第十八話 王都バルディオの悲劇
俺達は王都についた、と言っても簡単に入れた訳じゃなかった、
何せ馬車と呼べるかどうか?という見た目の装甲馬車と、
総勢約60人規模の武装集団の移動だ普通の奴は近づいてこないし、
騎馬も約20頭程居るし其処で向かったのは通常王族や
貴族など身分が高い人が通る石橋の付いている入り口で、
その横には荷物搬入用の石橋が有るので其処を通る予定だ、
これは錬金の街シャーラスの領主と街に入る時に一緒だった
男爵グラゼ・ルッダ氏と三河が手紙でやり取りして決定した話だった。
何せ形は傭兵団が入都するとは言え形式上は護衛での入都だ、
そして護衛対象は帝国の姫らしき人物で一応正式では無いし、
身分も皇帝陛下が認めていないので帝国貴族が仮で認定してる、
程度と不安定であるし、この国も平民の通る門では不敬だし
正式な貴族用の門でもいけないとくればその中間である荷物入り口と
なった訳で丁度其処が広かったので逆に良かった。
でないと子爵の話が出た時平民たちが聞いていれば酷いことに巻き込むし、
いたのはマフィアの男達だけなので良かった、
更に馬車を止める場所も有るので助かるし、
宿に泊まれない王女様や俺達からすればこっちのほうが助かるわけで、
そして俺は今日の寝床として輸送用ウォーワゴン馬車の屋根上の警戒箱と言う、
いわゆる戦闘車の上にある旋回銃座の形をしてるが、
下に降りれない作りの場所なので箱と言う名前だった、
実はここ下が扉化してて姫様が緊急時逃げるためのドアなのだが、
誤魔化すために5センチ以上の分厚いガラスが嵌め込まれ、
簡易の明かり取りとなってる当然俺が下を向けば姫様が見てるわけで、
俺も見たが不思議そうに寝台としてある吊り具付きの寝台に座って
不思議そうにこっちを見てた、そこで理由を説明した、
まあ鉄板で密閉してると入っても、空気取入口としてスリット式の
網がついた箇所が多数有るから其処から声が聞こえるんだ、
今回の一件の話しが、つまらないと言った感じで、
ゴロゴロと床を転がったりして退屈感を醸し出してた、まあ退屈な話だ、
言ってみれば危険かどうか知るためにドラゴンに犬を送り込み続けた奴らが、
怒ったドラゴンに送り出し役が賞金付きで捕まったと言う話だし、
周囲の国はそれで更に恐れを抱いているらしいと言う話で、
当然姫はこんなの聞き飽きてて床をゴロゴロしてるのは
俺的には初めて見る光景だから少し珍しかったまあ、
それだけ俺らが作った馬車の部屋は快適な状態を維持できてるという事だから、
掃除してる俺的にも得気な気分になれた、そして気分もよく空を見たらなんと
周囲5箇所から光が立ち上ってたよく見れば赤青緑白黒とまさに幻想的、
だが何故魔法の属性の色が立ち上ってるのか一応形として、
この国が俺達の馬車の警戒で回してくれてる現地兵に聞いてみる、
「ねえ兵隊さんあの光が登ってるのは一体何故だい?」
「ああ?光なんて登ってないだろもう少しで夜だ夕日が光ってるだけだろ」
と言われてあれが見えてないのかな?と、ちょっとだけ不思議に思った程度だった、
夜はいつもと同じで野外キャンプだったと云うのも事前に使者が説明をしていたが、
この国としては飽くまでも通過を認めるだけで宿に泊めると言うのも
住む口実にされかねないと不安視した貴族の嫌がらせだろうというのが三河と
ルイ・ジャンの想像だった恐らく有ってるがこの国は認めないだろうね、
だが代表まで宿泊もさせて貰えないのかと三河が言い、
更にルイジャンら帝国貴族やその部下までも入れないというのは、
可怪しいと言うとあっさり泊まるのが許可された、
こうして王女様班員以外は王都の一番大きい団体用の宿に宿泊できて喜んでいた、
そして俺らも特典が有ったそれが水使い放題だ井戸の水だが飲める水を使い放題で、
今の内にと全員で洗濯&洗濯桶で男女別に仕切っての行水だ、
これは最後に姫様も俺達が警護の中で下女の手伝いの中で試しにと姫様を
下女が手を貸して洗うと言う行為を実行したら呪いが反応ぜず何故か洗えた、
ただ問題はその反動だった、綺麗になって俺はこれ大丈夫かと思ってたら
予定通りと言うか反動で馬車周辺だけが謎の豪雨が降ってきて濡れた、
すぐに全員で乾燥してた洗濯物を全部取り込むことになった事で俺達は
まあ後で木田に分離してもらおう、と諦めてたら夜になって雨が上がって、
一部の王女様班員の交代が宿から帰ってきて交代の下女が下男と
変わって宿に向かった。
そして翌日~王都1日め~
「流石にここまでくればあの国とも別れられるな」「ああ君的にはそうだろうね」
と俺が言うとルイ・ジャンも賛同してくれたのだが、
朝飯を食べてのんびりと装甲馬車横でテーブルを出して、
俺達はちょっと遅い朝食をとっていた王女様と周囲警戒の下男や
班員は先に食べてたので俺達だけ遅い事になってたら訳だが、
急に周囲が慌ただしくなってきた。「どうした、何事か?」と鋭く聞くと、
下男の一人がここの現地兵が騒いで何かをしてると言って来た時だった。
「騒がしくて済まぬな、まあ我が来たのだから当然だがなさて当の呪い王女
とやらは何処だ?」
と物凄い貴族風な格好で宝石の付いたコートを羽織り全身に、
白く輝く銀製のチェーンを垂らした、
見た目だけは良い俺達と同年齢位の男が白と金色の馬車でやって来た、
さすがは騎士ルイ・ジャンすぐさま相手を知っているのか、
俺達がどうしようかと考えている間に膝ずくと言う、
「私はベルダリア帝国が騎士ルイ・フォン・ジャンと申す者、そちらに
置かれましてはこの国べルネアル王国の王室関係者とお見受けするが
いかがでしょうか?」
「うむ、我はこの国の王が子息マルグート・フォン・べルネアルである、
この国を代表して歓待しよう、で姫が居ると聞いてきたのだが何処か?」
とグイグイ来てる、さすがのルイジャンも焦ってるので、俺が間に入った。
「失礼しますが、私はこの高地高校傭兵団が姫様付き護衛士で、
タツミ・サトウと申しますが姫は呪術を受けております、
もし姫と合われるとこれが【王族】と言う縛りだった場合、
姫だけでは無く貴方様までとなり結果類する国王陛下まで関係する
事態につきご注意頂きたいですが、
その辺は国王陛下や王妃様などにも、ご確認されたという事でしょうか?」
と国王や王妃という名前を出しつつ目で同期の生徒などに動くよう指示しつつ、
この王族を警戒させてみる…が「…よい、我はその様な呪いなど信じぬ、
王や后たる母は関係ないむね良いのだ、良いから合わせよ」と良いから
発言してくる、こういうのって度胸試し的な事って考えで良いのかな?、
昔っから学生時代は無茶やったもんだとかいう親戚のおじさん的な
話じゃねえよ、命に関わるよ俺だって解らない不思議な術だよ大丈夫?
と困って居るとすり鉦が鳴る「チンチンチン、」と3回だ、
姫も流石に自分の身に起こってる事態と同じ事になっては欲しく無いのだろう、
と思っていたが、当の姫様は、
(なんか偉そうな顔した人来るよう、ああいうのって大抵いじめるから嫌だよう、
帰って貰って、帰ってよう)と単純に人相が気に入らなかっただけだった、
だがそんな事など知らないこの国の人々は大騒ぎだった。
「王宮はなんと言ってる、王子様が来るとは聞いてないぞどうするんだよ指示くれ」
「こっちだって今聞いてるんだが当の王様が定例の謁見中だ会えんしばし待て」
「待てないから聞いてるどうすんだよ」「そう言ったって」
と遠隔で連絡が取れるスキル持ちを介して、連絡を取り合う王宮の管理官と、
王都近衛部隊のここの警戒部隊の隊長が言い合う。
「何だこの鐘の音は」と言う王子に俺は言った。
「これは姫様との連絡の鐘です、2回がはい、良いなどで、3回はいいえ、
や困る、等です王子様、姫様もご予定を事前に指定して欲しかったのでしょう」
というが王子は、
「そんな事はいつも変わるものだ、構わぬ」とずんずんと歩いて入ってくる、
既に装甲馬車の仮固定ロープの中にまで足を踏み入れて、
「何処だ、この無駄に頑丈な鉄の馬車はこの中か?」
と遂には馬車の横の銃間が有る警戒通路まで入り込んで来る。
「お待ち下さい其処は既に王女様の私室も同然それ以上は入らないで頂きたい」
と遂に俺はオグ爺特製の剣に手を掛けると「ほう、俺に手を出すか?」
とニヤつく王子だが俺はしっかり大きな声で言った、
「それ以上進まれるのでしたら例え王子様とて帝国の象徴たる皇帝が姫様の警護成れば」
と一応帝国の名前も言って置くが。「ええい構わぬと言った」
と何か必死っぽい顔で俺を退けようと手を出すと王子のその手が馬車の取っ手を
握った瞬間だった。
実はこのドアは閂型の両開きとか普通のドア型では無く、スライドのドア型で、
取っ手を回してスライドさせて開けるドアでコンパクト設計だが、
そこに触った瞬間。
「グアアアアアアァァ」と叫ぶ王子、見れば手が黒くなって行く、
俺は急いで、「ホーリーディスペル」「ホーリーディスペル」と2回唱える、
王子の手が2回光るがまだ黒いままだった。
すると王子は真っ青に成り「ああ~、呪いだ呪いだ嘘だって言ってたのに嘘だって」
と黒くなっていく手を見て嫌がりながら乗って来た出入りのステップを
転げ落ちながらも必死で這いずって逃げようとすると当然見守ってた王国兵や、
ルイ・ジャンも全員が真っ青だ「ホーリーディスペル」とルイ・ジャンが
唱えるとやっと効果が出たのか王子の手が青白く光り黒くなっていた
手がしだいに黒さが薄まると同時に王国近衛兵らが慌てて王子を引きずって、
やけに豪華な馬車に放り込むと馬車は物凄い勢いで走り去って行く。
「ちょっと言ったよね、あ~どうするんだよ」と俺は愚痴って見るが、
どうにも為らない様子しかも落ち着いて見てみると、
ウォーワゴン馬車の取っ手部分に黒い手の後がしっかり付いてる、
まるでペンキで塗ったかのように真っ黒くなってる、
すると王国の兵士たちも少し落ち着いたのか。
「タツミ様、姫様はご無事で?」と聞くので俺も「あ!」と気づいて、
中を見ると普通に姫様寝台に座り手を振ってくるので振り返すと
嬉しかったのかブンブン手を振ってくるすごく健康そうだ、
鎖付きなのでジャラジャラ言ってるがそれでも手を振ってるので、
相当筋力が付いてるかもしれない、
「取り敢えずは無事そうですが、相手は呪いとか言う物いつどうなるかは
全くの不明に付き今回この王都にて呪いに詳しい者がいれば
見てもらおうと来たのですがまさか逆に王子様がやって来て呪われるとは
思ってもいず一応我々が知って要る事はホリーディスペルにて解呪が若干される
という事のみそれ以上の術者がいれば或いは、
こちらの帝国騎士ルイ・フォン・ジャン氏のお力でも解呪はまだ、
なのに何で王子様が来られるのか?貴方たちは止めるべきだった!
何故止めなかったのです?」と反論も加えて文句を言って
置きつつ周囲の王国兵に説明しておくだってそうでしょうこっちは平民、
横には証言できる帝国の騎士階級だが、貴族階級が要るんだ。
巻き込んで証言を取れば俺は安全かもと考えての発言だが
これがいけなかったかったようだ。
「王子様お労しや」と号泣する兵士やウンウンと頷く近衛の兵士まで要る、
君等、こっちは命掛かってるのよポーンよポーン飛ぶんだって空高く嫌だよ俺、
と周囲を見てたら何やら一人だけで話をしている様子の不思議な兵士が
誰も居ないのに話してるってもしかしてスキル?と思い
俺はルイ・ジャンに聞いてみた「彼処の一般兵が一人なのに誰かと話してるように
見えるんだがこの世界ってさ透明化のスキルとかある奴が居るのか?
遠くと話すスキル持ちは近衛だろう?」と聞くと、
「まさかな、それは禁呪だ」と言ったかとルイジャンも気になったのか、
「ホーリーライト」と唱えるとルイ・ジャンの真上で凄いフラッシュが光った、
と急に居なかった一般人の服装と言うか怪しいローブの服の男?が見える、
「不審者だ、王族狙いだ捕まえろ」と俺は大声で指差して言うと、
全員が一斉に話している兵士とローブの人物が手を見て、
呪文が解けたのを知ったのかあわてて逃げようとするが、
周囲には王子を連れてきた兵士も多少残っててそこは腐っても近衛兵。
「捕まえろ」と声一発で一斉に兵士の格好の者まで捕まえた、
自国の兵士でも疑って捕まえる近衛兵、結構良い、
だが王子を止められない、と思ってたらローブを来た男が、
「ディランダル王国に栄光あ!」と言った瞬間「ドッサッ」
と腕を捕まえてた後ろの近衛兵がその男を張り倒して口に何かを入れてる、
「れ」が言えなかったね、毒飲む前で残念だったね、
しかしあの国がまた絡んで来てるのだと知った、
とそこからが大騒ぎだった、まず近衛兵が周囲の兵士にお互い変な所や、
今日休みの物が居ないか?とか身分証を出せとか、
身体検査をして行くと股間をもぞもぞしてる男の兵士を、
不審に思った近衛兵が詰め寄り。
「貴様何を隠してる」と言って聞き出すと、
とある性的な病気だと聞き全員が離れたりとして結果、
秘密だった病気持ちや、同僚の妻と浮気してた兵士が手紙を持ってて
見つかって相手の同僚と刃物沙汰寸前まで行ったりとしたが、
肝心の王子をこの練兵場に入れた兵士が見付からない事態になって、
誰が入れたんだと大騒ぎしてる俺的にはそれより王子の状態が気になる、
誰が騙してここまで入れたのか、その犯人は何処に言ったのか、
俺の処遇は?とか悩んで待ってても始まらないと俺達と班員に下女の人が
お茶を入れてくれる早速火を薪に付けてお茶としてこの地方で取れると言う、
不思議な葉を使ったお茶を飲む茶葉が不思議でお湯を入れると本気で綺麗な
虹色になって目を楽しませる地方限定の楽しむお茶の葉らしい、
湯を入れるとふわっと固まってた茶色の茶葉が一気に色が代わり虹色になる、
そして適温、飲み頃の温度になると色が元の茶色の戻るらしい、
そして丁度よく飲めるので女性に大人気だ、このお茶はココ最近の
姫様一番のお気に入りでこれ以外だとちょっと不機嫌になる、
まあ多少甘みがあるから多分それだろうと俺達は見てる訳だが、
とのんびりお茶してると騎馬に乗った近衛兵が来て伝令役らしく言う。
「べルネアル王国、国王陛下が此度のこと聞きたい旨帝国騎士
ルイ・フォン・ジャン氏には登城して頂きたいと陛下や宰相等が
お待ちですお越しください」と言うが何を考えたのか当のルイはこう答えた。
「貴殿の言伝しかと聞いただが我はここの王女様付きが帝国魔術騎士にて、
その任承れず残念だがその変わりここには当の王子から姫を身を挺して
守ろうとした傭兵頭が居る、彼をお連れするのが妥当だろう」
と言って笑いやがった、ジャン此奴俺を売ったなと思ったが遅かった。
「そうですな私も見ておりましたぞ王子も貴殿の言葉に王も王妃様も
関係ないときっぱり言っておられた」「そうだそうだ説明ならそれが良い」
と周囲の近衛兵まで同意して、「いや、無理だって」という俺を無視して
俺は妙に豪華な白と金箔で彩られたどっかの貴族の紋章付きらしい
馬車に乗せられて連れて行かれる、
この時の俺はお城の先端でプラ~ンとするか空を飛ぶと本気で思って
本気で震えて冷や汗が止まらなかったそして馬車が街を通り過ぎ、
豪華な屋敷郡を通り次第に1つ1つの屋敷が庭が広く大きくなって行く、
ああ豪華さは階級と比例するって話し本当なんだすげえなぁ、
と思ってたら白壁のお城に掛かる鉄で覆われた凄く頑丈そうだが、
結構古そうな跳ね橋を渡ると急に白壁で綺麗だった部分と違う、
堅牢そうな黒い石で1つが凄くデカイ石や小さい石を組んだ部分が見えて、
そこを更に進むと馬車は止まった。
「ここで終点です、ここより先はあの物がご案内しますので」
とさっきの馬車に俺を詰め込んだ兵士と違う騎士っぽい服装の
オッサンが言うと何処かに言ってしまった、
俺はそれを見てたがいつ消えたか見えなかった、
一応俺俊足持ちなんだがそれでも見えない強さ?と謎の騎士さんを諦めて、
やって来た凄く光る綺麗な金髪で背筋と言うか歩き方と言うか、
が綺麗な人が来た、顔は普通なんだがなんか綺麗だよね、
この国独特の剣術か何かのお陰?とかちょっと考えてた、
「あの、帝国の方で?」と聞かれたので「いいえ、彼の代理です、
彼は俺の魔法の師ですから、それと先程の方から貴方について
行くようにと言われました私は今回の姫の護衛を任されている
傭兵団高知高校の傭兵の姫様付き護衛士で、タツミ・サトウと申します」
「あ、あの人はまた逃げましたかウッホンええと私はここ王城騎士で
アマンダ・フォン・ジャローと申します、アーニャとお云いください」
「はあ、ええとアーニャさん、これから俺は極刑ですか?」
「さあ?、それは陛下がお決めに為ることでしょう、
この国は国王陛下のご意思で動いておりますれば」
とキリリとした言い方で言われた、だが俺の体は正直で未だ足が震えてます、
(漏らしてないだけマシかな?と思いつつ見たアーニャさんの印象は
想像してたより騎士の国っぽい感じだお城の中は特にそうだが、
一般の兵士たちは結構緩かったなあ、)
そう思いつつ歩いているとどうやらもうお城内部らしいが、
一向に高い天井や豪華な通路に行き当たらない、
お城ってそりゃ戦争時の司令塔だけどさ貴族とかが通る時怒ったりしないのかな?
と不審がってると。
「ああ頑強な作りでしょう、ここは騎士しか通れない通路でして、
そこらの貴族は貴族通路を通ります」とあっさり説明してくれて
俺の疑問は解決した専用通路ね、たしかに2つあればどっちも気分良く通れるよね。
「なるほど、騎士はこっちですか、それなら普通の騎士なら安心して通れますね、
まあ俺は普通ではないですが、でそこのドアを通り越して良いのですか?」
とスキルで見えたらしい王様達がいる部屋を指差して、
聞くとアーニャさんは不機嫌そうに言う。
「そうです、そこが各陛下や閣下らが居る部屋ですが謁見の間は
こっちでしてそこは控えの間ですので」
(あれいっちゃ駄目な奴だった?)
とちょっと青くなる顔が茶色く成りかけたまま歩いやっと謁見の間に到着、
暫し待つが…遅いねもう腕時計で5分は経ってるけど、
まあそのための座り心地のいい椅子なのかなと、考えて敢えて待つこと暫し、
やっと兵士たちが入ってきて整ったらしいと待ってると。
「だからあの者に任せるなと言ったのだ私は責任はとってもらうぞ」
と年配の男の声がして、
「それは王子自らが責任においてお会いに為ると言って出られたと聞きましたぞ」
とこっちは甲高い少しだけ若い男の声だった、そして見ていれば、
しかめっ面のおじさん風のかなりヤラれてる顔だが豪華な服装な、
疲れ切ってる男性がゆっくり歩いて来る、
かなり精神に来ているらしい大変そうだ、後でキュアを掛けてあげよう、
と思ってると「国王陛下おなーりー」という声とともに、
王座に先程の豪華な服装のおじさんが座る。
「ふう、でソナタが、王子を止めた傭兵か?」「はい」とだけ俺は答える、
「ふむ、で王子はどうであったか」と聞くので必殺技を使った必殺スマホの録音機能、
「はい、ではこちらをお聞きください」と言ってポチポチとタッチして再生すると。
【「王が子息マルグート・フォン・べルネアルである、
この国を代表して歓待しよう、で姫が居ると聞いてきたのだが何処か」
「失礼しますが私はこの高地高校傭兵団が姫様付き護衛士でタツミ・サトウと申しますが、
姫は呪術を受けております、もし姫と合われるとこれが【王族】と言う縛りだった場合、
姫だけでは無く貴方様までとなり結果類する国王陛下まで関係する事態につき、
ご注意頂きたいですが、
その辺は国王陛下や王妃様などにもご確認されたという事でしょうか?」
「よい、我はその様な呪いなど信じぬ王や后たる母は関係ない旨良いのだ、
良いから合わせよ」「それ以上進まれるのでしたら、例え王子様とて、
帝国の象徴たる皇帝が姫様の警護成れば」「ええい構わぬと言った」
「グアアアアアアァァ」「回復」「ホーリーディスペル」
「ああ、呪いだ呪いだ嘘だって言ってたのに、嘘だって」】
「ピッ」ととスマホを押すと声が止まった。
「という訳でして、これは我々の居た世界で音を保存したり出来る機械です」
と言うすると王座に居た国王は暫く黙って「ふう~」
と息を吐いた後王座から立つと言った、
「誰ぞ、マルグートに接近できて呪いの話を吹き込んだ者を探せ!、
其の物見つけ出し次第拘束せよ抵抗するなら容赦無く拘束せよ多少手荒でも構わぬ、
先導した者も同じくだ、当のマルグートは監獄の間に入れよ追って沙汰する、
ドックニードは何処だあの者はマルグートの師であろう探して連れてこい、
パラベラは何処だ第3妃であるのだ息子がこの状況だと知っておるのか?、
一体どういう教育をした?連れて来い」そう言うと王は椅子に座り、
「はあ~」と深い溜め息を吐いてるその顔色は土気色で目の下が
真っ黒だし何故か手の先が真っ赤だったが俺にはこの人ダメッっぽいと見えた、
人間性とかでは無く体調の方だ「あの~王様?」「なんじゃ傭兵殿」
「ええとですね、私は呪われてる姫の担当なので回復系の魔法を中心に
習ってましてお掛けしても?」「ああ構わん掛けよ掛けよ」ともう自暴自棄になってる。
「では失礼して、回復、ホーリーキュア、ホーリーディスペル」
と連続でかけるとぶあっと王様が3回光る、だが順番に光る王様だが、
最後だけ特段光り方が薄かった、
「あ~これは付呪系ですね、もう一度、ホーリーディスペル」
ともう一度掛けるとピカッと光ると王様の顔色が異様に良くなった。
「やっぱり、王様呪い系の物に近づきませんでしたか?
妙に苛立つ物とか人とかですが、私ごときの言ですが、
私の知る限り、自分でも何か嫌がるものは、あまり良くない物だそうで、
自分にとって嫌なものだと体が拒否すると習いましたまあこれは私の魔法の師である~」
と言っている間に気づけば俺の喉元に剣が付いてたそしてペチペチの頬を叩く、
それを受けて俺はぽ~んだろうか?と半ばパニック状態で素直に説明するしか
無いので言った「いや~、
だって王様呪われ掛かってたし仕方がないでしょう?それに、
謁見できるの今だけでしょうし?」と俺はそのまま言うと後ろから
「はあ~お前さんは馬鹿みたいに胆力が有るか、心が鉄で出来ているのか?
凄いな、仮にも一国の王だぞ?目の前で何度も魔法を使うとか、
普通なら即消されて当然だろうが」というのはさっきの騎士の人だった、
「そうですが、呪いは凄く酷いんですよこの目で見れば分かるぐらいの状況で、
出来ることして助けられる範囲なら、すぐに階級関係無くお助けしますって」
「国王でもか」「助けられる範囲であれば」「お前は豪胆だな、俺より凄い」
と騎士さんは言う。
「ですがこの国には回復魔法師は居ないので?この系統を使える者なら
必ず分かると言われましたが」
「それがな、ここ最近王国一の回復師の爺さんが寝込んでてな、
弟子や師弟も王都には今居なくてな」
「それ偶然ですか、意図的でしょう?」「うん?どうしてそう思う」
「だって呪われた王女がここの凄い呪の回復が出来る人が居ると聞いて、
ここに帝国から来てるのに、その話は事前に伝わってるでしょう?なのに、
回復系統の腕がいい人が居ないとか、不自然だったので、
こっちは事前に腕のいい人が居ると聞いて来たんですよ、
王子様もうちの馬車に来た時に魔法師は連れて来てませんでしたし、
近衛兵は連れていたのにです呪われてる王女様に会いに来るのに、
こっちの王国はの首都は何も手立てを用意しないって不思議でしょう?、
戦場に武器持って来ないような物です」「確かに、そう言われれば」
「その回復系の専門の方が体調不良になった時期にこのお城に変わった
事とか急に来た人とかいませんでしたか?」と言った時だった、
がたた、と謁見の間の後ろの天井付近で物音がしたと思うと、
真っ黒な服装に顔を汚れた布のような物で覆った性別不明な人が降りてきて言う。
「やはりあの者でしょうドックニード・バルノート」「奴は」
「ここ数日は家で休暇の予定です」「直ぐに捕まえろ俺の権限でいい」「はい」
「済まねえな、弟は気が優しすぎるんだよ」「はあ、え、弟さんですか?」
「ああ、前国王が急死してな、だからって国王とか訳有で無理でな、
だから俺が守って弟が国王するって話でこの国は回ってる」
「悪くないですね、しかしこの様子だと呪術系に詳しい者はいませんか?
王女様の呪いを調べたかったのですが」「どんな呪いだ?」
「不浄不潔でないと駄目で命に関わる不潔さは洗ったり、
直したりしても良いと言う物でホーリーディスペルを毎日掛けたら
呪いがかなり改善しました浄化効果が作用したと後襲ってきた呪術師を殺したら
新しい馬車に乗せ換えても大丈夫に成りましたですが根本の原因である
【何で】縛ってるかが判らず専門家を探して、こちらに」
「俺にそこまで話して良いのか?」
「どちらにしろ、この国には助力してもらうためなら何でも言いますよ」
「其処まで見込まれると逆にやる気になるぜ、そう言えばお前の所の団長って
珍しいスキル持ちが拝謁を願ってたが、
この騒ぎが起きてな会えて無かったが良くなったら合わせよう」
「ありがとうございます」
「いい、こっちが逆に助けられた、慣れってのは怖いな気づかなかった」
「そう言って頂けて嬉しいです」
「まあ今日は駄目だが、助かったゆっくりしていってくれ」
「はい」と言って時計を見るとまだ時間は昼だ。
「では」と俺は言いメイドさん風のエプロン姿の人に先導されて、
お城を出て馬車を勧められたが遠慮して徒歩で街に降りた、
正直馬車を拒否するのは王族とかをバカにするようで怖かったが、
このタイミングでなければ城下町は見れないかもと半ばやけっぱちで
貴族の家とかは一気に駆け足で通り抜けて下町に降りると。
「うわ~こりゃ活気が良いな」と凄く何しろ石で出来てるトンネルの中に
騒がしい商店街みたいな地区がすっぽり入っててよく見ると上は複雑な階層になってる、
日本じゃ違法建築に成る案件だろう、場所を一気に進み込むと、
素早く欲しい物を値切っては買う、基本は服や食べ物だが、
この辺は前の街で経験済みだから多少慣れたものだった、
姫様の機嫌を取る物を物色してて珍しく女性物のアクセサリーを売る
しっかりした店構えの店が合ったので入るとそこはまるで宝石箱と言うのが
正しいぐらいの金銀や各種宝石が売ってる。
「ほう、こりゃ凄い手作りですね、チョットだけ歪んでるかな?」
と言うだけ捻れたり少し歪んでたりするが整った派手さが有るアクセサリーだ。
「ハイまあ多少はそうなります、何せ純金ですと触っただけで歪みます、
それだけ柔らかいということでして」「そりゃ良い逆に価値アリだ」と俺も納得し
値段も他と変わらす一度は交渉する必要がある価格だったが、
俺が目をつけたのはとあるネックレスで交渉した結果安く適正価位で買えた。
「ありがとうございます、またどうぞ」と言われて店を出てまた買い物を始める、
買ったのは主にお茶や酒類だ特に飲むのが好きとかではなく、
手の消毒や香り関連での関係で使う酒だ基本姫様関連では多く使うし、
香りつけても良いと見栄えのするよく分からない酒では有るが買う、
結果買った棒状のものとかで簡易の背負子を組む羽目になった、
そして装甲馬車に戻ると全員がよく帰って来たと喜んではくれなかった。
「やっぱり何処かで買い物して帰ってくると言っただろう」
と言うルイ・ジャンどうやら城を出たことは知ってたらしい。
「まあアレだ回復魔法の師は俺だと言ったらしいから、その関係で話が来ててな」
とちょっと怒ってるルイ・ジャン。
「え?言っちゃ駄目でしたか?師匠」「駄目では無いが仕える国が違うのでね、
どうして良いものか困ってる所だ、弟子」とルイ・ジャンが言う、
「それにしてもこの国は自由というか少しのんびりしてる感が
出てて少し心配になる程な感じが在るよね」
「それはどこも同じだ、王一人で何でも出来る訳で無し、
こういう所は家臣がシッカリしてるかどうかで決まると俺の師は言ってたな、
帝国はその点しっかりした制度と幹部達が居るから安心だ」
「そりゃ、帝国と名乗れるだけ国土と人口などが多いなら、
そうしないと無法地帯の国家が出来るしな」「へえ、詳しいな」
「まあ昔の武器とか好きで結構本とか見てた口だからね」と俺はルイ・ジャンと
のんびり話していつもの業務である今回は夕方の王女様の散歩をする、
準備を皆にしてもらって支度をしてると、
「ど~ん」と王城の方から響く音が聞こえた。
「タツミサンお城かラ煙上がってルよ」と下男の男が言ってくる、
彼は口が悪いのでさる帝国の大商会の嫡男だったが、
この大役にと売られたのだそうで、俺達にしてみれば、
ただの口の奇形いわゆる未発達で生まれただけで逆に頭のキレは
抜群だったりする地球の中世でもそういう人が木を削って作った入れ歯や、
顎の代わりが見つかってることから逆にこの世界は魔法の所為で、
そういう点が未発達なのだろうと俺は思ってた、
そんな彼から聞いて城をみると、確かに茶色い煙が1本登ってたが更に1本と。
「ボ~~ン」という破壊音とともに煙が上がる仕方がないと俺は周囲に言った。
「総員を招集、今日の姫様の散歩は無しだ直ぐに動けるように片付けを始めてくれ、
食事は馬車内で作れる部分は作ってくれ、団本体用の調理馬車が今は開いてるだろう、
それを利用して一気に作ってくれ」と指示するちなみにこの調理場車だが
新しい装甲馬車を作るならと木工関連のドワーフに1台発注して、
今回の木の馬車を1台改造すれば調理専用のがつくれると踏んで作った車両だ、
何しろ自衛隊とかにもある車両の業種だし米軍だってキッチンカーとして
持ってる特殊車両だだから欲しいとそれを三河に言ったら唸りながらも、
「分かった資金用意する」と言って作ってくれたので恐らく、
あの時はかなりの資金の使う分配で悩んでいたのだのだろう、
だって要塞バグースのトンバさんもオグ爺さんも皆んなお金には適当だったしね、
後で予想より結構多くお金が入って来てたと言ってたので一安心してたが、
あの装甲車両を作る計画で一気に頭を抱えて「う~ん」とくねくねしながら悩んでたし。
「こりゃまた金を貯める算段をつけなきゃ駄目かなあ?」
と大雑把な考えで移動も含めた警戒態勢を考えて居たが
「チンチンチン」「チンチンチン」となるので俺は姫様の怒りを沈めに行った。
「姫様、今この国の王城で煙と爆発が起きています、おそらくは
城内部での潜入者との戦いか、反乱した者たちとの戦いでしょう、
それに巻き込まれないように一応ですが移動の準備をしています、
何も無ければ夜に出しますからそれまで待っててください、
あ、そうだった実はこの王都の街でネックレスを見つけましてね、
店主いわく輸送中に傷が入った劣化物で安くするからと言うので
買って来ましたまあクズ石ですがどうぞ」といつもの食事入れの小扉を開けて、
中に入れると姫様が飛び付いた文字通り飛んでビョ~ンと飛んできて
手を出してガシッと捕まえる感じで手に取ると暫く眺めてから首にかかってる
鎖と交互に見た後少しガックリした後ベットに戻って目の前に垂らして
眺めて楽しんでる俺は気に入った様子に少し嬉しくなった、
しばらくして、この場で待機してたこの国の近衛兵から次第に状況が分かってきた、
決起だった。
地球で言うクーデターだが軍に依るものでは無く一部貴族の私兵が
何故か王城内に入ってきて近衛兵と戦って居るのだそうで、
状況は貴族が劣勢で電撃的なクーデターのために攻撃したのだろうが、
予想より近衛兵が強かったらしく、逆に押し出されれて、
お城周辺を囲んで対立する構図になりつつ有るらしい、
現在その貴族の家周辺とそこからお城まで続く道が封鎖され
こっち方面の出口付近は更に騒ぎで他の街の兵士が来ないようにと、
反乱貴族が出入りがガッチリ封鎖されてるらしい、その影響で大扉は閉められて、
貴族や一般市民の通る門も封鎖、食料等を入れるここの扉だけは、
厳重なチェックをして上で出入りがされるのを許可だそうで、
ここの兵士と反乱貴族の私兵との間で対立してるが、
何しろここの兵力は全部で20人いるか居ないかなので、
ゴロツキとは言え私兵30人以上に押されればどうにも為らないと、
敵対しつつお互いが抜き身で見合ってるだけの状態で
俺らは完全に閉じ込められた格好だった。




