第七話 消えた村
「総員停止」「総員とまれ~」と後ろで大声をだして居る1団がゆっくり止まった。
その場所は召喚者の村が有った所だったはずだが…。
「ダット曹長これは一体どうなってるんだね?道を間違えたのか?
寮は有るようだし迎えの門もあるが、何故か誰も居なかったせいで、
兵士寮は丸焦げで跡形も無くなってるし、肝心の村と異世界のガキ共が消えてるじゃないか、
しかも家や畑までココで研究してたエイヨウとか言う土や道まで無いじゃないか、
一体どうなってるのかね?、え」と国境砦から派遣された兵士のトップである兵士が
ダットに詰め寄る。
「准尉殿、確かに此処に村があったのです」
「だが建築物の跡どころか畑や道迄無いぞ、場所が違うのだろう?」
と准尉と呼ばれたトンガリヒゲの男は言った。
「そ、そう言われましてもそれにグリーン・アース・ドラゴンの情報も」
「それは後だ恐らく今回の召喚者らが隠れてそうな、その石でできた
遺跡とやらを探さねば困る、行くぞ」
「准尉情報通りなら良いですが、駄目だったらどうしますか?」
と部下が聞いてくる。
「それは無いだろう、ダットは手癖が悪く酷いやつだが何十年の付き合いだ、
彼奴が持ってきた情報はかなり精度が高いはずだ、そうだろう?、
さあ周囲を捜索する班を抽出して出せ残りは本体として崖を埋めて通れる様にするぞ、
軍曹」「は」「道を作れそうな場所を探せ、道を作って馬車を下す」
「は、了解であります」と行ってる時だった。
彼らを見張っている人物らが居た彼らはダットが逃げた跡に見つかったスキル持ち達だ、
彼らの正体とスキル内容を知る王国兵は居なかった。
「あーなんか道作れ馬車下すって言ってる」
「流石遠見スキル」「お~しやるぞ~」
「さあ皆、嫌な奴が来るから強い奴を連れて来て」と三ツ矢羅生が言う
小型魔獣に話しかけてその小型魔獣が森の奥の方から走って言った。
「しっかし凄いな、テイマー3はうちらの中で一番メジャーなスキルだし良いな~」
「…だけどさ、意外と言語理解で話せる分、飯とか手入れとか
トイレの始末とか喧嘩の仲裁とか大変でさ」と三ツ矢は愚痴ると
「なんかマジ大変そう」と武下が言い「ペットより仲間な分大変」
「あ~ガンバ、」と安立が言い励ますと「そういえばお前は?」
と三ツ矢に言われたのは安立那岐で彼は自分のスキルを説明する
「俺は幻想まあ、軍隊をグルグル歩かせたり蜃気楼の完璧って感じか、
ただ1日15分間だけなんだよな~」と言われ「ああ、短いんだ」と納得する武下。
「短期集中型だって言ってよ」と安立が言い張り
「ここからが俺の出番よ~奴らにモンスターを見えて居ない事にさせて崖下をグルグルだ~」
と自分が考えた作戦を少しおどけながら安立が説明で言い。
「確かにそれだと全滅だな」と武下が納得し「まず時間的に無理だけど頑張るぜ」
と安立が宣言「俺もな、じゃ形は奴ら回して魔獣がパクリ?」
「いや降りてくるのを待ってからでしょ」
「なるほど努力した跡って体辛いもんな~し・か・え・し・しちゃお~」
とと三ツ矢が言い、しばらくして、
「ここに岩を上から落とす、そして土を落として道を作るぞ、工作隊工作始め!」
と工兵長の号令で兵士たちが集団で手で一気に岩を落として行くが、
その岩もこの辺りに有った分は全部村があった時に、辰巳らが加工するために
使い切ったために全く無く、彼ら工兵は街の反対側から馬車で運んだものだったり、
河川から取った川石だったりと集めるだけでも大変だった、
だがそれをしている間は彼ら、幻想の安立、テイマーの三ツ矢遠見の武下らは、
仕掛ける準備をしていた、比較的なだらかな崖部分に王国兵によって、
岩が落とされ詰められて行く。
「兵長、小型ですが魔獣が多数押し寄せてきます、恐らく岩の振動が原因かと」
と工兵長は言われるが。
「続けろ、多少の魔獣程度小型ならなおさら岩を落として潰せ、土をかけて、
道を墓標に変えてやれ、けが人は下がらせて回復、大怪我や四肢のどれかが、
欠損したら楽にしてやれ」と命令し「……」一瞬部下の兵士が絶句する。
「返事はどうした」と工兵長は言い部下は渋々
「は、了解しました」と現地の兵士に命令するために出ていくと
「まじか押し寄せる魔獣を岩で押しつぶせってさ」と一般兵が驚き
「そりゃ無理だろう、こっちにはスネークやコブラ系も多いし、
そもそも近づいてこないぞ?」と嫌がり。
「だよな、やっぱあの勧誘乗る?」と同僚らしき兵士が言い合う
「俺は乗るぜ人を人とも思わねえ奴の所に居たくねえ人質なんて絶対嫌だしな」
「俺も行くかな~」と最近出回ってる受け入れてくれると言う出所不明な噂の話に、
皆興味津津っだった、その噂は隣のべルネアル王国ならば、
今ならある商会が腕に自身のある奴を集めてる、
或いは、元兵士の腕の立つ奴が欲しいらしいとか言う受け入れると言う噂だった、
既に約2500人の通常の兵士と土木中心の工兵隊が石を馬車で、
運搬し落とす順番を決めて3~4交代で昼夜問わず石を落とす、
そしてなだらかな斜面になるまで続けると言う行為に疲れが出ていた、
国境砦から出た工兵以外の残りの兵たちは実はまだ領主の居る街に居るため
砦まで来ておらす臨時の兵士、つまり近くに居た他領地の軍人が呼ばれ集まっていた、
そもそも国境警備兵ここの国境は比較的平和だった為に、
領主の貴族は緊張感が出てきた時から補充兵を用意する予定だったらしく、
今回のように緊急なんて事態がめったに無かった為に国境監視してる
ほぼ全兵士で来ており、そのため砦の兵士とその砦の補修をする工兵隊を連れ出し、
残りは周囲の領地の街から250人とか出してもメンツが立つ量の兵士が派遣されていた。
「部隊長前方で石の設置が終了して崖を降りた第一弾の兵士たち、
約500が魔獣に襲われ大敗現在魔獣を追い払うべく崖上からの城塞攻撃を敢行中、
支給武器の補給をと要請があり私の管轄分だけ取り敢えず出しました、
他領の補給兵や城壁の警備兵も一時動員して召喚者らを叩くべきかと」
と言われたここの領主の貴族はやって来た報告に唖然としながらも、
逆に怒りつつ命令を出す。
「分かっとる、既に手配済みだ奴らがこの先の遺跡に居ると聞いていたが、
罠では無いか、とにかく探せ奴らを隣になど行かせるか、
あのバカのせいで強力な召喚者多数があの国の支援を受けて、
我々と対峙するなど有ってはいかん、既に辺境伯様の兵も連絡して
招集して貰って総勢で5000にはなろう、アース・ドラゴンと戦って
生き残るような奴はそもそも我々の手元にいなければ行けないのだ、
なのに逃げたとか許さん!、叩くなら今しかないのだ、
敵国の武器が小僧どもに渡る前に潰さねばな」と断言したので。
「はい、そのとおりかと閣下」と部隊長は貴族の領主にかしずきながら同意して
「その兵士が集まるまでどのくらいかかる~」と言う貴族の言葉に答える。
と言う話はすぐに武下に口元を見られバレて、
すぐに三ツ矢の連れている伝書鳩系の長距離を飛ぶ魔獣の鳥によって
三河らに伝わっていた。
そして先程、作業完了まであと数日という時だった第一弾と第二弾の兵士らが、
襲われ全滅したのだった、彼らの指揮官は襲ってこない魔獣たちに安心し
形作られた簡易道に指示を出しゆっくり降ろされた
馬車や騎兵用の軍馬らが有る程度降りた頃、何故か物凄く怒り心頭な
ビックベアーや双頭のガルムなどに加えコカトリスなどが一斉に崖下の兵たちを襲った。
(遡ること4日前)
俺は三河を代表とする議員達を説得した、つまりこの村を出るという事だ。
「つまりだ、内密で頼むが前に行った俺の他の3人は生きてる、
理由があって兵士らがいる所では合わせられなくてな、
特にズックが居るとまずかった鑑定ですごく良いスキルだと連れて行かれるからな」
「そんなに良いスキルだったんですか?」と三河は不思議そうに言う。
「ああそうだ、だが今なら俺達は自由だ、どこにでも行ける、
村の資材を持って比較的放置してくれる他国に行けばかなり安全に暮らせる、
そこからゆっくり帰国する方法を探せばいいきっと帰る方法は有る筈だ」
「う~んしかしさ、どうやってこの村の物を持ち出すんだ」
「そこが伊達のスキルが生きてくるんだ、そのスキルで持って行ける、
だから秘密にして死んだ事にして隠した」「凄いな全部持って行けるのか」
「ああ、だが盗みとかは無理だ、結構な大技だからな、光るし音も出る」
「チェ、ダメか、王国にもの盗んでやろうかと思ったのに」
「それより逃げるのが先決でしょ?我々は今国境砦の兵士が来るのを知って、
そのままな状態なのですよ、片道1~2日有れば来ます、
その間にどうするか決めないといけません」
「俺は村ごと逃げるのに賛成山田のおっさんもダットって奴に連れて行かれたし、
もう一人も欠けずに帰るの無理だろう」
「俺も、たぶん欠けずに戻るのは無理だと踏んでる」と議員達が話し合い、
欠けないで帰るのは無理という話になる
「佐藤が言う以上かなり現実的だしな俺も賛成」
と最後まで黙ってた議員が発言して、
「では逃げるという事で全会一致で決まったと記録します」
と書記のメガネをかけた山志田悠人が記録した。
その後俺は食料を背負子に詰め木田と武下と三ツ矢を連れて伊織たちの下に向かった、
テイマーと遠見の人だ、後剣をキースさんに折れてない方を借りたが、
実際はトカレフを1丁持って来ていたのでいざと成ったらトカレフを使う気でいたのだが、
三河を始めキースさんらも俺らに賭けると言ってきてる、
まあキースさんは同僚殺しだから後がないんだけどね。
「ねえホントにアースドラゴン出ない?」と木田は不安視するのでなだめる
「だから言ったろ、倒したって、伊達が保管してる、ホントに安全だから」
「なあ遠くに遺跡が見えるんだが、そこの倒れてる石柱から
ヘルメット被った誰かがこっち見てるんだが」と武下が言うので俺は説明する。
「あ~それは飯田だよ、安全仲間だってこっちに気が付いた見たいなら教えて、
信号を送る」「もう気が付いてるっぽいぞ」「それじゃ」
と俺は竹の先に付けた有るものに火を着けた、
火種は遠見の使える武下が持ってたプラスチック製のライターだ、
生徒でも結構使わないけど持ってるやつ居るよな、と思うほど持ってた
武下から借りた物で火を付ける、ちなみにこの世界ではライターに準ずる
代物もあるそうで、いわゆる〇ッポーライターを以前のどこかの国の勇者が
持って来て伝えたのだろう、だがまず油が高い、火花の出る石が無いので、
そこが火魔石とか言う物で周囲の金属がまた高い何しろ1つ1つ手作りだからだ、
恐らく製造している場所が周囲には無い他国の品なのだろう、
この結果超高額商品となってるらしい。
そして俺が火を付けた紙は赤い色でぶすぶすと燃えだした、
何でもこの国の狼煙の紙らしくよく燃えて燃えると赤色になる、
赤い色の煙を出して伊織に安全だと教える、でないと撃たれるし、
なぜコレかというともちろんソビエトと言えば赤だからだ、
ダメな時で俺が捕虜の時は普通に木に火をつけ黒煙を出す予定で取り決めていた、
こうして合流してからが忙しかった。
「そうですか、村ごとアイテム化して持って行くと、凄い考えですね」
「ああ、それとこの遺跡も持って行く、石材として有用だ、ただ、
そっちの前方後円墳の方は無理そうだし万が一を考えてそのまま放置で、
できれば土偶の中のシステムも調べたいんだが」
「何となくわかるですなそうしましょう土偶も少し持っていく程度なら多分大丈夫でしょう、
何も無いですしね、彼は何をしてるのですかね」
「ああ分離だ、スキル【分離】で汗や垢、分かる範囲のものは大体分離できる、
ちなみに話は変わるが、コンテナの中に服無かったか?今着てる、
この王国兵の服は嫌でさぁ」「それならソビエト陸軍兵の服がありますな、
辰巳が村に帰ってる間に各1で物を出して貰って大体半分ほど調べたときに
軍服とかもありましたなちなみに陸軍兵服は3万人分有るそうでして、
銃器も同じく色々と変わってますねココの荷物は、
ただ弾が少ないので複製する必要がありますな、しかし分離ですか」
「ああ錆も分離で取り除ける、しかし3万って何処の場所ごと転送したんだよ」
「さあ、分からないですな、しかし分離は良いですな」
と言う伊織の言葉に「だろ?」と俺は言い「という訳でさ、服無いかな?」
と言って伊達に服を出して貰った。
「1式有るよ出すね、ほいっ」と言うとポンっと1個木箱のコンテナが出てきて
俺は中の制服に着替えたちなみに灰色に皮とかなり古い型の服のようなのでまだ
迷彩服が登場する前の型式の服らしい
「なあ伊織、着て見たが、当時ソビエトって迷彩採用してなかったか?」
と伊織に聞くが「さあ?映画じゃ米軍は着てたが、ソビエト系は担当外ですな」
と返された「まあ普通な見た目だからいいか」と妥協してると
「どうせなら全員その服着るですな」と伊織が全員で着ようと言い出し
「どこかの国の奴らと間違われたくないからやめようよ」俺は否定する
「解りましたな」と俺は出してもらったソビエト陸軍の制服を着こみ、
伊織と話してて、石田さんと零香と伊達さんも木田の【分離】
で垢など体表面の老廃物を落としてもらっていた、
そして三ツ矢と俺、武下と伊織は三ツ矢が連れて来て居るティムしてる、
魔獣を送り込んで、森の中で三ツ矢が今ティム出来る
限界の魔獣を連れて来て貰いティムしていた、
遠見出来る武下がどれが良いか選んで指示を出してる。
「良し、右から3つ目の狸っぽいのが突進してくる」
と武下が三ツ矢に目が3つ有る謎魔獣が居ることを指示
「解った、そっちのイノシシは?」と三ツ矢が聞き。
「お前数に限りがあるだろう?」と武下に言われ
「うん、解った、狸君僕と旅しないかい?おいしい食べ物も出すよ?え?うん
ノミ対策もしてあげるよ」などと勧誘してると狸が少しだけ淡い薄黄色く光った。
「やったよ!」
「良かったな」と完全にペア組んだ状態になってる三ツ矢がいるのだが、
正直見てて俺はテイマーに向いて無いと思った、
横を見れは大量のAKライフルが並べられ木田が【分離】を試しているらしかった。
「よう、どうなってる?」と俺が声を掛けたら。
「見ればわかるでしょ、壺に入ってた時の油も含めて錆も取れてぴっかぴっかよ」
と零香が言い見て見れば面白い程だった。
「うわ、凄い、ピッカピカだ、だが塗装までとれていな所が上手いな、
俺なら鏡みたいにピカピカにしちゃいそうだ」
「それだけじゃ無いよ~んあの神殿な全部ストレージに入っちゃったんだわこれが、
魔獣の死体だけではなくこっちも丸ごとさ見てて異常さにびっくりした」
と伊達さんが言い説明「そりゃすげえ」と武下達が驚く
「私も凄いのよ、スキル【複製】を使うのに規則性を見つけたんだから、
私が構造を理解すれば全く同じ強度で形も同じのが作れるようになったのよ」
と石田さんが自慢して
「つまりですな、AKの構造をしっかり説明したら部品単位ではありますが、
複製出来るようになったんですな、特にすごいのが弾丸ですな、
これで困ることは無いのですからな」伊織が褒める
「それは良いことだ、でこっちの話しなんだがそっちと異なって最悪な事になっててな、
まず、あの緑の巨大ワニなんだがこっちじゃ【グリーンアースドラゴン】とか言われる奴で、
すんごく強い魔獣扱いらしい、俺らは近代武器があったから勝てたが、
この世界じゃ勝てる奴はまず居ないという扱いらしいぞ、それで其の事を知った
あの兵舎寮から出てこなかった兵士と夜町のエロい店に通ってた奴が山田連れて逃げてな、
それに反発したキースさんを見たジャムスさんが鑑定スキル持ち放り出して逃げた、
で、怒ったキースさんに斬られて死んじまった、
そして一緒に鑑定持ちのズックって奴も斬られた、これで国境警備隊が
俺らの村に来る可能性が高くてな逆らえば殺されるかもって話だ、
だから出会う前にもう俺らは逃げるっきゃ無くなってな、
どうせなら村ごとストレージに入れて逃げられないかと相談に来たわけだ」
と一気に俺は説明すると伊達は「それなら大丈夫よ私のストレージってすごくって、
神殿はそのまま「神殿」って名前でひとくくりで入ってる、多分村も何とかの村って
形で入ると思うよ」「それは助かるな」「だな」と俺と伊織が話合ってると。
「ああ良いことだぜ、なあ見てくれ、狸が仲間になったぜ」
と三ツ矢が自慢して来て「おー結構かわいいな」
とついつい俺は狸が横に居て俺が手を出したら。
「ヒャン」とたぬきに吠えられたので後で、三ツ矢を通して触らせてもらい、
対価としてパンを少し食べさせた。
「そうそう、この木田がさ、凄いスキル貰ったわけだけど、
他にも隣のクラスの山田ってのが【デンキ】ってスキル貰ってな、
プラスとマイナスの線を握るとデンキが流れて普通にスマホ充電できてた、
多分バッテリーとかも行けて車両とか回収したときとか行けるかも」
と俺は説明すると「それは良いですな」と伊織が言ってくれ、
「まあ、本人はバッテリー替わりだって凄く落ち込んでたよ」
と俺が言うと石田さんが心配そうに聞いて来た。
「その子の名前は?」「ああ確か~山田朱莉とかいう奴だったと思う」
そして俺は必死で聞いたはずの名前を思い出して答える。
「朱莉ちゃんが、そりゃ落ち込むよねえあの子卓球部でよく更衣室で一緒になるけど、
優しすぎる子だしね~」と石田さんがと豪快に言う。
「そうそう、かわいい系が好きな子だよね知ってる」と伊達さんも言って和んでる。
「合ったら頼むわ」と俺は頼んでおくと石田さんが「任せなさいな」「そうよ、任せて」
と二人共が言う。
「と言うか、お前らの方が逆にアイツらから、心配されてるから」と俺が言うと、
「そうそう議長とか凄く心配してたぜ」と保木有が言ってフォローしてくれる、
「あぁ早く合流しないとね」と伊達さんが言うので、
「そうなんだけどその前にこの道も入るか?」と俺は聞いてみる、
「あ~道は無理、纏めてなら入るけど、離れると石扱い周辺の石材単位ならいけると思う」
石田さんが言い「そっか、議長が石材はいい値段で売れるって言っててなじゃあ頼むわ、
さあ、帰ろう、あ、飯持って来たぞ」と俺は言って、
食料を食しつつ情報交換が終わり途中で見つけた実のなる木とかから実を取ったり、
単体の石を回収しつつ帰路に着いた、
そして翌日、1泊する間に女子内部で情報交換が出来たようで、
朝の朝食を取った後、自分たちで作った背負子を全員が背負って準備をしたら、
「ほいっ」と声を伊達が挙げた瞬間周囲の地面や建物、
川に設置してた水車小屋まで全部一気に回収できた、
ただ兵士の官舎だけは残さないと後後難癖をつけられるだろうという話で残された。
そして俺たちは今獣人のいる国を目指して西側に向かってる、
キースさんから聞いた話じゃ元々俺らの居た王国と、
対立してて石壁まで作るほどの犬猿の仲の国でどうやら獣人は、
俺達がいたあの国では何か悪い事をすると普通と違い即奴隷コースだという、
そのため獣人は国境越えてもすぐに帰るらしい、
俺達が目指してる国はそんな事無く普通に生活してOKな国らしい、
ただその国に行くには中間の状況不明な王国を抜けなきゃダメらしくって、
今俺ら総勢60人は3列でゆっくり国境を越えて隣国へ向かってる、
なぜ60人かと言えば白ジャージの山田が連れていかれ、
伊織達を迎えに行った時に一緒だった。
武下が偵察と妨害のためスキル【テイマー】を貰た三ツ矢と、
そしてバレー部の男子でスキル【幻惑】を取った安立那岐を
連れて国境警備隊と工兵隊が動いたと聞き付けた彼らが時間稼ぎのため、
出払って居たからだったちなみにキースと飲み友達だった商人が、
国境ドルムント街の軍が動くと教えてくれたらしく、
俺たちは東の山の国に逃げると言って今反対の西に向かってる状況だ。