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薄幸少女の終活  作者: 夕暮れ
高校編
30/47

人との違い

「お姉ちゃん今から体育の授業なんだけど、参加できる?今日はバレーやるらしいよ?」


『屋内だから参加しようかな?外だったら見学しなきゃだけど、中ならなんとかできそう。それに楽しそうだしね♪』


「分かった!でも無理だけはしないでね」


『はーい』


 今日は私がこの学校に来て初めての体育です!今までは病院行ったり、週1の休みの日に引っかかったりして参加できなかったけど、今日はできる!しかも屋内だからなんとかなりそう!!


 さすがに外だと長い時間太陽に当たっちゃうから体育に参加できなくて、日傘片手に出来るだけ涼しい所で見学してるしかないからね〜。


 シィーちゃんから体操服とジャージを受け取ろうとしたけど、いつも通り渡してくれなくてそのまま更衣室に行く。


 え?自分で持ってないのかって?朝は私のタンスから体操服とジャージを取り出して机の上に準備してましたよ。でもね、いつのまにかなくなってて気がついたらシィーちゃんのカバンの中だったよ。びっくりしたよね!気がつけば服がないんだから。


 これぐらい持てるよって言うんだけどやっぱり渡してくれない............。


 トボトボシィーちゃんの後ろを歩いてたらいきなりギュッて手を握られた。


 ん?どうしたのシィーちゃん?


 今は移動中だから筆談ができない。でもシィーちゃんなら私の仕草で分かってくれるはず。


「今から行く所は更衣室だよ。何かあると嫌だからこうして手を繋いでるの」


 何かあるとってどういうこと?よく分かんないよ?


「言いたくないんだけどね、あの時お姉ちゃんを見つけた時って人の気配が全く感じられないような所にあった女子更衣室なんだよ。だからお姉ちゃんは今から、場所は違うけど『女子更衣室』に入るの。怖いかもしれないからこうして手を繋いでるの。もし怖くなっても私が側にいる。それが分かるようにこうしていたいの」


 別に大丈夫なのに..............。そもそも私場所までは思い出してないからトラウマにはなってないと思うよ。


「ついた!ここが更衣室だよ。入って着替えよっか?」


 2クラスが合同で体育をするからここには知らない人ばっかりだからちょっと緊張しちゃう.........。


 うぅぅ.........視線が痛いよぉ。ビシビシ私の身体に刺さってる............。


 気にしないようにしなきゃ。


 空いてるロッカーを探して開ける。隣はもちろんシィーちゃん。


 まずはブレザーを脱いで畳んでロッカーの中に入れる。ブラウスも一緒。脱いで畳んで入れとく。それから隣にいるシィーちゃんから体操服とジャージを受け取って着ようとするけど忘れ物してたことに気づく。


 ブレザーのポケットからヘアゴムを出して簡単に髪をくくる。みんなみたいに頭の下とか真ん中で止めてたら私だと髪が長いから邪魔になっちゃう。だから頭の上あたりでくくらないと!


 それから体操服を着ようとしたら、入ってきた時よりも視線がビシビシ刺さってる気がする。


 振り向くとほとんどの人が私を見てた。


 え?なんで私を見てるの?何か変わったことでもあった?..............あっ!私が変わった存在なのか。


 アルビノなんて滅多に見ないからみんな興味深々なんだろうね。


 そうと気付いたらささっと体操服を着る。そして手帳を出してサラサラと書いていく。


『ごめんねみんな。こんな醜い肌見せちゃって。人形みたいで怖いよね。だからね今度から私ね、時間ずらすか違う所で着替えてくるようにするね』


「ぜ、全然大丈夫!!翠宮さんがそんなこと気にする必要ないよ!」


「そ、そうだよ!!ただ私達翠宮さんの肌白くて綺麗だなって思っただけだよ!!足も腕も細くていいなぁって思ってただけ!!」


 手帳を近くの女の子に見せたらすっごい勢いで否定された。


 大丈夫?本当に?無理してない?


『本当に大丈夫?無理しなくていいんだよ?』


「無理なんてしてないよ!!..............その証拠にほらっ!」


 近くにいた女の子の1人が私の腕を触る。これが証拠になるの?


「ほら、怖かったら触らないでしょ?でも私は怖くないから翠宮さんに触れるの。ごめんねいきなり触って」


『ううん大丈夫。そっか平気なんだね........。良かったぁ』


 良かったぁ。怖がられてなかった!..............でもですね、もうそろそろ離してくれてもいいんじゃないんですか?さっきからサワサワと撫でてるからくすぐったいんです。


「何これ..............スベスベでモチモチしてる。それにこんなに白いなんて..............」


 ひゃっ!も、もういいでしょ!?それ以上サワサワされるとおかしくなっちゃうから!!


 も、もう無理だよぉ。くすぐったくって..............あっ!?なんか増えてる!?さっきの子の呟き?を聞いてもっと人が増えちゃった!?


 こ、これ以上は............あうぅぅもう無理.........。


 さっきから腕以外にもお腹とか足とか太ももとかむ、胸とかいっぱい触られてる...........。


 ヘナヘナとその場に座り込んでしまう。ついでに正面にいた子に向かって(涙目になってることが自分で分かってるけど)ジト目を送っておく。


 ひどいよぉ。シィーちゃんも助けてくれないし、私は喋れないから拒否できないし、囲まれて動けないしでもう無理です..........。


「あっ!?ごめんね翠宮さん!ついやりすぎちゃった........」


「本当にごめん!!触り心地が良くて辞めれなかったの..............」


 むぅ、プイッ


「あぁぁ.........ごめんね本当にごめん!!」


「私達に出来ることならなんでもするから拗ねないで!」


 まぁ許しましょうか。


『分かりました........。もうやらないで下さい。私の許可なくまたした場合はもう無視します』


「はーい........」


「ごめんね翠宮さん」


「敬語使われるまで嫌われちゃった..........」


 ちょっとやりすぎちゃった。反省しなくちゃ。


『ふふふ、意地悪してごめんね。今みたいにこれからも仲良くしてくれたら嬉しいな♪』


「もちろん!」


「何かあったらこの私灰原雫に頼ってね!力になるから!」


『うん!よろしくね!!』


「あっ!?翠宮さん早く着替えて!!もう授業始まっちゃう!!」


 えっ!?もうそんな時間!?早くしなきゃ!!


 なんとか授業に間に合ったけど、授業が始まる前からすっごく疲れちゃった...........。


 先生の説明を聞くけど全然頭に入らない。


 え?もう練習するの?分かったよ。私に出来る範囲で頑張ります!!


 ...............キャーーーーー!!!こっちにボール打ってこないでーーーーーーー!!怖いよーーー!!!



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