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王都陥落

その後、隊長も考えていないほどの問題が起こった。


それは、敗走をしていくうちに、王都側ではなく、まったく無関係な方に逃げてしまうということをしてしまったのだ。


まだ、王都のほうに逃げれば、王都の城壁を使って、防衛線ができるかもしれないが、いくら壁があっても、人がいなければ、防衛なんかできない。


そして、王都軍の根本的な任務というのは、王都の防衛だ。


つまり、今王都の方以外に逃げている兵に関しては、その命令をまったく守る気がないということだ。


(まぁ、このまま国が壊滅してしまえば、そもそも逃げた兵を罰する者もいなくなってしまうのだがな…)


団長はそんなことを悟りながらも、せめてもの自分だけはしっかりと王都の防衛線に参戦できるようにと、王都のほうに逃げていった。


それに、相手のほうが数の多い場合には、王都のほうに集団で逃げたほうがいい。


単独で逃げてしまうと…


「や、やめろ。こっちに来るな!

向こうのほうが人数が多いだろう!」


モンスターは狩りの知識はある。


つまり、はぐれてしまったほうを狙ったほうがいいということは、本能的に知っているのだ。


そうやって、勝手に逃げたものはモンスターが勝手に処理をしてくれる。


その間に、本体の方は王都のほうまで逃げてくることができた。


もちろん、中に入った時に、近衛兵から怒られはしたが、それでも緊急事態ということで、まずは防衛のほうに集中をすることになった。


そして、防衛線の為に、近衛兵も門のほうに近づいたところで、空中から大きな鳥が王城のほうに入っていくのを兵の一人が確認した。


「まずい!空を飛ぶモンスターもいたのか!」


今まで戦ってきたが、空を飛ぶモンスターは確認されていなかった。


おそらく後方のほうにいたのだろうが、それにしたって、あまりにもタイミングが良すぎる。


(まさか、ダンジョンが自発的に起こしたスタンピートなのか?)


もしそうだとしたら問題だ。


今までは、スタンピートというのはダンジョンにとっても制御不能ということで、自然災害扱いをされていたが、スタンピートを制御できるダンジョンが現れてしまっては、外に攻撃ができるダンジョンになってしまう。


(それよりも王様は!)


その瞬間、王城の中で大きな爆発が起こった。


さっきのモンスターがやったものなのかはわからないが、それにしたって大きな爆発で、爆発した近くの部屋はすべて吹き飛んでいしまっていた。


(まさか!)


そして、王城のほうに意識が向いているうちに、モンスターの大群も、王都の壁を突き破って、どんどんと中に入ってきた。


こうして、この国は王都という一番大切な部分を失って、完全にモンスターに乗っ取られてしまったのだった。


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