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異世界ソビエト高校   作者: 石田研
14/23

第十三話 錬金の街シャーラスへの旅

道は平坦に見えるが土だ重い物が乗れば普通に歪む、

当然硬い石でもあれば「ガタン」と揺れるわけで、

その力をもろに受ける馬車ってのは当然サスペンションがないはずだったが、…有った、

商人の下男でダンさんに聞いたらその昔の勇者が伝えたらしい、

その代わり、困ったことにサスをいかにも付いてますよ~と見せびらかす風習があり、

たしかに目立ってるね、豪族と貴族の馬車のサスはコイルサスペンションで、

何故かコイルサス自体に色がついてる、

そしてその周囲を鉄板で覆ってなにかの紋章?が付いてて、

貴族が黄色にしてて、豪族は赤色で文字等はない、そこで

俺たちの乗ってるのは?と確認してみたら、

たしかにディランダル王国の色である青入りの塗って有った、

しかも全部がサス入で偉い貴族級はスプリングサスで、

板バネなのは貴族の下働きのメイドさん達のと商人のだけだった、

色付きの馬車はキースさんが乗ってたし、

当時はまあまあなのに乗ってたのねありがとうキースさん、

しかしう~ん良いもの奪ったんだな、ディランダル王国さんに、

この時だけはチョットだけ感謝


そして3日後、前後に分かれて1馬車隊と俺ら最後尾を

守る2馬車隊はそのまま何もなく隣町に着けなかった…、

襲ってきたのは盗賊化した元農民とよく見れば子供まで居るので捕まえて、

貴族にどうするか聞いたら「よきにはからえ」って言われた、

初めて聞いたよその言葉。「なあどうする」と何となく居た周囲に相談。


「食事を少し分けてやるですな、そしてあの本を1冊渡してやるですな」

と伊織は伊達さんのストレージに俺達の食料をほぼ全て入れてきてて、

俺達が持ってるのは基本非常食だけだったので、

それを誤魔化すために積んできた余剰食料を

少し渡して彼らに指示を出すと率先して動き出した。


「君たち殺されなかっただけ有り難いけど、それだけじゃ情けないだろう、

だからこの食料を持っていきなさい、後余ってる本を上げるから、

字の読める人は子供に読んでやって後国境要塞バグースが戦争で人手を探してる、

今回の件を不問には出来ないけど簡単な仕事にありつけるかも知れないから、

まあ注意して自己責任で行ってみたらどうかな?じゃあね」

と議員の一人が言ってるのを俺達が警備して、

手を降って別れた。


「良いのか任務中ならまっ先にってのが常套手段だろう」

と俺が言うと、「この国は多分違うですな」

と言う俺もそうだと良いなと思うしか無かった、

何せ連絡手段もなく、彼らは襲撃犯という犯罪者扱いを受ける可能性がある、

何せ要塞には確認の魔法装置ってのが有って

特殊な魔法陣が書かれた水晶に手をかざすと、

犯罪を犯たこととが有るかどうか分かってしまい、

どうにも成らないだろう、と更に進むこと3日後今度は本物の盗賊団だった、

大体20人程が襲ってきて「3日おきって言う何か法則でも有るのかね?」

と言いつつ盾で相手の盗賊の1人を殴り、

もう一人をオグ爺謹製のショートソードで牽制しつつ1人が倒れたのを確認後、

一気に駆けて下から相手の斧を吹き飛ばす様に打ち上げると、

その手ごと飛んでった、そして剣をかざすと涙目で降伏すると言った、

少しやりすぎたかなと思いつつ止血を手伝い、

そうしてまた生き残りをどうするか貴族に聞くと、

今度は街が近いので連れて行って賞金をもらうと良いと行ってくれた。


「と言う事で、この生き残った盗賊は町で賞金と交換だそうですわ、

まあ多少は貢献する必要が出てきますので、

それまで君たちはおとなしく生きてる事良いわね、

あと反乱とか逃げるとかするようなら全員打首ですって注意する事良いわね」

と三河がスキルを発動したら生き残った盗賊16人が大人しくなった、

そこでどうしてこうなったか聞いたら。


「俺らは元ディランダル王国兵だ、

生きて行けんのでこっちに来たが何もなくてな」

と口ごもったので食事を出したら話し始めた、

しかも俺達より後に出てきた奴らであの町は今は戦場で凄いことに成ってて、

仲間以外は敵とばかりに襲って来るので集まって逃げた元兵士だった、

それは俺たちを襲って残念だったね、

でも鉱山とか農奴とか生きていけるだけまだマシだと言うと泣いてた。


「俺らは生きれるんか?」「良いんか?」

「罰則は法律に則るから決まってるだろう多分、」と行ったら泣いた。

「あの国相当だな」と俺的に何か出来ないか考えてたが。

「まあ何とかなるんじゃないですかね」と伊織は平然とこの世界の本を読んでる、

まあ俺もやっとこの世界の文字覚えたし、

そしてこの世界の数字はなんとアラビア数字だった、

昔の勇者センキュウ!更にこの世界の授業をこの間受けて、

やっと全体像を理解した俺だった、

この世界でなぜ勇者がこんな扱いで召喚され捲くってるかと言うと

その昔、物をAからBに魔法陣で送る転送魔法を研究してた魔法使いが、

偶然異世界の物を転送して持ち込むことに成功、

そうしたら突然神様?が出てきて。

「我々の世界には人が少なすぎる、多くの民が余ってる所から、

呼ぶ魔法を授けましょうと行ってくれたらしい、

1冊の薄い魔法の本が元らしいがその本によると、

生めよ増やせよと書かれていたとか、

それ以外のページには男2人が描かれた本らしかったと、

一度だけ原典を読んだことがある偉い人物の手記が

元に言い伝えられてるだけらしいが、

だがなぜか、俺的には別の物を増やせ、作れと言っているように聞こえた、

俺らに言わせないで欲しい大変残念な話だと思った、

この世界の女神のバッキャローと行っても問題無いようなだけに、

初めて聞いた時、俺たちはすごく怒った、

全員が様々な罵詈雑言を行ったが神罰は無かった、

恐らく本でも読みふけってるかなにかだろう、

まあどうしようも無いよね、とこの世界の女神様の話は置いといて、

俺達は捕虜にした元ディランダル王国兵を武装解除させたが、

彼らは疲れ切ってるので、仕方がないと言ってしっかり手縄足縄付けて、

彼らを馬車に乗せた。


「有り難い、有り難い」と何度も言われたが気にせず彼らに粗末だが、

こっちの世界の旅用の食料として重宝されてるという干し

肉と乾燥パンも食べさせて逆に俺らが降りて警戒する事になった、

そして馬車の中で簡易の食事をさせていたが全員がずっと泣いてた、


それから2日目の夜、

街に今から行くと到着は深夜になるので俺達は当然手前で野営すると思ってたが、

貴族が要るので入れるだろうって話が豪商側から出てるって聴いたので、

驚いた時には、豪商がどうしても街に行きたいと言い張って、

貴族に何か怪しげな木箱を進呈して決まった後だったいい迷惑である、

その結果俺らは徹夜で警戒しながら移動を進めた。


「まあ、あれから3日目でもないしな、」

と言っていたら隣の木田に、

「いま丁度日にち跨いだんでもう翌日の3日目だよ、」

と腕時計を指さされて言われる、俺は焦って、

「周囲警戒を厳に、今3日目に入ったぞ」

と言ったが周囲を歩いてるこの世界の傭兵たち連中にクスクスと

笑われたと思った瞬間。


「敵だ!~軍隊だぞ~」という聞きたくない声がした、全くいい迷惑である。

「全周囲警戒、訓練通り答えない奴は撃って良し」

と言いつつ。「貴様らは、誰か!」と、

俺が大声でいうと、馬に乗った騎兵たちは止まった。

「我々はベルダリア帝国近衛第12分隊、我は長タジエルだ、

貴殿らに対し敵意は無いだが場合によっては押し通る、

さあ其処のニセ商人、詐欺を働き我が国の資産を持ち出し、

王女様まで連れ出すとは無礼千万である、王女様を返せ」と言うと、

流石に黙って居られなかったのか、貴族さんが馬車から出てきた。


「我は、このべルネアル王国男爵位貴族、グラゼ・ルッダである、

そこの兵士の話は本当か商人のベアル事によっては多国間問題になる、説明いたせ」

と大声でいい周囲は驚きにつつまれ混乱してる時だった。


「我々は護衛任務中の傭兵団・高地こうち高校の者です、その話、

契約と違い、事によっては我々にも関係ある話、ぜひお話し合いに同席を、」

と三河が更に参戦して言い、(ちなみに高知高校ではなく、

こちらの世界では【オカ】と呼ばず【こうち】と言い(丘)、

でディランダル王国を撃退した事で傭兵の間では有名になってたので、

そのまま名付けた名前だ)「おいおいどうするよ、

帝国騎士に貴族にって相手するのにこのまま言い合いするのか?」

と俺が言うと、三河が普通な感覚で言う。


「伊達さんここに兵士の寮にあったテーブルと椅子を出せる?」

と聞くとあっさり伊達も。


「簡単!」と言って頭の中で少し悩んだ結果。「ホイッ、ほいほいほい」

と変な言い方で掛け声を発した直後、

今いる道の真ん中に俺達の村に有った兵士の寮の食堂にあったでかくて

長いテーブルと椅子が3席が出てきた、

それを見て周囲も。「おおっ」とかなり驚いてた、

もちろん深夜なので明かりとしてろうそくをある程度離して設置する、

理由は虫が突っ込んでくるからだ、そして深夜の怪しい話し合いが始まった、

席には帝国騎士の近衛第12小隊長タジエル・王国男爵 グラゼ・ルッダ・

傭兵団・高地こうち高校の三河の3席だ。


「はっきり、言いますがあらぬ疑いは困りますな、

我々デン・ジャラス商会は初代から数えて200年続く歴史ある商会ですぞ、

(おい、デンジャラスって)と俺は思ったが言葉にして居るものは居ない、と、

「その商会は我が帝国に本店を構えるが知らんと言っておったわ」

と中隊長が言い。


「それは確認済みです、」と秘書っぽい鎧を着た女性騎士が言う。

「それは本当ですか?ベアル氏」と中年貴族グラゼ・ルッダさんが聞く、

「いいえ、これは本店の商会長バルモンド・ジャラス氏の勅命です間違いございません、

」と言う、

(ああジャラスって名前なのね変だと思ったわ~偶然って怖いねえ)

と思ってると、

「それは違う、これを見ろ、

その商会長バルモンド・ジャラス氏の署名入りの否定書だ!」

してやったぜって顔で中隊長がニヤける、すると、

「私だって、この勅命書を預かっておりますココには姫様と呼ばれる女性を、

しっかり南のガリア教国までお連れしろと言う指示書です」

と言うと其処にいきなり少しため息を付いた三河が話を突っ込んだ。


「その件ですがお二人で話し合っても平行線、

そちらのルッダ男爵が入っても言い合いは必死では?、

その当事者である姫様という方の

お話を聞き決定すれば良いではありませんか?、

そこにいらっしゃるルッダ男爵が見届人となれば、

まとまる話ではありませんこと?」と言うが、


「それは無理なこと、姫はご病気であらせられるお連れできない」

とベアル氏が言うが

と(へえ、三河は何気なくルッダ男爵に恩を売ってるねえ、)

と俺は見ていると商人の乗って来ていた馬車ではなく。


一番汚い箱馬車と言われる四方を木の壁で覆った馬車から、

ドンドンと2回叩く音がした、そこで下男が仕方ねえという顔で、

箱馬車の扉を開けた見て驚いたが扉には外からカンヌキが差し込まれてて、

中からは出られない作りだった、

あれは罪人用では無いかと思った程だった其処から出てきた存在を見て、

俺は驚きを隠せないで居た、ボロボロの汚い服に更に各所が凄く汚れてて、

ひどい匂いと見た目だった、更にその妙に背の高い女性が出てきた、

しかも何やらすごく頑丈そうな鎖やよく分からない

石がついた頑丈な手枷や足かせそれをつなぐ鎖などが付いててすごく物騒だった、

髪の毛さえ伸びっぱなしで顔が見えない、


見た目は貞○だった更に口には鉄製の丸い筒の口輪が付いていたが、

今回の事でそれを外そうと下女がビビりながら外すと、

その下女は。「ぐああああ」と悲鳴を上げて倒れてしまった、

見れば手が黒くなって来てた、

俺は焦って。「おい、医療班?」と言いながらも一瞬不安で言った時だった、

分隊の騎馬集団の中から鎧を着たかなりブサイクな顔の男が出てきて。


「ホーリーデスペル」と言うと、

口輪を取った下女の腕の黒いシミが次第に薄まって消えていった。

「これは凄い呪いです、私のデスペルは第3段階ですが

それでやっととは驚きです」

「おい、これが美しい姫様だというのか?」

と隊長は言って怒って腰の剣に手をやる、

そしてそれに驚いた周囲が凄く警戒をする顔つきで武器に手をやるので。

「ちょっと待って、待って、一旦威嚇は止めよう、その人の直接した事じゃなし、

ね、取り敢えず話を聞こうよ」

と俺はゆっくり水の入った革袋をゆっくり女性の前で

栓を抜き渡そうとするが拒むような仕草をする。


「なあ、どっかの呪様よ、この人が死んでいない以上は水ぐらいは飲ませても

良いんじゃないか?」

と空に向けて言い放ち水袋を渡した、すると何故か俺は呪い?みたいだった

黒いのに付かれず普通だった、

一応バグースで買った度の強い酒を薬として、持って来てたのだが

その小瓶に入れてたのを手に掛けて置いたがそれで消毒のなるか不安だったが、

俺は言った、「こりゃ呪いって奴か、どっかの神様的な者が関係してるのか?」

と聞くと女性はコクコクとうなずいたするとブサイクな騎士が言った。


「そんな、おそらくは物凄く上位の呪いが凄く増幅してるのでしょう、お労しい」

「話は出来るか?できれば今までの話を聞いてたなら何処に行くか?

どっちに付いて行くか?だけでも、意思をはっきりして欲しいんだが、困ったな」

と俺が言いつつ振り返ると中隊長や商人ベアル氏と貴族ルッダ氏などがうなずく、

(まあココでハッキリしないとね、後々トラブルの元だしねえ、)

とその女性ははっきり言った。「貴方に…ついて…行く」

と俺を指差しながら言ったのだ。


「だがよ、その呪いってのはさっき言った教国でないと解呪出来ないんじゃ

ないの?」と俺は聞くと、

「それはだな、まあ行くことになってたが私は無理だと思ってたんだ」

といきなりベアル氏が言い出した。


「えっと近衛分隊長さん?」と俺が言うと、

「オッホン、え~そこの神聖騎士を見張りに付けよう」

と先程の回復させた騎士を指差す。


「我々とて暇ではない、王女様のご意思となれば従うまで、後は任せたぞ」

と言うと秘書系の女性騎士でさえ「撤収~!」と言い出した、

当然言われた神聖騎士もポカ~ンとも呆然ともつかない顔で俺を見てるし、

横を見れば物凄い目で貴族のルッダ氏に睨まれてる俺がいた、

ついでに厄介事をと三河にも睨まれてる。


「まあ、離れていれば周囲の奴まで影響はないよな、あれば困るんだが、

と俺が言うと姫様が。「3日…1回…呪い…解く」と言う。

「あ~それで3日ごとに襲われてたのね理解したまああの程度で済むならねえ、

とは言えやり過ぎじゃねえどっかの呪様よ~」と頭をかきながら俺は愚痴った、

とその途端俺は急に何もない平坦な所で足がつまずいた、そしてコケる、

「ウゲァ・つ~痛え」と周囲が。

「呪いだ」「呪いって奴か」「ヤバくね」「不味くねえか」等と言い、

遠目で視線が突き刺さる、転んでかっこ悪いやら呪いとか言われるとかと、

怒りながらも俺は。

「まあ身ぎれいとは行かねえがせめて馬車ぐらいはキレイでも良くね?、

木田頼めるか?」

「ああ、やってみる、汚れ分離!」と言うが何処の汚れも落ちてなかった。

「あれ?確かにスキルは発動したのに」

「これって俺が綺麗にしろと?、と言った瞬間下男が躓いて馬車にぶつかると、

上からデッキブラシなどの整備用品が、馬車の上から俺に降って来た」

「なんか近くで見られてる呪いっぽいなあ、分かりましたよ、俺がやります」

と言ってる間に上層部で話し合いが席でされる。


「話は理解した現状では手が無いしコレではな我々ベルダリア帝国

近衛第12分隊は、騎士ルイ・ジャンを見張りとして残し一旦、帰路につきます、

そしてこの事を皇帝陛下に奏上し判断を仰ぎたいと思っております、

まあどちらに転んでも今一度来ることにはなるかと」

「それは殺すか助けるかですかな」とルッダ氏が聞く。


「え~それは…、私らは今回王妃様の命で出ていかれた姫をお救いしろと、

王子様から言われておりまして、はい」と言う隊長から聞くなり三河が言う。

「では帝国はこの件が皇帝陛下がお決めになるまで、手出ししないと

言うことでよろしいですか?」

「そ、それは我々の一存ではなんともですが近衛分隊長の命令を聞くべき部隊が、

違反して来た場合は撃退して構いません」

「そのお話一筆頂けませんこと上手くすればこの国内での帝国絡みの争いを

我々は避けられますし我々もこの国で買物と怪我人の治癒が負えられれば

他国に行きますし」と言う三河の話にルッダ氏の目が光った。


「そうですな、それが良いですな、我々もご支援できるだけしますし」

「ではそれでよろしいのであればそうしましょう」

と言って話はまとまったと思ったのだが、

そこに商人のベアル氏が話を振ってきた。


「ですがそれはちょっと、…こちらのの契約とも関わってきますし

注釈を入れていただきたいですが」

「と言われますと、」と分隊長も聞く。


「はい、我々は商会長様から帝国の王女様をガリア教国まで連れていき、

解呪していただく許可を得ているので、連れて行くようにと言われています、

ですがその内容では我々はお役御免みたいではありませんか」

と三河が速攻で話を終わらせようとするこれ以上話が広まると

危険だったからだった。


「ではその日程分の金子を我々に渡して委託契約というので如何でしょうか?」

とすぐに切り返す。

「委託ですか?」と一瞬で困った顔が戻るベアル氏。

「ええ、王女様の食費生活費と護衛費をこちらに渡していただければ、

後を引き継ぐという形で如何でしょうか?」と言われベアル氏も注文をつけた。

「しかしだなぁ、確認がだな、その、そう、そうだ、一人つけるという事で如何か?」

「では誰が?、」とぎろっと睨む三河。

「うちの下女でナターシャを着けましょう、ナターシャ」

「は、はい、旦那様」と出てきたのは珍しく青い目に白い肌の女の子だった。


「この物は元々直属ですから身の回りの世話も出来ますし計算もできるから、

良いでしょう?」

「では我々は次の街でこちらのホルへを着けましょう、まあ出国までの監視ですがね」

ということで纏まり帝国のベルダリア帝国近衛第12分隊は帰国準備に入り、

男爵と商人は話し合って居るらしく貴族の馬車は明かりがついたままだった。


「で~結局紐付きに成ったわ誰のせいよ!」と三河は俺を睨む。

「そう言われてもなあ、あの王女様の決めた事だろうが、

そういったのも三河お前が選ばせた結果だろう、完全なブーメランだろこれ」

「あ~聞こえない、聞こえない、」と頭を抱えて叫んでる。


「はあ買い食いとかで肉の串焼きとか食べたかったな~しばらくは無理っぽいな、

この呪いだが、なんか美しさに問題が有るっぽいな」「美しさ?」

「ああピッカピカに磨いた馬車の側面を見てキレイだと言ったら、

突然隣の馬車の馬が暴れて泥だらけに成った、

だが少し洗う程度でなら問題ないらしい、

一応下女の人が着てたボロい清潔な中古服を着せるために着るように言ったが、

普通に着替えられた、要はみすぼらしく馬鹿にできる程度なら清潔でも良いらしい、

でないと死んじまうだろう、この呪は死ぬことは駄目みたいでな、

そこの下限さえ判れば何とかなんるかもだ」

「確かに、死んでない以上は死ぬことは駄目って事だものね確かに」

「俺は今から王女様に外に出てもらって彼処のボロ布の天幕で待っててもらって、

箱馬車の中を清掃する予定だ、流石に病気は不味かろう?」


「それなら良いわ、でも注意してね」「ああ、ピッカピカにまではしないよ」

という事で深夜にも関わらず俺は手袋と作業着などに着替えて、

王女様に外に出て貰ってる間に箱馬車内で汚くなった桶を引き出して、

寝藁と共に油をかけて「誰か火魔法で焼いてくれないか?」

と言うと、ウチの生徒の最初期の頃に変な月を発見した生徒が焼いてくれた。

「燃えろバーニングスラッシュ!」

とか夜中に魔法名でも呪文でもない事言って焼いてくれたが、

流石に変なので俺は関わらなかったよ、

また内部も凄く薄い石鹸水と灰をまいて水をかけてブラシで擦り洗いして

中の寝藁も交換してある程度と言う感じで手をわざと抜き作業を終了させると、

手袋の汚れが手につかないようにしつつ取って最後に

手に消毒用の酒をバッとふりかけて、

更に馬車の物を回収する桶等にも掛けると言った、

「はっ酒で酔っちまえば良いんだ」流石に消毒という概念が有るかどうか

分からなかったが、何も起きなかったので(セーフ)と思いつつそのまま放置して、

下女のナターシャに王女を箱馬車に戻させて俺は片付けを始めた。


そしてその場で朝まで全員が待機した、

そして朝日も出て来た7時頃、全員で昼食を取る、

その時俺は朝食を調理する専用に改造された炊事馬車の片隅でとり、

考えた上で食料炊事班に頼んで特別を作ってもらった、その特別とは。

「王女さん飯だよ飯、あんたにお似合いの飯だぜ」

と悪っぽく言って昔買い取った、

サビだらけの元甲冑のヘルメット部分を丁寧に洗った一応は純鋳鉄製の物に、

美味しく調理された食事をゴチャ混ぜに放り込んでかき混ぜて作った食事に、

木のスプーンを指して放り込んだものだった、今までは栄養価のない豆と

麦のスープと黒パンだけで一応量は多めだったらしいが、

それより野菜が入ってて見た目悪いが美味いほうが良いだろうという、

魂胆で作ったものだったそれを食べてるのかゴンゴンと

箱馬車が叩かれて音が2回なったその後。

「ハハハ、薄い雑草入りの水でも飲んでろ」と言って

雑穀茶を入れた木のカップ(ボロい)を入れ、替えしてもらった食器を見れば。

「昨日まではほとんど手を着けなかった食事が」とナターシャが言ってた、

まあ成功らしい、と遠くを見れば、

あんなに緊張して話し合ってた道の真ん中に置かれたテーブルと席で、

彼ら3人とその周囲では皆が和気あいあいと食事をとってた。


「いや~帝国は今時期寒いですがこちらは暖かですなあ、

それにこの食事も目新しく美味しい、」

「それほどでもありませんわ、傭兵は食事が命ですから、

多少の不平も美味しい食事が有れば引っ込みますわ」と三河が言えば。

「確かに、それ目当てで兵になる者もいますしな」と騎士さんが納得する。


「我々も食事には気を使いますからな、はははっ」

と貴族ルッダ氏が引きつった笑いをして。

「ですな、その時時の旬の野菜は美味しいですしな、」

と負けじと商人ベアル氏が旬の野菜の話をする。

「そうですなぁ、」と言う騎士分隊長が遠い目をすると、すかさず三河が。

「ではこの先の街シャーラスでその手の物を扱ってる食事処はありませんこと、

私この国に来て日も浅く一度はこの傭兵たちに旬とやらを食べさせたい物ですわ」

といいそれを聞き、貴族ルッダ氏が茶を吹くそして商人が凄くミスったと言う顔で

悔しがってる、(要は傭兵団がここで食事の最低1回の無料権利ゲットな訳で、)

のだが俺にはその内容までは聞こえず、あ~三河奮闘中だな~とだけ見えた。


「そ、そうですな、到着までにはご紹介できるかと」

「あら、今では駄目でしたか?、まあご用意もありますでしょうしねえ?」と言い。

「ええ、まあ、そうでしょうな」と貴族が答える、更に三河は。

「せめてその欠片程度でも王女様に味わって頂きたいですわ、

まあ、あの呪いでは普通にとは行かないでしょうけど」と騎士に向けて言い。


「そうですな、姫様にも温情頂きたいですな」と帝国騎士が哀愁漂う言い方で言い。

「はあ、そうですなぁ」というしかこの国の貴族としては言うしか無かった。

「ええそうですとも」と三河は言い

貴族も商人も三河の帝国を引き出すやり方に唸った、こうして食事も終わり

先が見えた俺らの旅は多少代わったが進んだ、

まず騎士ルイ・ジャン氏・19歳が付いて来て下女ナターシャが

箱馬車を操り付いてきたそして貴族のオッサンから次の街からホルへという、

いわゆる執事見習いである書生と言うのが付いてくるらしい、

こうして俺たち60人の傭兵団に、

今後傭兵ではないが王女様と他の従者等が加わり24人

増えることになったらしかった、

そしてやっと王都との中間地点錬金の街シャーラスに到着したのだった。



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