表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/8

そこには町がありました

更新遅れて申し訳ございません、今回はほぼ説明会です。明日にはまた投稿して話を進めていきたいと思います。

「うっひゃー、これは凄いな」

「ああ、確かにこれはなんとも、てか何でフィールドに建造物がこんなにあるんだ。安全地帯(セーフゾーン)だからってこれは流石にないだろ」


 各地にある迷宮(ダンジョン)の近くには大抵モンスターが近寄らない安全地帯が存在する。

 場所によっては広いとこもあるが町が一つ出来る規模の安全地帯など聞いたことがなかった。


「まあ、聞きたいことも多いだろうけど時間が余りないからね。 歩きながら説明するよ、ほらこっちだよ」

「あ、はい。 リズにダン行くぞ」

「おう」「ん」


 アンさんに促され三人は町の中を進んでいく、そして町を観察しながら歩いていくとあることに気づく。


「アンさん町自体は冒険者、ようはプレイヤーが作ったんですよね?」

「そうだ。 大手生産系ギルドと木工ギルドが中心になって作ってる最中だ。 何か気になる事でもあったのか?」


 まだ、建設中なのか既にかなりの規模だと思うんだけどな、いやいやそっちじゃない。


「いや、プレイヤーが多いのは分かるんですが、それと同じくらいNPCもいる気がするんですが。あの迷宮できた影響でこの辺り一帯はかなり高レベルのモンスター湧いてますよね。その中NPCの行商人とはいえ、行商人が居ることがおかしいなと思いまして。 それに安全地帯(セーフゾーン)が広すぎませんか、

 本当に町一個分位ありますよね?」


【NPC】とはノンプレイヤーキャラクターのことだ、基本的な道具、防具の販売からクエストの受注といったプレイヤーには欠かせない事から、どうでもいいような会話等RPGに欠かせない要素の一つと言っていいだろう。 そんなNPCだが基本的に決められた場所やフィールドから大きく動く事はない。

 だが例外がいくつかある、一つはクエスト等で一緒に行動する場合、もう一つはNPC職業の一つ行商人達だ、これは町から町へ旅はしながら様々なアイテムを売ってくれる者たちである。 

 行商人の行動は完全ランダムであり町を訪れてたまたまそこに居たらラッキー的な存在となっている。 

 そしてこの行商人達も町の外、モンスターが存在するフィールドをプレイヤー同様に移動する、そして町の

 外に出れば当然襲われる、なので自衛の為ある程度の強さはあるが極稀にレアモンスターなどに絡まれ全滅する。その場合近くの町に再度出現する、そして全滅後1週間はプレイヤーに対し一切の販売を行う事がない。 まあ、全滅等年に何回もあることではない、何故ならこのNPCには学習機能が付いているからだ、一度行ったこのある場所やモンスターの情報を蓄えていき自分たちでは敵わない敵が出る場所には絶対近寄らないようになっている。 

 そのうえ近くのプレイヤーに対しお助けクエスト【救って行商人】が発行される、このクエストの報酬がなかなか良いのとレアなドロップアイテムを手に入れるチャンスの為即座にプレイヤーが駆けつけるのも全滅が少ない理由の一つといえよう。

 そんな行商人達がこんな高レべルモンスターひしめく辺境に大勢居る事にウェイルは違和感を感じていた。



 そして、安全地帯(セーフゾーン)の広さも常識を超えている。 確かに今回の迷宮の難易度は史上最強だろう、公開されてこそないが恐らくフルレイド『約150人規模』が必要になると、聞いていた。まあ、そんな迷宮を最大規模12人いや今はリズも入れて13人恐らく全員参加はないはずだし、多く見積もっても7人いれば多いはずだ。 その代わりこうして様々なギルドの人達が協力してくれて最高の回復役や魔法具(マジックアイテム)が集り、万全の状態で挑めるわけで・・・そうじゃない。 いくらなんでも此処の広さはおかしい、確かフルレイドで有名な九蘭の迷宮でさえ国技場くらいの広さだったはず、それなのにここは東京ドーム何個分だよって位の広さがある。


「ああ、そのことか。 いやな最初は君の思っている通り九蘭の迷宮と同じくらいだったんだが、さっき話した私のギルド風来坊だけなら十分な広さだったんだが後から協力してくれるといったギルドが規模が大きい所ばかりでな、広さが全く足りないって話になったんだ」


 まあ、確かに風来坊、深淵の闇、砂漠の行商人、モンスターズ、それに他も参加してるって話だしそんな集団が同じ場所に集ればフルレイド程度の安全地帯(セーフゾーン)でも足りないよな。


「そんな訳で私とラックが代表して運営側にここの拡張を頼んだのだ」

「あー、なるほでラックさんとアンさんが行けば向こうも・・・・ラックさんが参加してるんですか?!」「ああ、そうだ。 その辺の紹介は向こうに着いて説明するから省くぞ。 で、運営は予想以上の規模になってることを理解してくれてだな、ある条件を満たすと安全地帯(セーフゾーン)を拡張出来る仕様にしてくれたのだ」


 まあ、看板プレイヤーであるラックさんとアンさんが出向いてるんだから無下にできんだろうし、運営もここまで凄いことになるとは予測してなかったんだろうな。

 流石は最強と最大ギルドのボス(リーダー)様だな。ソロの俺には真似できない。

 でもここまで広くするなんてどんな条件なんだ? 案外簡単なやつだったりするのだろうか。


「アンさんその条件ってなんですか?」

「モンスターの殲滅だ、正しくは周辺モンスターの一掃と一定間隔で現れるレイドボス討伐が条件だな」


 ある意味予想通りの答えが返ってきた、そんなウェイルは苦笑いしながら話を続ける。


「殲滅って相変わらずこのゲームの運営は大胆なことをしますね。でも簡単に言いますけど此処ってかなり敵強めに設定されてますよね? よくこの短期間でここまで広くできましたね」

「そこは今回集ってきた者達に感謝だな。この森はボスがレイド使用の為レイド戦可能でな、ダブルレイドPTを4つ編成して一斉攻略をしてるんだよ。 これが凄まじくてなレイド戦が殲滅戦になってるんだよ。そういえばリズから何も聞いてないのか?あいつもレイドに参加していたぞ」


 アンさん爆笑してるけどなかなかエグイこと言ってるぞ・・・・レイド級相手にありえ・・・るな。

 最強の物理火力をもつ風来坊に、斥候や奇襲のプロが集る深淵の闇、魔法系最強の魔法の書(マジックブック)、その上フレデリーファイヤー最大規模ラックさん率いる【ガンマ1】まで参加してるんだから簡単だろうな、話を聞く限りギルド単位の編成ではなく混合編成みたいだしラックさんがやってるんなら殲滅戦って言っても間違いじゃないな。

 それと・・・


「リズ!参加してたんなら教えてくれて・・・・も、てっあいつどこ行った?そういえばダンもいないぞ」


 振り返ると先程まで居たはずの二人の姿がない。


「二人なら『難しい話は分からないから先いくわ』と私に伝えて先に向かったぞ」

「全く気付かなかった・・・・」

「あははは、話に夢中だったからな。 まあ、話を戻すぞ、そんな感じでモンスターを殲滅していきながら拡張を続けてモンスターズの飛行系と足の速い大型モンスターを借りて砂漠の行商人達が物資をかき集めて

 ると生産系ギルドが折角これだけ広いのだから一層のことテントではなく建物でも建てちまえと言ってな建築スキル持ちを呼んで建物をどんどん建ててるとこだ。最近はウェイルが気にしてたNPCの行商人も来るようになってるな、なんでも道中のモンスターがほぼいないらしい、それに高レべのプレイヤーも多く出歩いてるものだからその辺のフィールドよりよっぽど安全みたいだな」

「なるほど、アンさんありがとうございます、いろいろ納得できました」


 結局のとこ大手ギルドが自重しないでハッちゃけた結果この辺り一帯のモンスターを駆逐して、空いた空間に建物が次々と建っていきその噂を聞いた人達が更に集まり討伐や生産に参加していき規模がどんどん大きくなった結果町ができたと・・・・・本当に凄いとしか言えないよな。 

 ここまで来ると誰かが仕組んでるんじゃないかって思えてくるよ。

 その後もアンから簡単に参加者の話を聞きながら歩いてく、そして他より一回り以上大きな建物に案内された。


「ここが今作戦の本拠地だ。参加者が泊まる場所としても利用できるようになっている。 さあ、中に既にほかの者は集ってる」

「わかりました。急ぎましょう」


 二人は足早に進んでいき一番奥の一際大きい扉の前に立つ。


「さあ、着いたぞ。覚悟はいいな?」

「覚悟って、別に戦うわけじゃないんですよ。そんな気を張っても」

「何を言う今作戦のキープレイヤーである君がしっかりしなければ締まらないじゃないか」

「アンさん中で最強とかそういうことは言わないでくださいね? 絶対過剰反応してくる人がいるんですから」

「フフフ、そうだな。 さあ、入るぞ皆が待っている」


 アンさんが扉を開け中に入る、ウェイルもそれに続くように中に入っていく。

 そして中は大きめの丸形テーブルが中央ににありそれを囲うように13個の椅子が置いある。

 当然参加者であるダンとリズもそこにいた。 そしてアンとウェイル以外の全ての席に今回の参加資格を持つ各王称号持ちが居た。 文字通りフレデリーファイヤー最強の13人が揃った瞬間だった。


広さの表現が他に思いつきませんでした・・・・・

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ