

「敵の軍使マルタン・デューイって奴が罠を仕掛けて此方に罪を被せてきた!敵が来るぞ」

と敢えて自殺だと言わずに言う「あの野郎!」とキースさんがブチ切れてる、

もしかして関係者?と思いつつ、「迎撃にあたる」と俺は持ち場に戻った。

3回目の照明弾が上がった時だった。

「来たぞ~~~」という声がした瞬間、「「「「おおおおお!!!」」」」

と大勢の男たちの雄たけびがすべての面で丘に響き渡った、

全方位から一斉に丘に向かって駆け上がる兵たちが見える

「来た、槍持だ撃ち方よーい」と言うとボウガンからAK-47へ急遽武器を変更して、

各種使い慣れないヘルメットや何やらを装備させて、

無理やり簡易訓練をした学生が実戦をする。

そして今回出して来た秘策がPKMだプレメット・カラシニコフの名称で、

言ってみれば軽機関銃だ、軽だが打撃力は異様に高い、

何せ7,62ミリの中でも火薬量が多いのを採用してて防衛ならこれだと撃った、

「パーーン」と甲高い発射音がした恐らく零香のドラグノフだろう、

初期型とは言えセットで全部揃ってたからスキル【狙撃】持ちで目の良い彼女に、

唯一時間内で探して出てきた1丁を預けた物だ。


「来るぞ、撃ち方よーい」と言うと生徒全員が「ザッ」と

武器をAK-47を筆頭に狙いをつける動きで音がすると。

「撃ち方始めー!」と言った瞬間俺も含め3台のPKMが3箇所で全方位を守るべく、

一気に火を噴く。「ズドドドド--------」と削岩機とか道路工事の機械のような

凄い連続音が響き渡る、これで重機関銃ではないとかいうのだから、

ソビエトおかしい。

更に各員がAK-47を撃つ音が「パン」「パパン」とあちこちでする、

そして一番目立つPKMは銃身を周囲に右に左にと振られ、

登ってくる兵士が倒れては後ろの兵士に転がって落ちていき妨害物と

なり下がる、2~3分撃つと敵もさすがに殺されてるのは、

こちら側だと知り進軍を止めて攻撃が止み、その後暫く睨み合う格好で時間がたった、

彼らは弾が当たらないと思ってるだろうこちらが切り倒すのを敢えて

抑えて間伐してよく見えるように放置した木々の生える場所で、

盾で覆った部隊も合流して守りを固めるそして大体30分後。

「「「「ウラアアァ!!!」」」」とまた盾で防御しつつ登ってくるので、

一気に全面の銃口が火を噴き、「ズドドドド--------」辺り一面が,

砂煙を出すほど打ち倒すそして更に来たので撃退するとどうだ?

とばかりに、今度は盾の手前に民間人らしい人たちが叫びながら先頭を歩かされて来た。

「撃ち方やめ~!!一般人だ、奥に手榴弾よーい」と言って、

所で遠くまで聞こえないように言う。

「迫撃砲を使う、用意してくれ他の陣にも連絡、」と言うと隣の子が。

「分かった、」と女子の子が軽塹壕を背を丸めて走って行くとほぼ同時に、

弓矢が一斉に飛んで来た、「弓矢ちゅ~い」と零香の声が聞こえるが遅かった、

飛んできた矢で結構な数の矢が刺さり、けが人が出る、

俺はそれを無視して発言する「手榴弾を投げろ~」

と柄付き手榴弾が複数無理やり連れて来られた人たちの奥まで投げられて、

盾が壁となって逆に手前の一般人を守る形に爆発する。

「バン」「バン」とあちこちで爆発する手榴弾と迫撃砲。

「市民は屈め、伏せろ」とキースさんの声がしたと思うと全員が屈んだ。


「今だ撃ち方はじめ~」とPKMが再び火を噴く「ズドドドド…………」

と音が響くたび奥の兵士らしき男たちがバタバタと血を吹きながら倒れる、

そして今度は反対側だった伊織が守ってる方面だったPKMが、

火を噴いてるまた零香の方面でも同じく音が鳴り始める、

全方位で10分も撃ちまくっただろうか指示通りPKMには2分おきに水をかける、

ソビエト製の丸いアルミ製の水筒から水が注がれる、

この水は水魔法使いが使った水だ、口を閉じないようにいいながら配っていく

残念な事に飲めない、ハッキリ言って飲むとモノの数秒で腹が痛くなる、

キースさんから聞いた話だと教えてくれた奴によると、

水の魔法は精霊が生み出すので体内に水精霊が入れられると怒り出すから、

らしい、

ただ水筒に等出口が有るならそこに入れるのは一時的ならアリだそうで、

(確かに人間だって閉じ込められれば外に出たがるだろうしねえ、)

だが魔法の水は冷やしたり草花に使っても良いらしいが、

飲んだり魔獣の内部に入ると一気に暴れて大変なことになるそうだ、

まあそれが魔法攻撃って事だろうな用は自然に帰るのなら良いって事らしくて、

冷やすのに使ってるで各陣地からの発砲音が消えた後、

静まった陣地の何処かから聞き慣れた声がした。


「偉そうな騎士が3人逃げてくぞ~、他に敵兵無し!」と初期警戒で担当だった

隣のクラスのヤツの声がしたので俺もすぐに確認する、零香だろうが、

俺の居る場所から奥で「パーン、パーン」と2回射撃音がすると、

「3名のうち一人が倒れた~」と声がした声のした面に走り双眼鏡で確認すると、

騎士かどうかは分からないが豪華な鎧の2人が馬の上に寝そべってる、

鎧を来た人物を引っ張ってるのが見えた馬に怪我が無いので、

そのまま馬で駆けてるのが見えた「確かに逃げてくぞ!」

と俺が言うとやっと安心したのか「おおおおお!!!」

と周囲では驚きと喜びの声がした。


その後、


俺は警戒にAK-47とPKMを配置したままの状態で

2人1組みの偵察班を6人で組ませゆっくり丘を降りてAKを持って、

盾にされた一般市民の所に向かう、偵察班に何故かキースさんが付いてくる

連れて来られた人はホントに一般人でキースさんによると

貿易で来てた隣の国の商人らしい、こういった事を毎年のようにするから、

隣の王国と普通に定期的みたいな戦争になるらしいその戦争も最初の捕虜交換で

帰れれば良い方で捕まると鉱山奴隷コース一直線だったらしい、

人権がない国って怖い。こうして夜が明けると朝日が上がる、

そこで俺達は一応兵士の中で生きてる奴が居ないか銃剣で突いて確認してると

誰かが口笛か何かだろう有名な空飛ぶ石の出てくる、丁度日の出の時間だ、

アニメのトランペットの曲を奏で始めた悪くないと思った。


だが地獄はその後やって来た、俺は武器の回収でPKMを集めた後、

指揮所に行くとそこでは矢で撃たれた仲間たちの悲鳴があちこちでしてる。

一応止血したりしてるが、治療方法がココまでになると判らす、

治癒魔法とかで抑えてるだけだった、つまり緊急時の治療法で消毒程度しか、

誰も知らなかったようで焦った俺は急いで駆けつけると、

「消毒薬をかけた後の治療法は口に何か噛ませろ、今は時間が無いから無理する、

先に謝る済まない」と言って、口に木の棒を布で来るんだ物を噛ませた状態で、

ナイフで矢の返しの幅まで切ると引き抜く、麻酔がないので仕方が無い、

そこで俺は銃弾の薬莢から先端の弾丸を引っこ抜き火薬を矢の当たって酷そうな、

傷口の所に撒くと火を着け燃やして焼き切った、

その後口から下顎に駆けて刺さったらしい矢を受けた奴も抜いたが血が止まらないと、

皆慌ててるのでいう流石に焼き潰すという荒治療はしていないので死にかけてた。

「こっちも悪いがやるぞ」と言って口に火薬を詰めて松明の火を投げ終わり、

手元に残った柄付き手榴弾の信管の紐だった物に火を付け着火すると、

バシュ~と火が燃えて消える。

「水だ洗うんだ」と焼いた口をぐわっと開けて水を掛けて血と火薬カスを洗うと、

真っ黒になったが血が止まったのが見えたので終わりにした、

熱した火の棒で焼きつぶすと血管がつぶれて血が止まると「次は消毒だアルコール!」

と最悪なお手本を見せて「症状が軽い物は切って抜いてアルコールをかけて焼けそして縫え」

と指示して、その後嗚咽を漏らしていたので水の精霊が怒ったらしい、

結局男女合わせて4人、男子2人の女子2人がケガした場所の焼きつぶしをした、

またこの世界の一般人は生き残ったのが30人中17人で大怪我で無理だったのが

5人だった一番慣れてるから殺れという事で俺がトカレフで楽にしてやったが、

(慣れてるってなんだよ)と思った事も少しの不満として残った。


その後治療は他の手を上げた人たちに任せて来いというので行くと、

俺はキースさんと三河達の裁判場みたいなことに成ってる所へ立ち会う事になった、

見守り役という立場で話し合いに出たのだが彼らとの話の前にキースさんに聞いた所

全員がグレン商会と言う俺達が行く先の隣の国の要塞都市に拠点を置く商人一行で、

買い付けた物を裏で聞いた早くて安全だというこの道で輸送中にこの事態に合ったという、

まあ騙された口だろうとの事でそこまでは良かったがその後この世界の事情が見えてきた。

「ではあの軍使マルタン・デューイ氏とは一体なぜ彼処で無くなったのでしょうか?

選ばれた理由もしりませんが貴族ですよね?」と三河が聞き。


「それが軍師っておかしくないですかいくら我々への攻撃材料であり言ってみれば、

罪の証拠である我々が殺した軍師が貴族って其処までしますか普通」

と捕まえるに十分な理由があるだろうと言うものも居る確かに

逃げてるのは明白だしね、するとキースさんが説明してくれた、

「まあそれについては、あ~説明するとだ彼は責任をとった形だ、

デューイ一家は貴族でも一番地位の低い男爵位でな砦周辺の実質的な管理の仕事を担当する

文官貴族なんだ恐らく警備隊を総まとめしてる部隊長にお前らが

逃げた責任を取らされたんだろう恐らく関連する部署全部だな、

あのダットやロックダムのように逃げたら運がいい方で普通は先程みたいに

貴族は貴族らしく華麗に毒でって所だなまあ其れ位が一般的だが酷いと

縛り首や斬首だな」「文字道理クビですな」「あはは、だな」

とキースさんが悲しそうに笑っていたこれがビックリしたことに、

捕まって盾にされてた人たちは下働きっぽい女性たちや仕事着の男性ばかりで、

偉そうな服を着た立場の物は1人だけだった、

その人物は何故か驚いた顔でキースさんに声をかけて来る。


「坊ちゃん一体どうしてここに居らっしゃんるんでしょうか?」

と作業員の男の一人が言う。


「俺は知らん別人だ、ただの殺人逃亡犯だ、坊ちゃんじゃねえ」というキースさん、

俺は頭が痛い気分になった、何だこの寸劇と言いたい程にキースさんが

動揺してるので俺は聞いてみた。


「ええとそっちがグレン商会一行でそっちが逃亡王国兵士のキースさん?で、

本当はキース・グレンさんです、っと言う訳で?」

「いや、だから違うんだって、俺はだな」と慌てて否定するキースさんに、

「坊ちゃんが居ない間に商会も変わりましてダニエル様は

先ほど王国の国境警備隊長のジルバに斬り殺されジャック坊ちゃまも

矢がけで亡くなりました後残ってる商会の爵位持ちはキース様とマリア様だけです」

「何言ってる、あの婆がいるだろう、それにジャンの奴も」

「それが、2人とも町の領主にいつも通り賄賂を渡したら新しく赴任してきた領主に

捕まって縛り首に、今の町の領主は潔癖な程悪を憎む方だそうでして」

「はあ?あの2人が縛り首~?」

「あ~一家ごとです、後嫁のリンダ嬢は宝石箱を持って独りお逃げになりました、

お子様は置いて行かれ商会でいつか母を殺すと息まいておられ毎日剣と勉学に

励んでおられてドナルド学園にご入学され1年前から寮暮らしされておられます、

後手紙で商会には帰らないので勝手にせよと」


「つまりはキースさんの家の商会だったとで生き残りはキースさんだけだと、

その商会のある町までご一緒しません?結構俺ら強いですよ、と言っても

移動手段が無いんですが」

「あ~それでしたら商会の馬車が中に荷が乗ってますが下せば全員乗れるかと」

「だって議長、良いよねキースさん」ともう自棄になったキースさんが軽い口調で。


「好きにしろ~」と許可をするが顔はこわばったままだった。

「では皆さんで隣の国の町まで参りましょうか」

と三河が凄く偉そうな令嬢的雰囲気で締めくくった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ