軽い罪・重い罰
その後、国内勢力は、二つに分かれた。
今の政権を打倒するために動いている冒険者たちと、その冒険者たちの活動を停止させようとする、市民に分かれた。
最初は、冒険者たちも市民に、今の政権を倒して、モンスターとの共生という、人間としての最低限のことを守ってもくれないような政権を打開するのと、人間を奴隷にするらしいので、政権を打開したいと言っていた。
しかし、一般市民からすれば、冒険者のほうがモンスターである。
確かに、モンスターとの共生というのは嫌だが、何の関係もない人の家を破壊して回っている冒険者のほうがよっぽど市民にとっては嫌な存在だ。
「そもそも、モンスターは何もしてこないのに。」
基本的に、モンスターは暴れているモンスターは一瞬で消していくが、基本的に人間は襲っていない。
これは、ゼアークによる命令で、暴れている者に関しては、殺してもいいことになっている。
しかし、その後の処理までしなくてはいけないのだが、今までモンスターは間違って一般市民を殺してしまったということはない。
原理はわかっていないが、モンスターには冒険者と冒険者以外のものがわかるらしい。
そのおかげで、今までは一般市民を殺してしまうことはなかったのだ。
それに対して、冒険者たちは、施設や家を破壊する際に、さすがに殺してしまうということは今までなかったが、それでも何人かに傷を負わせている。
そして、謝罪を請求すると、これも政権からの解放のために必要な仕方のない犠牲だと言っているのだ。
そんなこと納得できるわけないし、それに、政権からの解放を望んでいるのは冒険者だけだろと言われるようになっている。
そして、とうとうその衝突は、武力行使にまで発展した。
しかし、国としては、冒険者と一般市民が戦うのだから、基本的に一般市民側の擁護に入る。
そして、この国の冒険者は粋がってはいるが、今までダンジョンのモンスターに勝てたことは一回もない。
つまり、すぐに冒険者たちは制圧されていった。
そして…
「君たちは一般市民に手を出すという、一番いけないことをした。
もちろんそれは刑に処す必要がある。」
「なんだと!誰がそんなものに従うか!」
「従うも何も、我々がこの国のトップであるとともに、我々の出生はダンジョンだ。
別に人間がいてもいなくても困らないし、全員死刑でいいか。」
まさかあの程度で死刑になるなんて思っていなかった冒険者たちは、ここでも抗議した。
「そ、そんな。すこし一般市民とトラブっただけだぞ!」
「だからなんだ?最近の冒険者はよく問題を起こすしな。別に殺していいか。」
そして、冒険者たちは近くにいたモンスターにつぶされていくのだった。




