爆発
最初のゲーム設定はそんなもんなんだなーって流してください。
2134年発売した本格派フルダイブ型RPG[フレデリーファイヤー」は世界初の完全フルダイブゲームでなんと実際にゲーム世界で動くことが出来る。
様々な職業と武器でクエストやモンスター狩りをやったり武器やアイテムの専門の職人になり生産の道を歩む者も少なくない多くの者を魅了してやまない大人気ゲームタイトルになっている。
そして何よりこのゲームは自由度がかなり高い。まず職業の武器制限が全くと言ってない。もちろんステータスが足りなければ装備できない物もあるがステータスさえどうにかなってしまえば回復職が大剣を持つ、なんてこともある。
そんなゲームを日々進化させている運営からあるクエストが新配布された。
クエスト名【王が挑むべき最後の戦い】
公式で発表されたときはプレイヤーたちに大げさだと散々言われていたがその参加条件が公開された瞬間全ての者が納得した。
その条件とは【王称号】持つただそれだけ、それだけなのだがそれが可能なのは現在たったの12人公式の発表だと雑魚モンスターで90以上ボス系は最低でレイドクラスとなっていた。本来なら間違いなくレイド戦50人以上で挑むべきクエストをたったの12人で攻略するなど不可能だと多くの者が言った、だがその12人はそれを承諾し完全攻略宣言をしたのだ。
なお仮に攻略出来なくとも2か月後に一般に新たなレイドクエストとして公開することも運営は宣言していた。
その発表から1か月後・・・・・・・・・
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「おーい!ウェイルそっちに二人いったぞー」
おいおい、なんでこっちに二人も抜けてんだよ。
あいつが敵を逃がすなんて事あるわけがってバカわざとこっちに逃がしたなこっち見てえ笑ってやがる。
あーあーこっちに一直線だよ。そりゃ普通回復役からやるのは定跡だし来るのはわかるそれを止めるのがってもう来たし速いな。かなり素早さに振ってる感じか意外にレベル高いみたいだなまあ俺はともかくとして俺達を知らないみたいだしもぐりか初心者ばかり狙ってる外道だろなっとそろそろやるか。
「くっそ、なんでこんな浅いとこに高レべPTがいるんだよ」
「おい!いいからヒーラーをやるぞ。ヒーラーだけでもやらないと逃げることもできないぞ!」
「瞬間武器変更」
瞬間武器変更は名前の通り指定の武器に一瞬で変える中位スキルの一つこれを使いウェイルはヒーラーが持つ鉄板武器である短杖から武僧が使う槍を持つ。
「ちっ、槍かよ。リー気をつけろこいつ武僧だぞ範囲攻撃にきをつ」
「ルーク!」
ウェイルがスキルで武器を持ち替え事で警戒した一人が間合いを取り一人が背後から一気に迫るがそんな攻撃を最初から予測していたように避ける勢いを利用しカウンターで敵の装備ごと頭を貫き一撃で倒す。
そのままもう一人のほうにダッシュし同じく頭を一刺し。
予想外の戦闘を終え仲間のもとに向かうとそこには拍手をしながら笑っているほぼ無傷のバカがいた。
「うっひょー流石ウェイルいや槍王スピアマスターのウェイル様だな。あのレベルの相手じゃ話にもなってないな。一対一ならともかくなんでモンクがあの速度で向かってくる二人にスキルなしで勝てるんだよ。本当にわからん」
「うっさいぞ。てかダンわざとあいつらをこっちにやっただろ。あの程度の集団を取り逃がすなんて盾王・鉄壁の名が聞いて呆れるぞ」
100を超えるモンスター相手に一匹も逃がすことなく戦闘を行う事が出来る唯一のプレイヤーであるダンが多少レベルが高い程度の敵を取り逃すなんてことは絶対ない。
「あはっは、わりいわりいあんましガチデやってもお前がつまらないかなーっと思ってだな」
「余計なお世話だよ。10人相手にふざけられるお前のほうが俺には理解できんよ。あいつらそこそこレベルあっただろ」
そんな相手に死亡0とかその盾も相変わらず性能ぶっ壊れだな。まあ、ダン自身が一番おかしいんだろうがな・・・
「いきなりほめんじゃねよ」
「褒めてねえし?!」
本当こいつは変わってないな。最後に会ったのは邪心戦の時だっけなあんときもこいつ暇だろってめんどくさい奴をよこしてきたっけな。腕は超一流なのにこういのが多いから困る。
ただでさえ時間がないのにこんなとこで時間んを使ってる場合じゃ・・・
「おい、ダン待ち合わせこのままペースで間に合うのか?確か14時の予定だろ」
今の戦闘でかなり時間を取られ今の時刻は13時45分あと15分しかない。
「ああ、それなら大丈夫だ」
なんでこいつはこんな平然としてられるんだ。
今から行く場所には武王達が集ってんだぞ。
ウェイルとダンの二人はある大会で優勝しそれぞれ持つ王の名を持つ称号持っている。
ウェイルは槍、ダンは盾といった具合に様々武器防具の王称号がある。
この称号は継承方式で二つと存在しない。そんな称号を持っている者たちが集まりあるクエストをやることになってるのだがあろうことかこのバカは寝坊しそれを迎えに行くことで俺まで遅刻しそうになっている。
「おいおい?随分な自信だな、話に聞いていた場所にはまだ距離があると思っていたんだが。パラス草原だろ?ここからだと急いでも30分はかかるはず?!」
突然地面が爆発した。
とっさにダンがスキル≪かばう≫でウェイルを爆風と衝撃から守る。すかさずウェイルも自信とダンに使えるだけの強化魔法と持続回復魔法を使い槍を構え警戒する。
ダンもウェイルの前に立ち盾を強化していく、この一連の流れを他のものが見ていたのならば驚くこと間違いなし、王の称号を持つに相応しい行動と言える。
一切の無駄なく敵を迎える準備を整えた二人は次発を警戒しながら辺りを見渡す。
「ダン今のは」
「ああ、間違いなく最上位呪文の≪大爆破≫それも強化されまくってるぞ」
「空だ!」
爆発の影響で未だ煙が他に込めている中空に人影に対し二人は最大限警戒する。
他にプレイヤーがいる感じはしないので恐らく一人だと思うが不味いな・・・
このレベルの爆破系魔法を一人で行使するとなるとかなり上位のプレイヤーで間違いないと考え、今日はとことんついてないと思いながらもこの場をなんとかすべくウェイルは頭をフル回転していた。
次第にたちこめていた煙が晴れてきた。そしてハッキリとその姿が現れる。
「やっほー。迎えに来たよー」
晴れたそこには、やる気の全く感じられない声とダルそうな姿をした少女がいた。
その姿を見た瞬間ウェイルは頭が痛くなるのを感じた。そして今の大爆発の原因がわかる。
その原因に対し鬼も裸足で逃げそうな表情で迫る。
「ダン!!お前なんで大魔法使いリンを呼んだんだよ?!」
最後まで見ていただき感謝です。ブクマ感想待ってます。