接敵
人間国に攻め込んでいるとある部隊の後方に立っているモンスターはとあることを考えていた。
(さて、どのくらいで接敵するか。)
彼は、ゼアークに上級モンスターとして作られ、知力が高いので、今回はモンスター部隊のとある部隊の隊長に任命されているのだ。
(人間の強さが今のところ分からない。
今のうちにできるだけ進むしかないな。)
今回は、当初の目的である、国土の3分の1のところまでは一気に攻め込んで、そこらへんで人間との接敵を行ってだんだんと攻めるという作戦だ。
しかし、この計画は計画通りにはいかなかった。
(まだいないのか?)
すでに国土の3分の1以上進んでいるのだが、まだ敵国軍がまったく見えない。
確かに、この国の王都は、ダンジョンから反対側で、離れてはいるが、それにしたって遅すぎる。
(まさか、南側の国みたいに、王都で悩んでいるのか?)
実際、南側の国では、王都の方で緊急会議をしているうちに、どんどん攻め込まれてしまうという失態を犯していたが、列強の北側でも同じようなことが起こっているのかもしれない。
そんなこんなで、国土の半分まで敵に接敵しないまま来てしまった。
しかし
(見えたな。)
ちょうど国土の半分の所で、隊列を組んでいる軍が見えた。
(とりあえずは、下級モンスターを半分くらいぶつけてみるか。)
そして、彼は下級モンスターの半分をそのまま前進させ、敵にぶつけさせた。
さすがに、個人個人ではモンスターのほうが強いが、中にはモンスターよりも圧倒的に強いものがいたり、他にも、向こうのほうが頭を使って隊列を組んでいるので、キルレは向こうのほうが高かった。
(さすがに下級モンスターを突っ込ませるだけではだめだったか。)
実際、死んだ数では、こちらのほうが負けている。
しかし、下級モンスターなら、今回同伴しているほかの上級モンスターが自分の魔力を使って、モンスターを作ることができるし、死んだ人間を素材にして、ゾンビを作ることもできるらしいので、耐久戦になったらこちら側が勝てるだろう。
「よし、それでは基本的には下級モンスターが攻撃を仕掛け、中級、上級モンスターは下級モンスターのサポートに回れ。」
下級モンスターのメリットというのは、基本的に脳筋しかおらず、人間だったら一撃で屠れるパワーを持っているのだ。
つまり、下級モンスターの為に、人間に大きな隙さえ作ってあげれば、下級モンスターは一撃で殺していってくれるのだ。
「突撃せよ!」
こうして、今回の戦争で、初めての人間とモンスターの戦いが始まるのだった。




