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異世界ソビエト高校   作者: 石田研
2/23

第二話 辺境の街 ドルムント

馬車に揺られて移動する道中、俺は御者をするベイツと言う名前のおっさんと

仲が良くなった、彼曰くここの国はディランダル王国と言うらしい、

元々は普通の王国で現国王に代替わりした10年前から急に変わったそうだ、

今の国王は自分勝手で自分と周囲だけが良ければいいという人らしく

それに乗る貴族が出世してると言う噂らしい。

「上はろくな奴らじゃねえが、国の市民は普通」だそうな、

だが日に日に国は戦争をしてて土地は荒廃し食料・物が値上がりして、

税まで上がり国の支援は特に無く「このままじゃどうなるか」とこぼしてた、

何しろこの国は鉱物資源が豊富だが食べられる穀物が出来にくい

山が多い荒れ地な土地で外国から足りない分の食料を買ってるそうだ、

そして夜は日が陰ってくると馬車を止めて火をおこす、

この時火魔法が使えると言われた奴らが集まって初めての魔法を使ってみたいと、

言い張る。

「なあ良いだろ、俺火魔法が使えるんだ、試していいだろ?使ってみたいんだって」

「ダメよ、危ないでしょ何もない所で一人で練習してよ」

「ファイヤー」と言い合ってる後ろで誰かが勝手に魔法で火を出してしまい、

呆れた女子に「あーもう良いからそこに付けてよね~」

とか言われて「訓練だぜ」とか言い張って火を起こして、

煮炊き用の焚き火を薪に付けてるそして疲れたのか休んでいたりと、

結構おバカな光景が見れる、お約束というか焚き火の横で調理してる、

初当番の調理部らしい生徒の横で、キャンプファイヤーもどきの焚き木を燃やして

他のクラスのチャラい系の生徒数人がよく漫画にある原住民の踊っぽく太ももを

叩き音楽を奏でながら。「テゥルッフゥ~フゥ~」言って謎の踊りをして騒いでる、

だがその踊りは現地の人には理解でき無いのだろう、

気味悪そうに見てる。まあ踊り自体は学校で習う形式の踊りをしてる

だけなのだが理解できるわけでもないし、


しかも学校で習った何とか言う古い曲のダンスなので妙に全体が二分する。

まあまあ乗ってる奴、気味悪がる現地住民と呆れてる奴、

まあ本人が踊り歌ってるだけだし害は無いが、まあ状況的に悪趣味かな、

と誰かが言った。

「おい!、ありゃ何だ?月か?変な形だし欠けてるぞ!」と見もしない近くの生徒が。

「はぁ?月は月だろう」と言ってる、

その横にいた体育会系の粗暴そうな奴が適当に返してるがその仲間は驚いてる。

「ちげえって見ろって月っぽい何かが浮かんでるぞ」

「まじかよ」流してた奴が言われて仕方なく月を見て驚いて見れは、

月が出てる場所で光ってるのは◆八面体のサイコロ風なかなり大きい小惑星?だった、

誰がどう見ても、人工物体に見えるがそのど真ん中に穴、

有るいはクレーター的な巨大な陥没風な場所が見えて一部欠けた様な部分があり、

しかも太陽の光を反射してるのだろうが、何故か濃い青い色の光を放ってる、

(あれどう見ても人工物みたいだし、光が異様に青いな、

構成物質が地球の月ともなにか違うのか、太陽光線の違いが?)

とか考えてると御者のおっさんらがケラケラ笑って説明してくれた。


「ははは、お前さんらは本当に異世界から来たんだな、ありゃ月光様だぜ」

と言うその物体がこっちの「月」だそうで横で火にあたってた女子の子が聞く。

「月光様?」「ああ、俺らがガキの時分に爺さん達から、

言い聞かされてた話をしてやろうウチのガキに言い聞かせてるみたいだな、

なんか恥かしいぜ、でな、大昔から言い伝えが在ってな、

いわく、大昔、月と別の大地様が結婚してたが月様が浮気してた

大地様に愛想つかせてお隠れに成った時月様はその怒った大地様に

大怪我させられ捨てられ、それを不憫に思った俺たちが住む

ここの大地様が貰って大切にしたって話があってなそれ以来、

月を見たら女子供を酷く扱うなって言い伝えが有るんだよ、

ま俺らはあの月が普通だがな、お前らの所の月はどう言うんだ?」

「ええと特に普通に真ん丸ですけど?」

「へえ丸いのか、俺ら民はあの月様と大地様みたいに一度結婚したら、

嫁との生活を大切にしろって言われてるから、

ここいらじゃ月様と大地様みたいに一度結婚したら離婚も不倫も禁止だ、

国を超えて何処に言っても妻帯者がそういった禁止行為をしたら、

そく連行されて奴隷落ちだって事になってるそうだぞ、

結婚は慎重にって事を小さい時分からよく言い聞かされるってもんだガハハ」

と話を聞き「なああの話って何かリアルだよなまるで他に星が在るとか

月が移動するとかそれとなく言ってるしそもそもあれ人工物体だろう?」

と俺が慎重に横に居る伊織に言う。


「ですな、アレはデカイ宇宙船とか何かっぽく見えなくも無いですしな、

それにここでは月が隠れる月食とか天体の移動とかどう説明してるのか気になりますな」

とうなずく伊織の近くでベイツさんという

「良いかお前ら嫁さんは慎重に選べよ、勢いで結婚したら本当に大変なことになるぞ」

「ははは、またベイツさんの話が始まった」

「うっせい、うちの嫁サンと来たら1に働け、2に女に色目使うなってうるせえんだ、

色っペイ女を見るだけなのに何が悪いってんだ、見せてる女も悪いだろうが」

「だよなガハハ」と不思議話と御者のおっさん達が居酒屋トークするのを

聞きながら夜が過ぎる「飯ができてってよ」と知らない生徒に呼ばれて行けば

「マジ、何なのコレ」と憤慨してる生徒の横で、

俺は配られた食事を見るとまだらのラインが有り茶色と青い色の名称不明な

謎の青い芋と真っ黒の黒いコーン風の何かと紫色の豆っぽいものを煮た、

だけのスープのような作りだが味のない水煮と、異様硬い石かと思う程の

黒いパンを渡され、事前に配られた個人用の木の食器に受け取ると、

遠くで兵士たちが声を掛けていた。


「移動中の水は貴重だから、全部食べ切るように、残すなよ、

食べたらそっちの砂で洗って返せ砂を汚すような食べ残しは許さん」と言ってる、

騒ぎながらも仕方ないとばかりに我慢して全員が齧って食べる、

移動中は新鮮な水が貴重だそうで食べ終わるとその食器をできるだけ

砂袋に入った乾いたキレイそうな砂で擦って汚れを取る正直衛生的にどうなのか?

と思うが今はコレしか無い、

そして食器類を片付けて男女別の集団で横になって止まってる

馬車周辺で地面に直接寝る隣では馬っぽい謎生物が寝てるのだが、

道中トイレが無くて困た生徒が聞けば、

先端に鉄が付いただけの木製シャベルを渡されて、

そこいらに穴掘ってしろとか、言われて女子たちはほぼ全てが泣いたり、

どうやって拭けというのかと怒ってるが、

兵士が木の葉を毟って渡したりして騒ぎを沈静化してる


朝起きると謎の虫に体中食われて赤くなった腕や足をした生徒が多く酷いことになってる、

そう言った生徒が出たのでその都度一番偉そうな兵士が怒り、

市民の人が解決方法を教える事が在ったが概ね問題なく移動を続け到着した。



「おい、お前ら着いたぞ~」とベイツさんが言ってくれるので、

俺達は外を目的地の街が見える場所で言われ見るとほぼ全員が声を上げた。

「おお、マジか、やっと着いたか~」「すっげえ異世界!超田舎」

という喜びと期待感がある一方で反対意見の方は。「ひどいな」「何か汚い」

と意見が分かれていた俺たちがやっとの思いで一週間掛けて、

たどり着いた場所は王国の南端にある国境の街だった、聞けば

街の更に南側が俺達の目指す村でその奥は広大な森林が広がりかなり高い崖が連なり、

行き止まりで西に折れるように曲がった道の曲がり角が国境の街で、

わざと曲がり角に巨大なレンガ積みの横長の国境壁を作り、

そこを拠点として街が出来たらしい、

この西側国境の先は暫く先まで草原で聞けば暫く先が隣国で名称不明の国があるらしい、

そう、ここは現在この国が戦い争ってる魔王国の正反対に当たる地域で、

西に広がる高原が緩衝地帯で国境らしい、そしてその先の国とは、

国的には紛争中と言う扱いで外交的には放置されてるらしい、

一応経済的には食料を買う友好国的な付き合いらしいが、

つまりどっち付かずだそうでその高原を睨む長い石積みの壁を横に

周囲を森に囲まれた王国の端っこの街に着いたそこは、

国境として作られた古くて高く横長な石積みの壁が見える、

そしてその一部が砦で横に畑と、

その管理をする農民の住む街で分かりやすく言うと、

街と言う規模の広さが居るので街だが、

それは一部国境付近の商業区域だけで実態はほとんどが広い農村で建物は古いし、

家は土を焼いただけのレンガを組んだ作り、

国境だからだろうが道は国境に向けて1本だけが街中で折曲り存在してる、

唯一立派な建物は材料が違うのか赤い色のレンガで作られた食料貯蔵用の倉庫で、

立派なのは王国管理のため市民に食料を盗まれたり一揆対策のためらしい。


しかしそこは国境。

周辺国や何処に属してるのが不明な村から大量に収穫された農作物が

集まって居るらしく、町の入口で商店街と言っていいほどの販売所が出来ていた。

「すっげぇ」「何ここ、物がたくさ~ん」「ほほう、交易が盛んなのだな」

とか俺達生徒が観光地めぐりしてるように言う先には、

大量の食料品や原料のなにかの粉の粉末が積んである、

俺たちが到着した町の入口はデカイ国境から1番めの関所で、

土で作った安価なレンガで出来た門があり、検問を抜けた先に商店街が在った。

「まあ、ここが国境の街ドルムントだ、で~俺たちの街の入り口だが、

ここいらの物は触るなよお前らは見るだけな、

金もねえのになにか買えるわけじゃねえだろそれに沢山あっても高いと買えないしな、

見てみろ、あっちはは国境門の直前だから、ああやって大声で欲しい物を言って、

隣国の商人が相手に幾らだと言い返してるだろまあ見た目は罵倒合戦みたいだが、

国境越えはかなりの税が取られるからなああして最初に言い合って

金額を決めるまでの交渉がああして行われてる何度も国境越えて、

交渉とか税金だけで破産するからな、

取り決めした後で馬車に荷物だけ相乗りで送るとか、

入出国に人が加わると荷馬車は1台幾らで1人は幾らと決まってるだろ?、

そこで人が行き来しなけりゃ1人分越境税が浮くからその分税を浮かせられる、

だから少しでも節税をと、いろいろやってるらしい、

門の中も多少は広いから出店も合ってな門中で売れば買う奴は門から戻って、

出る時に入物税を払うしか無いからなその前で食べるとその分が浮く、

つまり胃袋の中は無税だ」と御者のおっさんが言う、つまりこの国の市民は

国境を越えるギリギリで買って食べて帰ってくると

越境しないので食べた分は無税とかグレーな事を個人でしてる状態らしい、

「ってこれイートインだよね、」と誰かが言ってるが、

それの逆だろうよと思ってると隣の市民の人が言う。

「つまりだ、こっちよりこの先で高値で売れる物の仕入れがしやすいようにああして

国境直前で欲しい物を国境を越えないように言葉で言い合って用意してくれれば、

すぐ買って戻ってきて売りに行けるから、色々取引して時間の節約をしてるのさ、

ただ言い合いの言葉も兵士が聞いて確認してるし、物の出入りは、しっかり検閲されるし、

欲しい商品を書いた木板等を渡すのは検閲無しでやると、重犯罪刑になる、

昔国境を木板を投げ合ってたが、それの中に密偵が何かを渡しあったとかで、

その頃この辺りに居た奴らは商人含めて一斉に何人も首が飛んだもんさ、

それ以降は無くなったなあ」と言う、


道を歩くと皆、金銭的儲けも含め早く儲けを出したくて先立った鋭い目で品定めしてる、

恐らく目の前にいる男たちが貿易をする商人なのだろう。

だがこの街の人間は見当たらない、

恐らくこの街の農民は取引の関与していないのかもしれない、

もしそうなら俺らも関与できず暮らしは楽になりそうもない、

ゆっくりと男たちが商品の取引をしてる商店街を横に俺たちが乗った馬車が通り過ぎる、

その取引品は多岐にわ渡り、よく見れば穀物や見たことのない色形の野菜や不思議生物も居る、

また男達をよく見れば頭に耳やしっぽの有る人物も見受けられる、

恐らく獣人ってやつだろう。

「なああれは獣人か」と誰かが言うので俺達は直ぐに見れば一部に毛が多い

人間と動物の丁度中間で人寄りでも無ければ獣寄りでもない様な人がいる、

顔や掌は少し毛が在るだけって感じだただ人間なら耳がある場所が何も無く、

短い毛が生えてるだけなので違和感がある。

「ああそうだ、あそこの商人は犬系だな貿易商人にゃ結構居るぞ、

耳が良くてな、毎回女は少ないな」

「ほう、それじゃあ猫系の女性獣人さんは居るのですかな?」

と伊織がそれとなく聞く。

「ああここにはまずこないが居るぞ、

なにせ国境だからな貿易する女商人なんてまずいない、

襲ってくださいって言ってるようなもんだ、

強い傭兵やまあ逆に正規の女獣人の奴隷なら結構来るがな、ま、

それにゃ関わるなよ、近づけば奴隷を盗む誘拐犯と間違われて

冒険者の護衛に切られるぞ、奴隷は未成年は買えんし連れて歩くと冒険者以外で良い顔されん」

「冒険者ってギルドとか有るのかい?」と武下が食い気味で聞く。

「ああ有るぞ、未成年は成れんがな」とおっさんは引きながらも答えてくれた。

「ちなみに成人っていくつから?」と俺は素朴な疑問を出す。

「あ?成人は15からに決まってるだろう」と答えてくれたおっさんが呆れるも、

「おお!」と聞き耳を立てていたらしい他の男子生徒も思わず喜ぶ、

とその横で女子が。「イヤラシイよね~」とヒソヒソと話し合っていた、


まあ男子ですから、夢や希望も在るのでそれくらいは良いでしょと思ってると

おっさんにも釘を差された、「お前ら奴隷買って何かしたいと思ってるのかもしれんが、

出来ることは出来るが、奴隷ってのはそりゃ金額が高いらしいぞ、

金貨が飛んで行くっていうしなまあ普通の市民が買えるもんじゃねえから、

その手の事がしたいってのは男にゃ有るがそりゃ大きくなってから夜の街に行きな、

普通の市民は男女ともそんな感じださあそろそろお前らに与えられた集落が見えるぞ」

と何気に女もとか言いやがる、それらしい物が有るらしいと匂わすおっさん、


話は既に道の先の集落に移っていて、見ればそこには多少見れる平屋の集落が見えた、

コレが俺たちに宰相が3割の学生を取られた、代わりに与えられた物らしい。

国境街から何故か若干離れた国境沿いから南の森よりの場所に一本道を進んだ先にあったのが、

この「村」と言える規模のかなり広い農地付きの小屋群だった。

その1軒を覗いてみるとタタキの土間に調理用のかまどと、

その横に水道の代わりの大きな素焼きの水瓶が、有りそして調理場に木の板のついた窓が1つ、

そしてただの木張りのフローリングといえば良い方は良いが、

粗雑な木の床が有るだけで家具と呼べるのは小さな木箱が1つ有るだけだった、

その箱の中には着古した服が1人分入ってた恐らくタンスに該当するものだろう。

俺は外に出てなんとなく思ったことを言う。

「なあ、これってどう見ても王国が俺たちを隔離するために作った緩い檻だよな」と

横にいる伊織が。

「まぁ恐らく、見た目は悪くなくそれでいて質素でどう見てもそうでずな」と返してくる、

一応家の数は多く25戸とその他の建物がありその集落の周囲に簡易の柵があるだけだった。

とその時だった、隣街に返却する馬車の上でと4人の内の1兵士が宣言を始めた。

「さあ、ここが宰相閣下がお前らに与えた村、召喚者の村だ、お国に感謝して住むように」

と言い放つとさっさと馬車から荷降ろしをしてる仲間の元に戻っていった。

「全く、アイツら言うだけ言って自分たちは安全な所に住むってどういう神経してるの」

と憤ってるのは俺のクラスでクラス委員をしてた久肩美桜だった、

彼女は一クラスのクラス委員だが結構正義感が有るが、

クラスを統率してくれるような行動はあまりしてない、

と言うか委員の仕事が不満だったらしいが個人としては結構良いこと言う奴だと

俺らは思ってる、まあ委員自体適当に推薦した奴らに委員にされた人物だった、

そんな彼女が周囲に言う。

「ほら、さっさと住む家決めちゃおうよ、私横になりたいし」

と一見自分のために見えて結構現実を見ることが出来るらしく、

俺達の隣に来てサバサバと周囲の奴らを引っ張ってくれるので男子の中で密かに人気の有る、

そんな久肩を武田あかりが注意する。

「ちょっとミオそんな事言わないで家を決めるのはくじ引きするって、

そこのでっかい倉庫っぽいとこ行くよ~」と連れて行く、

俺もそれを聞いてくじ引きに行く、

(結果俺はくじ引きでハズレて議長にならずに済んだああいうのってすごく面倒なんだよね、)

結果として手芸部の部長で三河結菜が、

初代代表議長にとりあえずという形でくじ引きで決まった。

馬小屋にあった麦わらで作った簡易くじで一気に引いたら彼女が当たったわけだ。

「全くくじ運のない人だなぁ」と俺はこぼしつつ家々を見て回った後、

一番奥に有る集会所に戻り、

一応倉庫だと言う中にテーブルが在る場所に集まって話し合いをした。

そしてその結果として、トイレは共同が2戸であったので

一応女子と男子に分け、

そして住宅も全部で25戸あり男子と女子で12戸ずつに分けるようにと、

言う話でなんとなく村の作りから男女で分けて気の合う者同士で住む事になった。


こうして話し合いで決まった通りに家に入っていくのだが、

結局、教師の山田は何処も引き取りてが無く男子の家の並びにある、

兵士や派遣された相談役である隣街の住人らの寮の横に、

有った藁置き場となってる屋根と壁だけの場所に決まった、

其処は木板1枚屋根は木の枝で葉が覆ってて、

床に藁が引いてあるだけと言う作りの文字道理の掘っ立て小屋に住むことに成った、

俺らは25戸の家の外れにある少し大きい倉庫を正式に倉庫兼食堂と決め、

そこで基本食堂や会議をする多目的な事をすると決めた。

やはりと言うか流石に60人弱居ると進学校とは言え田舎の県立高校だからか、

実家関連が農業や田舎生活などに詳しい者も数人出てきて、

知識が有るものを班長として担当にし、とりあえず生活していくことが決まった。

だが御者さんから聞いた知識だけで生活を普通にできるわけもなく兵士から基本を学ぶ、

「いいか、この瓶からこの杓で取った水で煮炊きや飲水とする、

手を突っ込んだりと他のものは一切入れるな、ここに入れる水は入れるのは朝一番に入れろ、

入れる量は1日使う分だけ夜余ったら下の栓を抜いて捨てろ、

最低2日に1回は必ず瓶内部を洗うことその代わり下の土は泥になるが汚れても諦めろ、

飲水は井戸からだけだ、川の水は煮るときだけ使え飲むなよ死ぬほど腹壊すぞ」

等と脅されて更に集会でも話が出る。

「という訳で、ここは隣街のドルムンドの上流の小川があり、

とりあえず現状近くにある井戸を生活用水とします、川は基本洗濯等にだけ使用してください

朝、1日分の水汲みをしますので各家で1日毎に汲み役の人を決め交代で、

皆さん協力してください、

そしてその下流に街が有るため川を汚さないことを徹底してください、

川を汚すと怒った街の人が出て地元の支援が受けられなくなり我々の生活が困窮しますので、

そこで川の水は汲んでから少し離れた専用の洗濯場で使ってください、

男女毎に洗濯時間・水浴びは別です、それ以外の場所では外で洗濯をするのを禁止します。


また最初のうちは国からの支援でもらった食料と農具が借りた馬車3台にありますが、

馬車は1週間後返却です、今後のために畑での生産と狩猟による肉の確保が急務ですでので、

協力して狩りをしましょう、狩りはここに居る王国兵士のジャムスさんらの指導を受け行い、

同時に剣や魔法の訓練も行いますので、


しばらくは農業と同時に剣と魔法と狩りの3つの兼業となりますが、

技術の習得まで頑張りましょう、

以上話し合いの結果でした」と三河が言い話し合いでの結果報告となった、

この話を聞いてから、俺らは初期の行動としてどうやらしばらくは覚えることが多く

睡眠を削る必要があるらしい、なにせ命に直結することだから手を抜けない、

ただ救いは、こっちの世界では四季がほぼ無いことだった、

何でも地域差で多少の寒暖差はある程度は有るし多少寒いが、

この地域はほぼ真冬でも日本の秋口のような寒さが十数年に1回来るだけらしい、

一応食糧不足の可能性もあるが、凍死はしないらしいので助かる、

だがその支援の食料だって王国に取られた同学年らの人質だからという支援だ、

彼らが王国に切られれば支援は止まるし、

俺らがなにかすれば報告されて彼らはどうにかなるかもしれないし、

とにかく彼らの人質手法が酷い、

目の前の問題に集中することで一時的だが忘れて気分を前向きにしようとしていた。

「では家の分配ですが~」と話は続き俺は伊織と武下との3人での共同生活が決まった。

「さて家も決まり俺らが新たしい住処に来た訳だが…、何というかはっきり言って酷いな、

ここ」

と決まった家に入りながら話していると目に入ってきた景色に俺は驚いた。

「ああ酷いな、床無しで一面土のタタキとか…土壁と木の屋根があるだけですね」

と言う伊織が言う俺たちの家の中は他の家と違い、

床と屋根裏がない簡易住宅だった。


「おい!今見てきたけど、この向かいの女子の家は藁の乗った屋根裏と床があった、

どうやらウチと両隣の3軒だけが床が無いらしいんだ」

と偵察に行って来た武下が言う。


「なんでよ?」と俺は呻いてみるが状況は変わらない。

「ハズレを引いたようですな、どうやらここいら家の作りが違いますな、

恐らく後から追加で無理やり作った感じがするんですな」

と伊織はやはり考察する、つられて俺もじっくり見て考えるが。


「あ~なんか俺らの家だけやたら土台が斜めってる感じがするな~

こりゃ家の中掘って床整地しないと歩けないぞ

ここに住んでた人らが道具も無しに追加で適当に作ったって感じがする、

コレは誰も手を貸してくれない?自分らで床なし家の改築するしか無いか、

地面削って木を切り倒して床を組まないと住めないな」


という俺の後ろから隣の家を充てがわれた他クラスの生徒が「よ!」と現れ。

「まいったよ、床の無い変な家が当たったし住めねえよ」と文句を言ってる。

「まあ俺らも同じだ、こりゃ俺らですごい家にするっきゃ無いでしょ」

と言って沈む気持ちを盛り上げ改装に巻き込む。


「さて3軒の家の床を掘り整地するか木を切りたいんだが、まず床を何とかしないとな」

「床って少しぐらい良いだろ?」

「よくないっぽいぜ、前に欠陥住宅の特集をネット記事で見たけど、

床が斜めってると平衡感覚がやられて次第に頭痛とか起きて体が悪くなるらしい」

と俺はネットで見たうんちくを言う。


「ちなみに水平はなにも無い場合水の入ったバケツとかを持ってきて

その水を参考にすると良いらしい、ネットじゃ薄めた漆喰を撒いて水平にしてたけど」

「あ~確かに水の水面は水平だな、分かったじゃ掘ってくか」

とあっさり納得してくれて。


「という話で急遽俺ら3戸の住民と成った仲間で急遽パーティーを組みます」

と宣言し集会所で申請し先端に金属が着いた木製のシャベル風の物と桶、

ノコギリや斧などを借り出した。


そして全員で桶に水を張って水平を取りながら床を水平に削っていく、

意外と簡単に土は掘れて、掘った土と川辺で取った砂っぽい物を混ぜて、

泥にして撒く作戦をとった、ホントはこれに石灰とか入れれば、

コンクリートぽくなって良いはずだが無いので諦めた結果として3軒とも、

家の中半分のたたき部分を水平にした所で今日分は終えて本命の木を切りに向かう。

「おっしゃ切りまくるぜ」と言う反対側の家の床の無い家の持ち主となった、

お隣さんの吉田は木を切るという行為が初めてなので若干興奮してるらしい。


そうしてワイワイ騒ぎながら向かうと9人で入った森は、

一応国境という名の付いた場所だったが何処までが国境か解らない。

「なあ国境って聞いてたが、コレって…もう森の中は国外?とりあえずこれは崖だよな」

と吉田が聞くので「いや~こっちはどうだろ、崖の向こうが一応国外らしいが」

と俺は答える、同じクラスの同級生達がうなずく、

俺たちの集落から少し離れた南側の森から更にに入ると直ぐ先が崖になっていた。


「ああ崖だな、崖下の土地は一面森だし、先の見える範囲は

恐らく1つの市が入る程の広さが有るし、都市が作れるくらい広いし、

ほとんど平坦で所々丘は有るが住みやすそうな土地だなだが一切手が入ってねえ、

勿体ない程手つかずだな、ホント何もない異世界って奴だぜ」

と言ってる横で伊織が


「ですな、先程支援で来てる街の住人から聞いた話ですが、

この森の奥には行かないよう言われました、

何でも昔我々が住む住宅に住んでた人らが残したゴミの集積所があるそうですな、

後、それにつられて来た魔獣が居着いて居るので森は魔獣注意だとか」と言い

俺も相槌を打って言う。

「ゴミか~まあ人が住んでりゃゴミは出るよなまあ魔獣は奥に行かなけりゃ良いだろ?」

「だな、さてさっさと木を切って乾燥させるために組もうぜ」

と他のクラスメイトと話して決めていく。


「おう、そうしよう、切った木を格子に組んで放置すれば乾くんだよな?」

と聞かれ武下が。

「どうやらそうらしい、だがもっと良い話は木の革は剥がして、

火で炙れば中の虫とかが死んで安全な床敷代わりになるらしい、

後、初めから四角に組んである雑木は足代わりにして土台にすると

その上に切った木を組んで下の雑木は使わないらしいぜ」

と説明する感じで木を切っていく。


カコ~ン、カコ~ン、と音を響かせ斧を振るうが一向に傷さえつかない。

「硬った、この木なんだよ硬すぎる木~言われてみれば、

木は地球の地元で切った木と違って硬すぎるぜ」

と周囲に木に斧が当たるいい音を響かせながら、

斧を使ってた顔見知りだが名前をよく覚えてない奴が斧を止める、

いくら斧を振っても切れ込みが出来ない、

隣でノコギリの化け物のような巨大なノコギリを使ってる奴らも、

木の皮が挟まって切れていない様子だった、

その後も必死で切るため2班に別れ木を切り倒しにチャレンジするが、

木が硬すぎて切れない。


そこで俺は「なあ、この木だけどよ、取り敢えず皮を剥がねえか、ノコに挟まるし、

先にとって仕舞えば切れるかも知れないしさ」「いい、それいい」

と言われ木の皮を全員で剥がすとやっと切り倒す予定の木の分剥がしたが、

その時にはもう夕方で日が落ちそうで仕方がなく諦めた、結果今日は切り倒せなかった、

こうして移住初日を過ごし、日が落ちかかったので帰ってきた、

夜は住宅内部の土を固めただけの場所の中半分に、

持ち帰った木の革を、用意されてた薪で焚き火をして木の皮を炙って、

中の虫などを極力取り除いた物をマット代わりに引いて寝た。


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